『まんがタイムきららフォワード』2017年8月号、昨日の続きです。
『にじいろフォトグラフ』、2話目読みまして、これ、いいですね。サラのお世話になることになった山吹家にはもうひとりお嬢さんがいて、それがあずき。あずきは見知らぬ金髪の女の子が家にいることに驚いて、まさか葵が友達いなさすぎて誘拐したんじゃ……。って、いやいや、無茶だよ! 無茶な発想すぎるよ! サラを預かることになった経緯、なるほど納得です。そして葵の変化を思う気持ちやあずきのサラと仲良くなろうとする試みとかね、見ていてほのぼの。とてもよかったです。そうそう、葵の前髪も、これよかったなあ。ええ、短くしたの成功じゃないですか。
『夢喰いメリー』は、最近話題になっていた作られた都市伝説、それをうまく取り込んできましたね。世界中でささやかれている夢の話。白い髪の裸の男の出てくる夢を見ているという人間が、性別年齢を問わず現れて、試みに描かれたその男の姿はまさしく白儀響。我らが夢路、メリーの側では、かつてのメリーと夢路のあいだに起こったことが語られて、そしてその先にキョウの真実に迫る記憶が……。キョウとは何者なのか、それがいよいよ語られようとする、そんな状況。同時に世界ではなにが起ころうとしているのか。これが次回には同時に語られるのでしょう。ええ、もう核心も核心といえそうですね。
『放課後のアルケミスト』、いいですね。主人公サイドの方が悪辣というこの漫画。敵対する風紀委員長、雁木マリの弱点を押さえるべく、街にて彼女をこっそり尾行、付きまとうというのですからいやらしい。とりあえず言い出しっぺのアルミはいいとして、他の部員は盗撮じゃないかとひいている。ええ、まあ、そのとおりですよね。なんだかんだいいながら、その盗撮に関与しちゃうわけですけど。今回は皆の私服が披露されますよ! そうした楽しみもありまして、いちるは少年ぽくてよろしいね。ハルもさっぱりとした可愛さあって、アルミ、カナメとなると大人っぽさばっちりで、ええ、だからこそなんでしょうなあ、マリのスタイル。皆がどう扱っていいのか困るレベルなんだけど、ひとりいちるがパンダかわいいとかいってるのがおかしかった。ええ、いちる、いい子だなあ。マリといちるの接触、これ、見せ場ではあるけれど、同時にマリの壊滅的なセンスを駄目押しするポイントでもあって、いやほんと、今回はマリに圧倒されて終わりましたよ。最後のスクープ壁新聞も、マリさん、嬉しそうや! ええ、ほんと、陰湿な行為のはずがなぜか不思議とさわやかな読後感。マリさん、圧倒的でした。ところでマリの手に渡ったバイオ迷彩。今後出番あるんでしょうかね。
『45分間の魔法使い』。千尋と茅子、ふたりのホウキの特訓。夜の学校、周囲からなにかやってるとわかるほどに魔法の光は明るいのか。茅子のイメージに千尋があわせて、風を起こす。そうして飛ぼうというのだけど、なかなかうまくはいかなくて、でも先生がばっちり安全確保してくれてるから、ああ、ほんと安心だよなあ。何度も何度もトライして、失敗して、それでもあきらめない姿が素晴しい。なにがよくないのか、話しあいながらどうすればいいかとやり方を模索していって、そして辿りついた方法がとても素敵でした。そっと千尋を後ろから抱きしめる茅子。静かに語りかけて、そしてその言葉がふたりの気持ちをひとつところに導いていく……。大きなコマで描かれるその様子は時間のゆったりとした流れを思わせて、そしてその果てに飛びたつふたりの姿などは、まるで時がとまったかのように鮮烈で、すっかりとらわれてしまいましたよ。その後もふたり練習を続けていく様子が描かれて、ああこれは本当に仲良くなるよね。飛んでいるふたりの背後に広がる島の景色も美しくて、いいエピソードでした。
- 『まんがタイムきららフォワード』第11巻第8号(2017年8月号)
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