2004年12月22日水曜日

キャラメルポップ

 えーっと、クリスマス特集第三弾。白鳥由里の『キャラメルポップ』を紹介することにいたしましょうか。なんで『キャラメルポップ』がクリスマスなのかという疑問をお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんので、説明しましょう。

『キャラメルポップ』の第十一曲目「Child again」がですね、クリスマスをモチーフとした曲なんですね。ちょっと悲しげなスロウテンポで始まった曲は、最後の一節で実にクリスマスらしい華やかな曲調にシフトして、そのコントラストがすごく鮮やかなものだから、聴いているこちらの心にもなにやら温かな明かりがともるよう。小品ながら、決して見過ごしにできない素敵な曲なんですね。

よくできた曲だなあとずうっと前から思っていたのですが、それもそのはず、作詞作曲はかの菅野よう子です。うわあ、そりゃいい曲に違いないよ。しかしこの人は、音楽における引き出しの多さも特筆すべきものであると思いますが、歌い手の特性をよくつかんでいるんでしょうね。白鳥由里という人にぴったりとした曲になっていて、そりゃファンは満足するでしょうよ。してやられてますよ。いや、しかし、よい曲であるということに関しては折り紙をつけます。ほんといい曲なんですから。

ちなみにアルバムのプロデュースは新居昭乃。初期白鳥由里アルバム特有の幻想的な空気が発揮されて、どことなく子供の頃に読んだ物語を思い出すような、そんな夢見心地なアルバムです。実際とても無垢な感じがして、ロリだロリだとからかう口の悪い友人(同類)に、馬鹿野郎なにいってやがると無理矢理聞かせた昔を、ついこの間のように思い出します。

特定のリスナーに向けられた独特の世界観を持ったアルバムではありますが、しかしこういう中に名曲があると信じる私です。そして、実際、「Child again」はじめ、数々の愛らしくも美しい曲がたくさんはいっている。嫌いでなければ、ぜひ聴いて欲しいと思います。

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