『まんがタイムきららミラク』2017年12月号、先日の続きです。
『吸血きるてぃんぐ!』、結構好きな漫画だったんですよ。ほのぼのとした吸血鬼もの。吸血鬼といっても全然怖くなくって、みしろフレンドリーで、傷を治せたりと、有害どころかすごく頼りになる隣人といった感じがね、いいと思っていました。今回なんかもそんな感じで、文化祭を楽しむしおりとフェリシア。ふたりいろいろイチャイチャして、そして洋裁部の晴れ舞台、ファッションショーがはなやかで愛らしい。しおりと先輩にやきもち焼くフェリシアとかね、皆を魅了してしまうヴァンパイアふたりとかね、そうした果てにしおりとフェリシアの関係の深まるというその流れ。やっぱり好きな感じだなって思ったのでした。
『ローファス姉妹と吾輩と旅』。やたら強いローファス姉妹に、どうにも役立たずな吾輩ドーラ。他のエルフに会いたいというのがドーラの旅の目的だというのですが、この子がどうにも弱くって、魔法使えればいいのに、でもそれが無理。無理なら剣でもなんでも学んでみたらどうか。前後編の短い話でしたが、もともと強いニルに対し努力して強くなったシャンとか、そしてお婆様の残してくれた魔法の力のおかげで魔法が使えることがわかったドーラとか、キャラクターの魅力や物語を動かしうる要素が見えて、悪くなかった。可能なら彼女らの旅をもっと見たかった。そんなこと思ってしまいましたよ。
『空想ガールズ。』。なんということもない話をくだくだ続けるこの子たちのやりとり、やっぱり面白くって、今回は異世界転生について話すんですけど、微妙にのぞく現実味、これがいい味を出していました。ただ異世界にいったからといって、役立つ知識も技能もあるわけじゃあないっていうのね。秘められた力を夢見たり、かと思えば帰宅部の体力は平均以下、なおさら活躍できなさそうな要素に凹んだりと、この浮き沈みやら、つっこみ、とぼけた発想なんかがね、楽しいお話でした。はなびがね、やたら愛されててよかったですよね。というか、この子、ボーイッシュでむしろかっこいい担当だと思ってたんだけど、この子たちの間ではお色気期待されてるの? 魔王希望のおとぎが、踊り子花火を魔王城に連れ込むとかね、一緒に幸せに暮らすの! って、ほんとこの罪のなさ! なんということもないしあわせ、それを望む様子。これになんだかほだされてしまうんですね。
『ななつ神オンリー!』。先行してアイドル活動していたノルンに触発されるかたちでアイドルを目指した神様たち。まずは布袋からはじまった活動が、七福神の皆を巻き込みながら広がって、見事に花を咲かせましたね。アイドルとしての活動、その根幹はなんなのか。布袋がファンの言葉から気づかされて、ああ、もともとの活動、ネットアイドルをやってた時からのファン、顔なんて出してなかったのに、ちゃんと布袋だって気づいてくれてたんだ。やってきたことは全然無駄なんかじゃなかった。それからの伸びやかに進んでいくストーリー。皆のステージも魅力的に描かれて、ええ、本当に皆の活動、頑張ってきたことが報われたと感じさせる、いいラストになっていたと思います。ななつ神の活動はこれからも続く、そうしたこと感じさせる締めもとてもよかったと思います。
- 『まんがタイムきららミラク』第6巻第12号(2017年12月号)
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