2017年10月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2017年11月号

『まんがタイムきらら』2017年11月号、一昨日の続きです。

『みゃーこせんせぇ』。みゃーこ先生の常識と非常識に極端にふれる言動、実にいいですよ。お腹が痛いという会長のために薬をもらいにきたフクを諭すんです。患者を見ずに薬だけ渡せない。病院で処方される薬も他人に渡すなって、そうした常識をちゃんと伝えたかと思えば、変な格好、コスプレに固執する。制服でという妥協案が出たら、23歳で中学の制服は駄目だろうと今度は常識的判断が出てきて、ほんとちゃんとした人なのかそうでないのか、いや、見た目にはちゃんとしてないですよね。なんとか格好をちゃんとさせようとするフクの気迫、素晴しかった。というか、みゃーこ先生、ノリノリじゃん。でもって、会長と先生、再会。これ、会長のピンチなんですかね? やっぱバレるんですかね。バレてもいいと思うんだけどな。

『ほぼほぼ。』、いい感じではないですか。こひなの男性嫌いをなんとか克服させようと画策する葉月だけど、どうにもうまくない、というか、自身その効果を信じてないってんだからなあ。ボーイッシュな先輩、近衛先輩に接することで、徐々に慣れていこう。そんなアイデア出るも、まったくもってうまくはいかず、というか、行列できるのか。整理券が配布されるのか。でもって、目の前で打ち切られる。この漫画、こひなが男性をまるで苦手にしているわけでなく、むしろ憧れはある。少女漫画や文学に描かれる恋愛には興味があって、けれど実際の男性となると勝手が違うという、そのギャップを埋められれば問題解決ですよね。ということは、この学校にいると噂の男子生徒。それが鍵を握るのかな!? いや、関係ないかも……。ともあれ、そうしたギミックなしにしても楽しいやりとりでした。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。素晴しいですね。夏祭りですよ。浴衣ですよ。メロンも浴衣。アイリーンも浴衣。とても美しい。さて、自分の汚点をそ知らぬふりしてあいまいにしようとしたメロンに対し、本当は嬉しかったと、なかったことにされるのは悲しいというアイリーンのド直球。ほんと、このふたりの関係、すごくいいわ。いろいろあってなかなか素直になれないメロンと、なんら疑いもなくありのままに受けて答えるアイリーンの関係。とてもいい。さて、ちょっとびっくりしたんですが、最近の盆踊りってバイト雇ってるんですか? 自分が子供の頃は、私も含めて普通に踊りにいったりしてましたよ? とはいえ、最近はそういうのやってないものなあ。人が集まらないのかもね。さて、純に名前を隠そうとするメロンの危機管理、これもまた見事でした。どんだけ警戒してるのか。バイトの後もね、不埒な輩にナンパされてたマリーヌとツーシャを助けたりね、アイリーン、ヒーローだよ! アイリーンを王子様だっていって興奮したツーシャがおかしかったですね。もしかしたらツーシャはメロンと意気投合したりするかもって思いましたよ。メロンとアイリーン、ふたりいい感じだなって思ったら、花火を爆撃と思って伏せるアイリーンとか、面白いポイント盛り沢山。散々笑わせてもらって、けどやっぱりそれだけじゃないんですね。このふたりが確実に育んでいるもの、友情、それがとても豊かな漫画であるのです。

『おとめサキュバス』。課題の進捗が評価されますよ。これ、一種の最後通牒か!? だって、成果がないと見られると精霊にされてしまうんでしょう? と、この危機、彼女らはどう乗り越えるのだろう。キュリアはもとより、キュリアにつきあってるルナもそうなら、どうもぱっとした活動してるように見えないヴェロルもそうでしょう。そう思っていたら、ああ、ルナは平気なんだ。そうか、楽勝でクリアできるんだ。すごいな。じゃあヴェロルはと思ったら、なるほど、実技ではなく調査でもって成果とするという。ちゃんと考えてるんだなあ。逆にいうと、キュリアのピンチがより以上に際立ったともいえますね。キュリアのピンチにみちる、涼香も手を貸してくれて、ああ、こうした交流が成果と認められたらいいのに! キュリアが違う種族のサキュバスといっていたのが雪女だったりしたのも面白かったですね。ちょっとしたことから、この漫画の世界観がうかがえる。こうしたところも確かな魅力であります。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第11号(2017年11月号)

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