『まんがタイムスペシャル』2017年9月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、ヒマワリ畑の中、むぎわら帽子を手にしたマキが、ちょっと帽子で口元隠すみたいにしましてね、微笑んでいる。大変美しい表紙であると思います。『ローカル女子の遠吠え』、りん子のカットもありますよ。大きなリュックを背負って、山歩き? 座り込んで水分補給しているところ。この人のこうした様子、山をエンジョイしているぞ! っていうよりも、またなんで山なんかに!? といった感想持っちゃうのがおかしくっていい感じです。
『ローカル女子の遠吠え』。今回は社会派!? いや、そうでもないな。いつもどおりって感じだ。伊豆の海にいったら随分と雰囲気が変わっていて、なるほどなあ湘南あたりの規制が影響するんだ。パリピが増えた、ナンパも増えた? ウルサクなった? そうした様子の変化に違和感感じて、そこからパーリーピーポーとマイルドヤンキーの比較に移っていく、その流れ本当に見事でした。なにが見事って、パリピとマイルドヤンキーの比較、その説明が非常に妥当と思えることで、そしてそのマイルドヤンキー、ちょっと皮肉っぽく描きながらも、決して悪くばかりは描かない。むしろりん子の自問をうながす、そうした展開に繋がっていくのがよいと思ったのですね。ええ、自分はどうだろう、そう思わせるような描写だと思ったのです。
『ざしきわらしと僕』。お正月の情景。裕貴、女の子に囲まれて! それで理緒が不穏。裕貴とお母さんのこと、心配してくれていたんですね。もうふたりは大丈夫っていうこともわかって、ええ、よく見てくれるいい友人だと思わされました。理緒、スカートはいてきて頑張ってたんだけど、巫女の装束見せられたら晴着で対抗すべきだったかと思っちゃったりね、そのいじらしさ。さらに理緒、希と一緒に話してね、おおちょっと後ろ向きになりかかってた理緒も前向きになりましたね。子供たちの、いや大人もか、大イベント餅まきに裕貴参加して、おおこれは敗退っぽいなあ。で家の大人はというとマグロ解体ショー。おお、田舎のイベント、山に海? 大満喫してますね。
『穂積くんは猫に勝てない』。猫好きのシェアハウスができあがるまでのお話ですね。なにかと不器用な倉木先輩の奮闘ですよ。民宿からの改装はほぼ猫に関するところだけというんですが、自分ひとりでやったといったら驚かれたり不器用なのにって笑われたり、ほんと、先輩親しまれてるなあ。天井あたりにキャットウォーク作ったりもしたんですね。板を一本渡らせるだけで2ヶ月かかったっていってますけど、いや、これ結構な工事じゃないですか? 先輩じゃなくとも苦労しそうじゃないですか。でもって面白かったのが、ようやくできたキャットウォークを撤去した理由ですよ。ああ! 切ない! そうか、こんなことになるんだ。ということは、作り付けにしちゃったりしたキャットウォーク、その下では結構な大惨事が日常茶飯事だったりするんですか!? 猫あるあるなのかな? こうした話も面白い。猫の派閥とかもそうですね。これだけいるとそんな風になるんですね。
『七海先生の補習授業』、ゲストです。クールと評判の七海先生。けれど本当はそんなじゃなくて、むしろ可愛い? 感情、喜怒哀楽の幅も大きい、まだまだ未熟、発展途上だっていうんですね。人見知りで心配性。たまたま知ってしまった畑山だけがそうした側面を知っている。ちょっとした特権。ギャップ萌えってやつでもありますね。しかし、最初あんまりに他の生徒たちと違いすぎるから、昔から知ってたとか、ほら学生時代に家庭教師だったとかね、そういうのがあるのかと思ったくらい。自分が実習にいった時は、放課後、OBとして出入りしてた部活の子と話してた時だけは実習生としての役割りからはずれられて、ちょっと支えになっていたなあ。なんてこと思い出しました。先生だって大変で、教師として頑張ってる、そんな枠組みから自由になれる場があるっていうのは支えになるかも知れませんね。
- 『まんがタイムスペシャル』第26巻第9号(2017年9月号)
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