2010年9月30日木曜日

Lights, taken with GR DIGITAL

GR Blogの恒例トラックバック企画。今回のフリーはテーマを決めず、自由に写真を選ぶことができます。しかし3点まで、ということでこれまで2枚を公開して、これが最後の1枚です。トラックバック企画「フリー」に参加します。

3枚目、コンサートホールの照明です。

Lights

先日、友人の演奏会の手伝いで写真を撮りにいったのですが、その時に撮った一枚です。コンサートホールは、音響を考えて多角多面的にできてる、その幾何学的なかたち、とても面白いと思います。

Dayflower, taken with GR DIGITAL

GR Blogの恒例トラックバック企画。今回はテーマなしのフリー、なんでもいいよというわけで、じゃあ最近の写真から、ちょっと気にいってるのをピックアップしよう。よって、今日はその2枚目。トラックバック企画「フリー」に参加します。

2010年9月29日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年11月号、昨日の続きです。

『ハニーズレッスン!』、ゲストです。最近、花嫁修行とかはやってるんでしょうか。高校にて、立派な女性を目指そうという姫野まゆり。彼女は上級生に誘われるままに花嫁修行部に入部することとなって、とここまでが第1回です。癖のある先輩たち、長谷川春香、西園さき、鳴瀬アキラ。面倒見よく常識人っぽい友人結城美琴。あまりにも素直、疑うことを知らないかのようなヒロインまゆりの性格、行動、その味わい面白み、どういう風に出てくるかなっていうのが気になるところです。

『九十九神いりませんか?』、ゲストです。九十九神の話。ついに九十九神になれた手鏡が、仕舞い込まれた蔵からなんとか脱出しようとあの手この手を講じるといった話です。小さく見た目にも可愛い神様。いやね、付喪神ったら、そのものに手足がはえて動き出しましたって印象があったものですから、こうした可愛い姿はちょっと意外。けれどこの作者らしい可愛さ、見た目だけでなくその行動とかもですね、とてもよいと思いました。古物の買い取りにみえた骨董屋、そのふたりに買い取られて蔵から出ようと画策するも、見透かされて拒否されて、そうしたやりとりがあって、気にいって手にとってもらえる嬉しさ喜びみたいなものも描かれて。なかなかに悪くない感じです。

『ちはやとまお』、将来の夢で作文を書かないといけなくなった千早。それで万桜のなりたかったもの、なりたいもの聞いて、千早に向いてそうなものはなんだろうといろいろ想像してみる。そのやりとり、ちょっとごっこ遊びっぽくて楽しかったです。でも一番面白かったのはお嫁さんだと思う。いつか結婚するだろうし、お嫁さんでいいか。消極的な選択、むしろ無難、あたりまえの答のつもりであったのだけど、それが先生に大きなダメージを与えたっていう、その展開、シンプルけれど効果的。面白かったです。

『Felice』、前回、お祭りで大地と知り合った女の子、白鐘玲亜が本格的に登場です。雨宿りの駅で凜と出会って、フェリーチェにいきたい、それですっかり意気投合して、仲良くなって、いや、凜が餌付けされただけなのか? ともあれ仲良くなりました。玲亜は大地のこと気になっているんですね。それでなんだかモヤモヤしている凜、その様子に気付いている、面白がっている灯里とお姉さん。ちょっとドラマの種がまかれたって感じですね。玲亜と凜、仲いいんだけど、けれどそこにちょっとうまく処理されない気持ちを残しておくっていう、面白い関係ができたなって思います。

『めいめいドミニクス』、ゲストです。いや、驚きました。アパートでひとり暮らしすることになったヒロイン。管理人やってる友達に甘えているんだけど……、という普通の女の子の同居ものコメディかと思っていたら — 。アパートに住む同年代の女の子たちと仲良くなって、みんなでわいわいとやる、そんな漫画かと思っていたら、わあ、違うんだ。驚きました。どういう風に展開していくのだろうかなあ、漠然とそう思っていたのが、最後にはこれどういう方向に向かうんだろう、ちょっと戸惑ってるといった感じになって、いやけれどインパクトを与えたという意味では成功だったかも知れません。記憶にはしっかり残った。あとは、その方向性次第かなと思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第11号(2010年11月号)

2010年9月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年11月号、発売されました。表紙『GA — 芸術科アートデザインクラス』、これはお誕生会なの? いえね、右肩のコメントにそんなことが書いてあって、ああ、なるほどねと気付くんです。『まんがタイムきららキャラット』5周年! おー、これはとてもめでたいこと。そうしたわけで、表紙はこれでもかと祝祭的雰囲気につつまれて、なかなかによいものですね。中央にて花びらをまいている如月さん、素敵です。

ひだまりスケッチ』、夏の帰省の話。ずっと実家暮らしの私には、こうした感覚は実はちょっとわかりにくいんです。帰省する。家族に会いに帰る。ああ、それはよいものなのかどうなのか。多分ですが、私がひとり暮らししたとしたら、きっと面倒くさがって、帰省とかしないと思うんだ。

でもって、さてさて、ひだまり荘からはふたり帰省しないお嬢さんが出まして、夏期講習に全部出たい、受験を優先に考えているってことなんですね。しかし、夏期講習、やはり美術を専攻してるだけあって、そうした実技なんですね。今回は、実家に帰る帰らないといった個々人の事情、その様子も面白いのですが、ひだまり荘に三年生がたくさんやってきて、受験勉強。そこにまじるゆのさん。ゆのさん、奇行が光っています。慣れない人を前にして緊張してるみたいです。そして、沙英さんヒロさん、ふたりの気持ちの語られるところ、これがよかったんです。自分の気持ちを素直に伝える、そうしたふたりの様子、それがとてもしみたんですね。

『せいなるめぐみ』、乙女の内面と外面、あいかわらずすごいギャップですな。もう、必ず面白いネタ、みたいになっています。今回は、みなで祠に石を納めにいくという話。祠にて、なにか聖の過去の思い出が刺激された? ただのデジャブ? いや、なにかの転換点になりそうなエピソード、そんな感じがするんです。さっぱりとした聖、なにか不思議とすっきりしていて、そうした表情、ああ、この人は魅力的なお嬢さんだなって、心底思わされたのでした。そして、ひよりのコンプレックス。いや、背が低くてもいいじゃんか。こよりをそそのかす聖、一生懸命お祈りしてくれるこより。そのたびにいい反応を見せるひよりが素敵でした。けど、今回は聖ちゃん、彼女が一番でしたね。

ねこみみぴんぐす』、最終回でした。部活の最中、世界卓球の話をしていたかと思えば、教室での雑談、そして舞台は一気に未来に……。いや、これ夢オチだろう、絶対そうだろう、そう思って読んでいて、世界卓球の舞台にて苦しい戦いに打ち拉がれそうになっているひより。そこにやってくるのは、昔の仲間。葵で、花で、先輩たちも先生も、ライバルの穂咲さんもいて、その現場での様子は、いつものごとく紆余曲折、シリアスとおかしみの間をうろうろとしながら進むのですけど、それでもね、シリアスに落ち着いていくところ、じんとさせられたんですね。

夢オチなんです。予想のとおり、夢だったんです。けれど、ただ夢といってしまうには、あまりに深く印象が胸に残って、それゆえに夢を夢と確認するひよりの姿、しんみりと切なさをそえて感慨が胸に広がるのですね。彼女らの未来は、可能性をともに大きく開かれている。けれど、今はまだ私たちのそばに、変わらぬ彼女らのままいるのだよ。そうした、今によりそうかのようなラスト。変わっていない、けれど変わりゆくもの感じさせる、開かれている、とてもよいものであったと思います。

『inote! — アイノテ!』、怖い話! で、お姉ちゃんは怖いのあかんのか。怖いもの見たさというんでしょうか、怖い怖いいいながらみんな怖い話は好きだったりしますよね。夏にやってた心霊再現ドラマ、あなたの知らない世界、みんなで見てたなあ、懐かしく思い出しましたよ。

というわけで、怖い話を軸に学校の情景、そしてちえの自宅へ話が進んでいくのですが、学校でのこと、幽霊相手だとやたらにクールなちえちゃん、おかしくて、で、なんでかーこは花子さんにそんなに肩入れしてるのか? 思い余ってかかとおとしまでしてしまう始末。で、これがなんだかちょっと色っぽい。なんでだろう。

自宅にて驚かそうと待ち構えて寝てしまった三人。って、おばあちゃんも気持ちが若いです。このやりすぎる感じ、その後ナチュラルに晩御飯に突入してるところ。この仲のよさ。気のおけない感じ。これはものすごい魅力だと思います。で、最後の最後、大オチもよかったです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第11号(2010年11月号)

2010年9月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2010年11月号

『まんがタイムオリジナル』2010年11月号、発売されました。表紙、テーマは山であるようですね。山登りする『ラディカル・ホスピタル』山下さん、『明日もひまわり荘!』みずきさん、『ひよりすと』ひよりさん、そして『らいか・デイズ』らいかさんです。山を登っている、歩いているだけでなく、お弁当食べたり、そして山頂でしょうか、やっほーと叫んでいる。ひとくちに登山といっても、いろいろな景色が見えてくるものだと思います。

『アトリエZOOへようこそ!』。冒頭扉にて駄目出しされる先生の、げんなりとした様、そして怒り出す、そのテンポが素晴しいです。担当氏も電話をがちゃ切りしないではおられんほどでありましたか。もう、仲がいいんだから、なんて思ってしまいますね。

今回のテーマ、ドリルの結婚。おばが持ち込んだ見合い写真にのりのり。しかしさ、30過ぎて売れ残り、なにか問題があるに決まってるって、その決め付けは非常にきびしい。読者の首もしめてますよ。私、母からゲイと疑われてるっぽいですよ。でもって、本編。ふりそでドリルは、どのへんがドリルなのかちょっとわからなくなってますけど、とてもキュートであるまいか。しかし今回は、結婚という可能性を匂わせて、結婚式ではどうするか、スピーチしてよ漫画描いてよ、いろいろ思い付くまま夢膨らませて、最後きっちりしぼめてしまう。典型的空騒ぎ、理想的な収束です。けれど、最後にちょっと恋愛がしたいって夢語られて、こうしたところ、ちょっと胸を打ちますね。ああ、恋愛したいですね。いや、ほんと。私はダメな解決してしまっていますけどね。

『マチルダ! — 異文化交流記』、マチルダ、帰ってきました。妹のミラを伴って、いや、しかしこれがめちゃくちゃ可愛いじゃありませんか。11歳、ちゃんとしたお嬢さん、に一見みえた……。姉に劣らずなにか不穏なこといってるし、高校通うといってるし、裏工作とかやってるし。とことんまともなお嬢さんたちではありません。このおかしさ、あやの友達と出会うことでどんな広がりを見せるのか。楽しみです。

『(仮)アイドル!』、最終回でした。都路くんの、保育士を目指そうという夢、それに具体的に取り組んでいますよ、そうした姿勢を見せながら、 ヒロインをはげまそうっていうのですね。マネージャーという立場は変わらないものの、都路くんの練習に付き添い、一緒に技量を磨こうと努力している。そうした可能性が与えられてるっていうのがよかったなと思います。この漫画は、都路くんの成長ものという色が強くなっていたけど、みんながみんな、隠していた表情ひきだされて、笑顔になっている最終回。それがなによりだったなって思いました。

『先生のたまご』、体育祭です。担任副担任も競技に参加する。それでたまこ先生はきっと成績悪いんだな、そうに違いない、そう思っていたら、ごめんなさい、まったく違った展開が待っていて、これはちょっと笑ってしまいました。うまいというか、虚をつかれた感じです。でも、やっぱりうまいです。今回は生徒もたくさん出てきていて、先生に太刀打ちできなかったり、あるいは一緒にわいわい楽しそうにやっていたり、いつも以上ににぎやかで、楽しかったです。しかし障害物競争に見る先生の悪ノリ、これは面白かったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第29巻第11号(2010年11月号)

2010年9月26日日曜日

Cat, taken with GR DIGITAL

Cat毎月恒例のGR Blogトラックバック企画。なにかひとつテーマが決められて、それにそった写真をトラックバックするというものなのですが、今回はテーマなし、自由であるとのことです。ただし今回かぎり? の特別ルールがありまして、ひとり3点まで、トラックバック1回あたり写真1点ずつとのこと。といったわけで、なにを出してもいい! とはいっても、あんまりに昔のを引っ張り出すのもなんです。よって、この数ヶ月に撮った写真から3枚ほど選んで、トラックバック企画「フリー」に参加してみることにしました。

1枚目、猫の写真です。

Cat

撮ったのは8月の10日。まだまだ暑い盛りです。といっても、今年の夏は長いこと、それこそ数日前までえらい暑かったのでありますが、やはり8月ともなれば格別、朝から夜まで、もう焼けつくような暑さでした。

といったわけで、猫もへばります。少しでも頭を冷したかったか、腕をまくらに、暑いコンクリから浮かしている? いや、本当に不機嫌そうで、これは絶対暑さのせいでしょうね。ええ、猫もたまらん暑さでした。

2010年9月25日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年11月号

『まんがタイムきららフォワード』2010年11月号、昨日の続きです。

少女素数』、劇中ではまだ夏、よってプール回です。って、全然違和感を感じない先日までの暑さ、ええ、ものすごく自然に読んでしまってました。

あんず、すみれはお兄さんと一緒にプールへ、こちらをメインとして、有美ちゃんとぱっクンの関係、すごく自然に近しくある、そうした様子をサブとして、このふたつの流れがあわさった時に、すみれの気持ちが少し揺れます。意識はしないようにしていても、有美ちゃんとぱっクンが気になるのか。あるいはまだまだ少女であるつもりが、知らず時間は過ぎようとしているのか。その過ぎゆく時間に光のあてられた回であったように思います。

子供でなく、けれど大人でもない年頃。それをさして、すでにそうした時期を過ぎた者のいう3年、未だその渦中にいるものの3年、たった、まだ、感じ方の違いが現れてくるのですね。3年をまだと感じる彼女らの今、それが短い季節であると暗示されるようでした。あるいは、3年をまだと捉える感覚、そこには瑞々しさが溢れている。富士夫のふたりを見る目は、そうした特別な日々の輝きをとらえていたように思います。

ところで、梗子さん、着痩せするタイプ? 脱いだらすごくてびっくりしました。

わたしたちは皆おっぱい』、順調に話が進んでいます。前回のショッキングな展開、ジュリーが紗彩に酷いこといった。その理由とはなんなのだろう。それが明かされました。スケープゴートとな。本気で頑張る人が嫌がらせされないよう、あらかじめ決められたいじめられ役。No. 2のゆかリン、彼女も以前いじめられ役だった。ああ、なかなかに重い、胸にのしっとくる、そんな展開であります。

しかし、誰をいじめられ役に選択するか、そこになにかジュリーのわだかまりがありそうな気配です。そしてさらに様子を探る貴子に明かされる真実。やられた……。ジュリーは予想どおり。けれどドリーは予想外だったよ。で、それはいいんだけどさ、貴子のあまりにダイレクトな確認行為。ひるまない娘だなあ。変態呼ばわりされて、さらにジュリーにもまた違ったダイレクトな確認行為をするという。これもまた変態のひとつのありかたなのか……。

そしてもうひとつ。いけ好かないといっていた、星丸コスモ。ああ、すまんかった! もう、やられっぱなしですよ。ひとつあからさまに謎ぶらさげられると、他がまったく見えなくなるのな。ああ、もう、完敗です。

2010年9月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2010年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2010年11月号、発売されました。表紙は『空色スクエア。』。読書の秋? 窓辺にて本を読んでいる文香であります。セーラー服、髪には黒のヘアピン? いくつもついていて、それが明るい髪にちょっとしたアクセントとなっています。また、深く青い目に、赤いフレームの眼鏡がいい対照をなしていて、印象的。美しいなと思わされるのでありますね。青の強い、静かな雰囲気のイラスト。涼やかで、たいへん魅力的と感じます。

『はじおつ。』、おお、卯花つかさが帰ってきた! はじめてのおつきあい、である模様です。女子高育ち男子が苦手なヒロイン向日葵は、友人にそそのかされるまま、度胸試しに、よく知りもしない男の子に告白する。って、おおい、それはえらいこと無茶するな。断わられる予定で、しかし通ってしまった! って、そりゃそうだと思う。ちょっと親切にした女の子に付き合ってくださいといわれたら、それもどえらい美少女にいわれたら、誘われるままホイホイとついて行っちゃうに決まってるじゃありませんか。しかしこの漫画は、向日葵が男子苦手なら、告白された男子甲斐悟にしても特に女子得意というわけでない。ものすごくスローな、進むのか進まないのかわからない、そんな状況が面白くなってきそうです。それに加えて、そそのかす女子柊子、また向日葵のことが好きなのか? 向日葵が男子と付き合うことに強烈な拒否感情もよおしているゆりちゃん。こちらの動向もなかなかに面白くなりそうです。

純真ミラクル100%』、最終回目前、これまでなんとか避けようとしてきた事務所の解体、モクソンの本社移籍でありますが、力及ばず悲しい結果となってしまって、けれどモクソン本人はライブを成功させ、アルバムも長期に売れまた評価もされるようになってきて、ええ、仕事がうまくいっているからこそ、事務所廃業という決定が切なく感じられますね。感情を露にするモクソンに対し、クールに徹する所長。それも親心であるのでしょう。そして、次回フィナーレ。これは、皆のその後が描かれるのか。なんというんだろう、オフィスTの皆が独立して新しく事務所おこしてとかある? なんかそんな予感、いや私がそうなって欲しいと思ってるんだろうな。いろいろ期待してしまうんですね。

据次タカシの憂鬱』、めちゃくちゃ面白かった。自分の番でもだえるっていう、その描写、展開が最高でした。でもって、エーベルージュの設定、まるっきり忘れてましたよ。そうでした、そうでした。私の中でこうしたネタは、『天秤は花と遊ぶ』に上書きされている模様です。

2010年9月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号、昨日の続きです。

『ヒツジの執事』、単行本が出るということで特別にゲスト掲載、というんですが、読んでみればさすがの切れ味とでもいいましょうか、めちゃくちゃ面白いんですけど。それこそ、このタイトルで連載再開でいいんじゃないか、そう思うくらい面白いです。

お屋敷で一番偉いのは誰かを調べるリオン。子供らしい無邪気な視点から繰り出されるシビアな序列が実にシャープで、親方も大笑いですが、私も大笑いですよ。それでもってサフォーク氏、山羊のカシミア氏との会話にて実にいい顔見せてくれるのですが、もうこの人は一種の変態だな。昔はそうでもなかったのに、どんどん開花していった。その道のりが実に素晴しかったです。そして、ミセスコリーのプライベート。必死で隠そう、誤魔化そうという姿が可愛く、そしてそれがサフォーク相手となると……。実に見事な転換でありました。

『セーラー服でもあいしてね』、ゲストです、多分。助けてもらったのをきっかけに、ちょっと強面のおじさんに恋してしまったお嬢さん。追いかけて、一緒に働きたい、そうした一途さ、それは可愛いなあと思いました。ちょっと、いや、かなり? 世間知らず。なにやってもどんくさい。それで追い出されても、ちゃんと優しくしてくれるおじさんに、ああそりゃもう好きになってしまうだろうよ。なかなかに甘酸っぱいとでもいいましょうか、悪くないなあ、そんな感想。しかし、ふわふわの髪、まとめ髪、可愛らしいお嬢さんであります。

『ないしょのミルクティー』、ゲストです、多分。雨の中、出会った女の人、ゆかりさん。ヒロインのチカ、彼女とゆかりさんの、微妙に近く、けれど詰めきれない距離感、それは私に非常によく訴えるのですが、圧倒的に雰囲気優先の漫画です。好き嫌い、強そうだなあと思ったんですね。こうした漫画は好きなので、続くなら読みたいとそう思うのだけど、広く支持されるかといえばさすがに微妙なのではないか。そんな立ち位置。けど私は、そうした立ち位置さえ好みであったりするんですね。

『いじっぱり愛!』、これもゲストでしょうか。大賞最終選考作家とのこと。気になる女の子に素直になれない男子針川湊と、そんな針川にきつく冷たくあたる天野さん。これ、天野さんが気になる男の子に冷たくあたる性格とかだったら、完全に両思いですよね。もしかしたらそうかも知れん、そう思いながら、天野さんはただいたぶってるだけっていうのもいいなあ、など思いながら読みました。普通なら、両者ともに恋愛向けの性格ではないのに、それがこのふたりだと、それなりに相性よく見えるっていうのが面白いなと思いました。っていうか、天野さん、針川くんのこと、嫌ってこそはないだろうけれど、単純にいじめて楽しんでる、そんなような気もします。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第11号(2010年11月号)

2010年9月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号、発売です。表紙には『恋愛ラボ』のヒロインふたり。秋っぽい色、もみじも散って、まさに秋の装いであります。右下には『パンむすめ』のヒロインふたり、さんまを使ったパンを試作? しているところ。左下のちるみさんは、秋の落葉を掃除しているといったところ。表紙全体に秋。しかし、こうした風情に実際の季節が追い付いてない。はやく追い付いて欲しい、心からそう思います。

『東京!』、いい感じに自由に展開していますね。今回は新宿先生と六本木先生の特別編。生徒はほとんど出てない、もう無視してかまわない程度。さて、かつてキャバクラに勤めていたふたり。その経歴ゆえに、今も互いをライバル視しているわけですが、これがいがみあってるってよりも、仲良くけんかしてるように見えるというのが味になっているわけです。で、今回はそうした要素を前面に押し出して、なんだかんだいって仲いいよね、というかふたり付き合っちゃえよ、などと思ってしまう展開。これには、なかなかにやられてしまいました。

『シュガービーチ』は、数学6点からはじまる物語。いやもう、それ進級できないだろう。といいたいところですが、期末で頑張ればなんとかなるもんですよ。って、これ小テストか。いらん恥かいた気がするな。さて、漫画の話。友達は早々に匙なげちゃってるのに、なんとかしろといってくれる先輩、優しくていいじゃありませんか。仮にそれが部活のためとしても、親身になってくれる、いい先輩でありますよ。というわけで、試験勉強。いらん妄想含みの勉強風景、ちょっといいなあって思って、厳密には勉強会の前ですけど、面倒見のいいエミちゃん、エミちゃんが男だったらなあというみなとに対し、逆の想像してみたエミちゃんの表情が、いかにもありそうで素敵。ちょっと変わりものの娘たちだけど、突飛な想像の合間に、これはあるなと思わされるようなもの飛び込んできて、それが実に面白かったです。

『早乙女寮別館ものがたり』、はさみを求めて、他の人の部屋を訊ねる松子。それで店子みんなの性格がより見えてくるっていうの、すごく楽しかったです。つくづく乙女のあきらさん。いや、すごく魅力的でありますよ。で、あきらさんが買ってしまったミシン、ちゃんと活躍の機会が与えられたっていうのがですね、実によかったなあと思います。部屋のアレンジ。ありものでやるのだけど、布を渡されてダダダダと素敵カーテンを作っちゃう。ああ、ミシンっていうと、こういう魔法の道具みたいなイメージありましたよね。布をカーテンに、ドレスに、見事に変身させてくれる。そういった憧れ、今もあるのかな? どうなんだろう。ちょっと懐かしさをともに、ミシンの魔法、思い出させてくれました。

『放課後エア部』、これ大好きです。文化祭前夜、いい加減な雰囲気トークからスタートして、だんだんに文化祭の様子を見せていく。いろいろな演目がある。ステージができあがっている。こうしたこと、ひとつひとつがわくわくする気持ちを盛り上げていきますよね。でも、この子たちはいつもどおりとでもいうべきでしょうか、楽しそうに、さざめくように、なんでもない話をしている。ほんと、魅力的だなって思います。なんでもないことが楽しい、これは本当にすごいこと。ええ、素敵だなって思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第11号(2010年11月号)

2010年9月21日火曜日

Demon's Souls

 なんか『デモンズソウル』が名作だ、ハード目のアクションゲームで、ポールウエポンや鈍器が強いから剣以外の武器が好きだって人にはおすすめだ、っていう話をちょいと小耳にはさみまして、ハルバードもあるの? って聞いたらあるとのこと。おお、これはちょっと興味深い。しかし、あんまり難しすぎるとそれはそれで困るわけで、そのあたりはどうですかと確認したら、レベル上げてごり押しでもクリアできますよとのこと。ああ、それはよいなあ、調べてみたらベスト版がリリースされている。じゃあ、ちょいと買って遊んでみるか。ええ、プレイ開始しています。

しかし『Demon's Souls』、確かになかなかにハードです。序盤に、軽く操作方法についてのガイダンスがありましてね、それが終われば即座に死亡するというナイスバランスです。というか、死んでからはじまるっていうべきでしょうかね。死後の世界みたいなところで、ソウル体という幽霊的ななにかになって、自分の体を取り戻すためにボスを倒しにいく、みたいなゲームみたいなんですよ。で、また死んでソウル体になって戻ってくると。そういう構造らしいです。

さて、プレイヤーキャラクターは何種類かある生まれ — 、職業と考えていいと思いますが、そいつを選んでプレイ開始するのですが、そのキャラクタープロファイルの作成がなかなかに充実していまして、具体的にいうと顔の作成ですかね。西方、東方、北方、南方と選んで、顔かたちを細かくエディットして、結構好みに近付けることができるんですね。とまあ、これはゲームの本質には関係のない話。ゲームにおいて大切なのは生まれでありましょう。戦士であるとか魔術師であるとかを選んでやることで、初期パラメータと装備が決まるのですね。

私が選んだのは魔術師でした。いやあ、これ、きつい。魔法が使えるので、ロングレンジの攻撃が可能、はいいんだけど、魔法も無限に使えるわけではないし、戦闘は当然得意でないしで、全然先に進めない。なので、いい加減いやんなって、神殿騎士というハルバードを装備してるキャラクターを作成してみたら、どんどん進めて驚き。やっぱり脳筋有利なのか? いや、神殿騎士は回復の奇跡が使えるから脳筋じゃないだろう、といいたいところだけど、私の使い方を見るに、あれはどう考えても脳筋。でも、打たれ強く、攻撃が重い、そうしたキャラクターの方が、今プレイしている序盤あたりでは有利なのは間違いないようです。

このゲームはオンラインにも対応しています。オンライン協力プレイや対戦プレイもできるそうですが、私はまだそうしたところまで達しておらず、普通にステージを走りまわってるところ。けど、ここにもオンラインの面白さがあるんですね。例えば血痕というのがありまして、最近ここで誰かプレイヤーが死んだということがわかるようになっています。さらに、死ぬ直前の行動を見られるようになっているので、どこが危険なのか確認できるんですね。さらには、他プレーヤーの動作もうっすらと表示されるので、その動きを観察することで、どこに敵が潜んでいるかなどもわかる。うまいなあって思います。

そして、もうひとつ、メッセージが面白いですね。いくつか定型文を組み合わせてメッセージを残しておけるんです。「この先に罠がある」とか、落下すると即死しかねない場所の前に「足元に気をつけろ」とか、注意を残せるんですね。いや、もちろん罠みたいなメッセージもあって、信用すると酷い目にあったりもするんですけどね。で、このメッセージの面白いのは、誰かが評価してくれると体力が回復するんです。なので、できるだけ評価してもらえそうなメッセージを残そうとするし、有用な情報とか貰えたら積極的に評価しようとするし。どこの誰かとかは全然わからないんですけど、こうしてゆるやかにコミュニケーションできるってところ、すごく面白いと感じました。途中、評価されましたとかいわれると、すごく嬉しいんですね。ええ、これはよくできています。

私は『Demon's Souls』はオンラインでしかプレイしていないのですが、これは断然オンラインでプレイした方がいいと思います。それも、なるたけ多くの人がプレイしている時間帯に遊ぶべき。っていうのは、人が多ければそれだけ評価してくれる人も増える、体力回復のチャンスが増える、攻略に有利っていうわけです。いや、ほんと。この仕組みはすごくよく考えられてる。心の底から思いましたですよ。

書籍

2010年9月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2010年11月号

『まんがタイムファミリー』2010年11月号、先日の続きです。

『美大道!』、今回は吉野さん、白衣ちゃんの話。スランプらしい。絵が描けなくなってしまって……。こういう気持ちはわかるように思います。稽古しても稽古しても思うようにいかなかったり、あるいはやらなければいけない、そうした気持ちが強くなりすぎて、目的、方向性を見失ったり。好きなことを仕事にすると辛いという話はよく耳にしますけれど、今回の吉野さんは、まさにこうした状況であったのでしょうね。吉野さんに対して先輩のアドバイス。おお、この人が先輩らしいと思えたの、これがはじめてだったりしないか? しかし、こうした良い反面少し重く深刻にもなりかねない展開に、彩のおかしなリアクション、奇妙な行動がいい緩衝材となって、しんみりしつつも面白く読めて、大変よかったです。この漫画、いい感じに青春を描いているなあ。そう思うところ多くてですね、なんだか目が離せないのです。

『ももかアンコール♪』。学業とアイドルを両立させなければいけません。ももかの、仕事に打ち込みつつも試験勉強を頑張る、その姿、描かれようが大変面白かったです。身のまわりのものに単語カードや元素記号一覧を貼るというの、工夫はなるほどと思わせるものだけど、その貼る場所には笑ってしまって、そして周囲の皆の応援してくれるところ。兄さんの口では厳しくいいつつも、実際には応援していますという、あの姿は実に微笑ましかったです。キャラクターの可愛いというところ、それも売りでしょう。けれど、ちゃんとキャラクターが動いて、そこに魅力や面白さ、楽しさが生まれてくる、そうしたところがしっかりしている。とてもよかったです。

『やどかり君』、これ、まだゲストなのか? とりあえず、貧乏ニップレスというのにひどく笑わされて、いや、あかんわ、めちゃくちゃ面白いです。こうした語感の面白さや、絵に見える動き、やってることの面白さもありますけれど、あのちょっと変な家族、ものすごく仲がいいんですよね。みんな一緒におかしなことやってる。その姿がすごく好きで、エレベーターの話とか、もうなんともいえん魅力があります。

今回のエッセー企画は「部活でファイアー!」、学生時分の部活動についての思い出なのですが、意外にといったら失礼ですけど、運動部に所属されていた人、多いのですね。佐野妙は水泳部、さとはバスケ部、三浦芳野、卓球部。水井麻紀子、バレー部。おお、みんな活動的。で、みな面白かったんですが、水井麻紀子の憧れの先輩、これは実に面白い。ドおたくだよ!? いかす! 先輩に憧れて、エースならぬオタクになっちまったというのですか。高校では文芸部、ああ、第2漫研とか第3漫研とかいわれたりすることの多い部活ですね。思えば私も部活がらみで、オタク、マニアの傾向を深化させたものだったなあと懐かしく思うところありまして、ええ、私は第3漫研とかいわれたりする吹奏楽部でした。文化系部活はマニア、オタクの巣窟である。しかし、運動部も例外ではないのですね!

『ともえ一本背負い!!』、ゲストです。高校時代、女子高柔道部にて青春を燃焼させたお嬢さんたちの約束。もう… スポーツなんてやめて絶対彼氏作ろうね! って、これは面白いなあ。お嬢さん、三人が三人とも魅力的、可愛いんですが、恋愛に発展させることができない、って、一連の行動見たら、そらあかんわ、としか思えない。男性に慣れてないってのもあるんだろうけど、どこか間違っている。それは、女子高かつ運動部的価値観のためかも知れないものの、その割合は半分くらい、いや以上かな? 本人の問題が大きいですよね、どう見ても。あのジャージ生活とかさ、私は好きだけど、そりゃ駄目だろう。そうした駄目さが描かれるところは面白く、あの土下座告白とか最高だと思います。

三人が三人ともにちょっとずれてて、いや、あの背の高いお嬢さんだけはまともだったような気もしないでもない。けど、ふわふわひらひらの女の子、瑤子さん、この人、まともに見えてそうじゃなくって、まさに友恵に同類。頭突きとか気合いとか、最高でした。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第11号(2010年11月号)

引用

  • 三浦芳野「やどかり君」,『まんがタイムファミリー』第28巻第11号(2010年11月号),142頁。
  • 芦浦だんご「ともえ一本背負い!!」,同前,159頁。

2010年9月19日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年11月号

『まんがタイムきららMAX』2010年11月号、昨日の続きです。

『おにさん、こちら』、新連載です。できのいい姉、悪い妹。なにやってもお姉ちゃんにはかなわないって、コンプレックス持っちゃってる妹の神頼み。しかし、鬼神様。缶ジュースはお気に召さないんだ。っていうか、缶ジュースというものをご存じなのか。娘の体を借りないと、社の表には出られない。その鬼神様が缶ジュースを知ってるっていうことは、ここ数年数十年のうちに、誰かの願いを叶えた実績があるってことなのかしら。かくして、現代に生きる神様の話。しかし、この神様、もみじ様、鬼だっていうのだけれど、娘の体、手に入れて、やることが猫の猫背をなおしたり、ひげを押してまわったり、お茶目で実に面白いです。でもって、取り憑いたまま娘に体の制御を奪い返されてしまって、このひとつの体にふたつの心が同居するっていうのね。定番ながら、なかなかに面白そう、見せてくれそうだなって思わせてくれる第1回でありました。

『もっかい』、今回は卓球であります。いつもの遊ちゃんの思い付き、今回はスーパーボール卓球として結実して、おおう、この漫画は地味に前の話をひっぱってくるな。スーパーボールは夏の縁日からの流れ、そして衛が運動部に目をつけられるっていうのは、いつぞやの工具ジャグリング以来の流れですね。運動に関しては抜群のパフォーマンスを見せる衛。けれど、あんまり表には出たくない、そうした心情が描かれた回でした。どうしてもやりすぎてしまう。ぶっちぎってしまう。できるが故の疎外感というか、やっかみみたいのもあったのかもなあ。特異といえるほどの能力があるせいで、自分がひどく場違いと思えてしまう。そうした思いをしなくていいのが遊ちゃんだったというのですか。ああ、遊ちゃんと仲良くしている理由でありますね。いつも迷惑かけられてばっかりに見えるのに、けれどいわば救いでもあるのか。本当にいいコンビなんだなって思わせてくれる、そんなエピソードでありました。

『かふわ!』、ゲストです。借金のかたに家をとられたために、下宿先を探さないといけなくなった主人公、欅。そのいきついた先が喫茶店「ポプラ」であります。くるみさんと、椛さん、お嬢さんふたりの喫茶店。しかし、椛と書いてもみじと読む。いやあ、最初ルビを見逃がして、え? ヒロインの名前、かば? ええーっ! もみじと知って、安心しましたよ。

ダイナミックに動いて見せる椛に、おっとりしておとなしそうだけど、なんだか妙に個性的、食えない感じのくるみさん。喫茶店なのにコーヒー系カクテルばかり充実している。こういう、ちょっと毛色の違った店、ちょっと常識のずれている人達、なかなかに面白そうだと思います。主人公の男の子が、結構しっかりしてそうで、常識人? ふりまわされそう! ってところに期待しているようですよ。

『はる×どり』。はると京子の関係の、あらためて見直されるところ、よかったです。いつも京子に迷惑かけて申し訳ないなあと思ったはる。それで、京子に頼らなくてもちゃんとできるんだよって、お世話ばっかりかけないようにするよって、いやあ実に健気じゃないですか。私は、どこかできない人が、それでもちゃんとできるようになろうって頑張る、そういう話がやたら好きなようでして、だから今回はもう直撃でした。はるの健気な頑張り。かといえば、はるの様子にいろいろ悪いこと思ってうろたえちゃう京子も面白く、ああ、この子らも持ちつ持たれつなんだなあ。ふたりそろってB判定。そうしたところにも、彼女らの関係のほほえましさがあらわれていた、そんな感じがしたのでした。

さて、『ぼくの生徒はヴァンパイア』、『ぽすから』、『おしおきっ!』、以上が次号にて最終回です。ああ、好きなのばっかりですね。終わること、それを必要以上に嘆かない。私はそう決めていて、だから感傷的にいいたてることはしませんが、でも『MAX』の誌面、ちょっとずつ変わっていきますね。ええ、その変化していくっていうこと、それもまた楽しみと受け入れていきたく思います。ええ、いつかきた道でありますよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第11号(2010年11月号)

2010年9月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年11月号

『まんがタイムきららMAX』2010年11月号、発売です。表紙は『かなめも』。ハロウィン表紙ですね。魔女の衣装着たかな、みか、代理の三人で、みかのかぼちゃ帽子、これなんかすごくいいなあ。衣装の黒が効果的に画面を引き締めて、素敵だと思います。また、この黒があるからこそ、みかのオレンジがアクセントになるのかも知れませんね。それはそうと、代理の帽子についてる耳がえらいこと可愛いです。

『きんいろモザイク』、前回のホームシックって、こういう展開するための布石だったんか。金髪さんが増えました。うわあ、やったあ。見境のないしのが素敵。まったく躊躇なく深く踏み込んでいく。あたかも昔からの知り合いのように! しかし、意外と背が高いんだな、しの。さて、アリスの友人、カレンに興味津々のしの。それでアリスがやきもち焼いて、ええい、もう、やたら可愛いなあ。表情やら発言やら、そうしたもので、ああ右往左往してるなって様子がちゃんと伝わってくる、それがいいなって思うのです。名前の話とかもいい。なんでもない、他愛のない会話といえばそうなんですけど、そうした会話に面白みがちゃんとある。そうしたところが気に入っています。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、前回読んで、コミュニケーションが微妙にうまくいかない、そんなやり取りを前面に押し出していくのかと思っていたのですけど、いや、もう、まったく違いましたね。ものすごく真面目にトレーニングしています。そして、初っ端のLSDって気持ちいいっ! これは面白かった。このLong Slow Distanceっての、実際にある用語なんですね。知りませんでした。

それで真面目にトレーニング。ランナーズハイとその後、足が動かなくなる。震えてしようがない、っていうの、ああ昔、高校生のころ持久走でなったことある。足がもう全然あがらなくなるんですね。気持ちは走ろうとしてるのに、体が全然ついていかないっていう、ああ、なんかいろいろ思い出しましたよ。こうした描写に加えて、経験者と初心者の差、それはもう圧倒的なのかと思わせてくれる。いいですね。しっかりした陸上部ものとしての描写があって、そして浅見さんなど、ちょっと色物っぽいネタがあり、実にいいバランスだと思います。連載になって欲しい。ええ、本当にそう思います。

『けいおん!』アンソロジー。おお、こっちも終わるのか。もっとひっぱるかと思ってたのに。意外にドライですね。さて、今回は真田一輝、茶菓山しん太、未影の御三方です。茶菓山しん太の「下級生」は、梓ひとりが残された軽音部。そのこわれっぷり、素晴しいです。ネタを絵でもって、展開の仕方、見せ方でもって、何段も面白いものに変えている。ええ、見事でした。あの大落ちも素晴しかったです。

でもって未影「えぬじょ!」、先輩なのか。あの、ちょい吊り目美人さん、この人の絵にはすごくマッチすると思う。でもって、好きが高じてかなりおかしい人になっている。ええ、見事見事。この異常な愛の発露、しかし本人目の前にするとてんでだらしないっていうの、可愛くっていいじゃありませんか。けど、現実にいたら困りますよね。漫画ならではで、それがすごくいい。そういう味、好きなんですね。

『ラッキーストライク!』、扉が部長のお姉さんですよ。ボウリング誌の表紙みたいですね。期待の新人だったころ? で、作者の名前がイラストに溶け込んでしまってるの、なかなかに面白かった。って、これはネタじゃないと思うんですけど。

さてさて、本編。雑誌からマイボールへ、マイボールからスコアへ、そして点数計算、ルールについて自然と話題がうつっていくのですが、なるほど、次のフレームでストライクを取る、じゃなくて、そのフレームの2投目でストライク取るっていってたのか。最初が0で次が10、つまりスペアのことですね。で、スペアとストライクの違い。またストライクだとなにがいいのか、スペアなら? いやあ、全然知りませんでしたよ。ストライクだと10点加点、スペアだと5点、とかいう風になってるかと思ってたら、違うんですね。次の1投、ストライクならさらにもうひとつ、それが重要になってくるのですか。いや、ほんと、ためになります。ありがとうございます。

解説するレイレイ、静かに怒ってるレイレイ、スペア4つで良いですといってちょっと笑ってるレイレイ、そもそも撫で肩で華奢なレイレイ、素敵です。そして練習。部長のお姉さんに頼るわけですが、いやあ、なんかにやにやしてしまいました。具体的な目標(今回なら130点)が示されて、そのために練習する。その練習においても、具体的な課題、指摘がなされる。実にいい。なるほど、そうなのかと思う、そして、こういうところもいいのですけど、ただ説明に終始しているわけでもないところ。説明や練習の風景にも面白さやキャラクターの個性がしっかり表現されて、ええ、いい漫画だと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第11号(2010年11月号)

引用

  • ほた。「LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす」,『まんがタイムきららMAX』第7巻第11号(2010年11月号),57頁。

2010年9月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2010年11月号

『まんがタイムファミリー』2010年11月号、発売されました。表紙は、芸術の秋? 音楽がテーマでありますね。『ぽちゃぽちゃ水泳部』のカツ代、中央にてマイクを手に歌っておりまして、他には『キラキラ☆アキラ』のアキラが鍵盤ハーモニカ、『教師諸君!!』西名先生がリュート弾いて、『うのはな3姉妹』の末娘がモンキータンバリン、お父さんがマラカスです。この楽器の中では、リュートだけやったことないけど、こうして見れば雰囲気あるいい楽器。やれるときにやっときゃよかったなあ。と思いながら、今はちょっと鍵盤ハーモニカに興味があります。なんか楽しそうでいいんですよね。

『教師諸君!!』、文化祭であります。扉絵にちょっとした漫画があって、オクトーバー・フェストについて触れられてるんですが、へー、200周年なのか。いつ、何年にはじまったとか、ちゃんと記録に残ってるんですね。そして、文化祭の様子が描かれる本編、完全に先生たちの世界であるのがすがすがしいですね。建前がある、本音もある。その本音が素敵な漫画です。もうほんと、好き放題って感じで、実際先生たちがこんななら、学校はすごく楽しいところになると思う。この、好きなことがあるっていうの、こんなにも好きなのっていうの、こういう姿勢は素晴しいですよ。

さて、ぼたぼたと泣く城先生。しほしほと泣く西名先生。なかなかに見られない表情。城先生のコスプレもまた珍しく、けれどそれやるなら目隠しもしませんと。って、目隠しすると地味っつうか目立たなくなるからオミットされたんでしょうね。

お祭りと、祭りの終わりの寂しさと、こうしたちょっとアンニュイな気分語られるところも、なかなかによかった。その一日のその時のために頑張る。失敗があってもそれもまた楽しかった。そうした気分、ああ、わかりますね。やっぱりなにか懐かしく感じるんですね。

『ひよっこシスターの安息』、やっぱり面白いです。なんてことのないシスター雛形たちの日常の様子を描いている。けれど、シスターみながみな個性的で、力の抜けて自然な素振り、雰囲気、そこにあらわれる、ちょっと常識からはずれて、けれどそれがすごく親しみやすいと感じさせる。その人柄が素晴しいです。今回は、幼稚園の様子、子供の要求全部飲んだら、だらけてるようにしか見えない。子供の問いに、ちょっとずれた、けどすごく普通の返答してしまうシスター雛形ね、ああ、面白いです。なにげないことをやってるように見える。けど、これらをなにげないことと感じさせる、それがうまさなのだろうなと思います。

『めがねのキミと博物館』、再登場です。私、この漫画の雰囲気、すごく好き。ものすごくのんびりとした時間が流れている、そう思わせてくれるところがよくて、またこれも人柄なんでしょうね。けれど、ただただのんびりした情景描いているだけでなく、香坂さんと内藤さん、ふたりの個性の違い。夢中になれる香坂さんに、器用貧乏っていってもいい? 内藤さん、お互いが相手のこと、いいなあって思ってる、その気持ちのゆきあう様、とてもよかった。こうしたところに、気持ちのなにかに縛られることなく自由である様、感じて、いいなって思ってしまうみたいなんですね。

『ひなたフェードイン!』、車の免許でありますよ。教習所を選ぶのに、教習後のご褒美? なぐさめ? お菓子屋、ベーカリーの有無で選ぶひなた。ああ、けど気持ちはわかる。私の場合は、ワゴン車のたこ焼屋でした。教習の様子は、なんだかちょっと懐しい。あの、適性検査とか、ねえ、失礼な、って結果が返ってきますよね。そして、話題はダイエットに移って、前回のグラフ、今回にも生きてきて、おお、みながグラフに記録つけてる! こういうものごとが伝染していくっていうの、単純なんですが、好きなんですね。面白いです。

『はなまるドロップス』、こちらでも文化祭。笑顔の写真を展示します、っていう、こういう企画はなかなかよいな、いや現実には難しかったりするところもあるように思うんですけどね、昨今の風潮やらで。でも、笑顔を撮る、身近な人の笑顔、そうしたものを意識するっていうの、よい心掛けであるなあ、そう思わされるところ大でありました。そしてひまわりの笑顔が魅力的という。こういう笑顔の素敵さ、ああ、本当によいですね。コーナーまで作られてしまう、調子にものってしまう、ええ、実によい感じでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第11号(2010年11月号)