2010年9月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号

『まんがタイムスペシャル』2010年11月号、昨日の続きです。

『ヒツジの執事』、単行本が出るということで特別にゲスト掲載、というんですが、読んでみればさすがの切れ味とでもいいましょうか、めちゃくちゃ面白いんですけど。それこそ、このタイトルで連載再開でいいんじゃないか、そう思うくらい面白いです。

お屋敷で一番偉いのは誰かを調べるリオン。子供らしい無邪気な視点から繰り出されるシビアな序列が実にシャープで、親方も大笑いですが、私も大笑いですよ。それでもってサフォーク氏、山羊のカシミア氏との会話にて実にいい顔見せてくれるのですが、もうこの人は一種の変態だな。昔はそうでもなかったのに、どんどん開花していった。その道のりが実に素晴しかったです。そして、ミセスコリーのプライベート。必死で隠そう、誤魔化そうという姿が可愛く、そしてそれがサフォーク相手となると……。実に見事な転換でありました。

『セーラー服でもあいしてね』、ゲストです、多分。助けてもらったのをきっかけに、ちょっと強面のおじさんに恋してしまったお嬢さん。追いかけて、一緒に働きたい、そうした一途さ、それは可愛いなあと思いました。ちょっと、いや、かなり? 世間知らず。なにやってもどんくさい。それで追い出されても、ちゃんと優しくしてくれるおじさんに、ああそりゃもう好きになってしまうだろうよ。なかなかに甘酸っぱいとでもいいましょうか、悪くないなあ、そんな感想。しかし、ふわふわの髪、まとめ髪、可愛らしいお嬢さんであります。

『ないしょのミルクティー』、ゲストです、多分。雨の中、出会った女の人、ゆかりさん。ヒロインのチカ、彼女とゆかりさんの、微妙に近く、けれど詰めきれない距離感、それは私に非常によく訴えるのですが、圧倒的に雰囲気優先の漫画です。好き嫌い、強そうだなあと思ったんですね。こうした漫画は好きなので、続くなら読みたいとそう思うのだけど、広く支持されるかといえばさすがに微妙なのではないか。そんな立ち位置。けど私は、そうした立ち位置さえ好みであったりするんですね。

『いじっぱり愛!』、これもゲストでしょうか。大賞最終選考作家とのこと。気になる女の子に素直になれない男子針川湊と、そんな針川にきつく冷たくあたる天野さん。これ、天野さんが気になる男の子に冷たくあたる性格とかだったら、完全に両思いですよね。もしかしたらそうかも知れん、そう思いながら、天野さんはただいたぶってるだけっていうのもいいなあ、など思いながら読みました。普通なら、両者ともに恋愛向けの性格ではないのに、それがこのふたりだと、それなりに相性よく見えるっていうのが面白いなと思いました。っていうか、天野さん、針川くんのこと、嫌ってこそはないだろうけれど、単純にいじめて楽しんでる、そんなような気もします。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第11号(2010年11月号)

0 件のコメント: