2010年9月5日日曜日

『まんがタウン』2010年10月号

『まんがタウン』2010年10月号、発売されています。本来は5日の発売が、今月は5日が日曜だったからその前日、4日土曜に出たのですね。表紙は『新クレヨンしんちゃん』。しんのすけが一番前に、後ろには野原ファミリーが。ちょっと家族スナップ思わせるイラストです。そして右肩には佐野妙の新作『しましま日誌』のヒロイン、島野望のカットがあって、新連載の告知がなされています。

『無敵なおかん』、神奈川のりこ、新連載です。東京に住む主人公家族のもとに、大阪から母がやってくる。夫の母。ものすごくマイペースで、服の趣味とか価値観などもろもろがあわない。そんなカルチャーギャップものですね。ちょっと迷惑、けど悪い人じゃない。できれば同居したくないけど、母は住む家を失ってここにやってきたものだから、同居せざるを得ない。いろいろ合わない嫁姑ものでありますね。

『しましま日誌』、こちらは佐野妙の新連載です。『二十四の瞳』を思わせる新人教師もの。離島の高校に臨時採用された島野望。家族に心配されながらも、新しい職場に赴く、そんな望先生のカルチャーギャップものでしょうか。これまで住んでいたところとは、あまりに違いすぎる土地での、慣れない暮らし。まずはその洗礼を受けましたといったところです。

以上2作ともに、まだ導入といったところ。これからどうした展開になるのか、それは次号以降でありましょう。楽しみにしたいと思います。

『鎌倉ものがたり』は、最近問題視されている所在不明の高齢者。生きていたら百何歳とかわあわあやってますけれど、それを西岸良平がとりあげたらこうなりますという、まさに面目躍如たる一本でありました。

戸籍に残る超高齢者たち。鎌倉市にはそれがやたら多いから確認してきたまえと命じられた窓際万平。さすが西岸良平といいますか、その大半が生きている。死んだままゾンビとして在住している(むしろ元気そう)。魔物だから普通に生きている。最高年齢798歳。こういうネタが生き生きとしている、そう感じられる面白さがありました。けれど、時事問題をコメディにして、ただ面白いだけに終わらせないのも西岸良平であります。窓際氏の昔の思い出。子供のころに生き別れた祖母の消息、それが明らかとなる、その様子、ああ人情ものとはこうしたものであるか。なかなかに訴えるものあり、いい話であったなと思ったのでした。ええ、とても面白かったです。よかったです。

『みねちゃんぷるー』、なんか面白いことになっています。峰が雅を好きと気付いた。それで、ちゃんとガミガミ君に決裂宣言? 宣戦布告? しっかり自分の気持ち、今の状況伝えて、それでライバルとしての友情深めあうっていう、このふたり、実にいいキャラクターしています。もう、大好き。で、雅がわりを食う。雅一家巻き込んだヨメ決定戦がおこなわれ、わかばまで参戦。で、予想どおり、わかばがどえらい強敵というのがおかしいんですね。きっとわかばは面白がっているだけだろう。そう思いながら、峰とガミガミ君、ふたりの雅を取り合おうと頑張りすぎる、その結果、どのようになるんだろうなって、雅を気の毒に思いながら、同時に楽しさ感じられてならないんですね。

  • 『まんがタウン』第11巻第11号(2010年10月号)

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