『押しかけギャルの中村さん』、第94話、第95話を読みました。
『押しかけギャルの中村さん』
今回は榎本の恋をめぐるエピソード。大学の屋上でオカルト合宿をするオカルト研。そこには当然、カリン、秋山も参加すれば、岡崎そして榎本も参加するわけです。
そしたら秋山が大人気。皆で食べる鍋、ふたつを秋山がしっかり仕切っている。しかも就職もばっちり決めて、家事ができる、仕事もできる、すわ優良物件! と1年女子が沸き立てば、頼りっきりはよくないよ! 頼り、頼られる、支えあいの関係が結婚には大切と、カリンからのありがたいお説教。
ほんと、カリン、秋山ふたりの関係は、ちょっとやそっとでは揺るぎない、確かなものとなったのです。
さて、こうなると問題は榎本の恋ですよ。いずれ岡崎に告白するといわんばかりの予言を授けておきながら、動けていない自分がふがいない榎本。前に進めていないことを憂える彼女。しかしその存在感は、本人も自覚することなしに人を魅了して、先輩男子の溢れ者ふたりが榎本を狙って、むらがってくる!
まさかね、ここに余裕をなくした岡崎が、介入してくるなんて思わないじゃないですか。榎本の手をとって、気持ちを言葉にすることもできぬままに、溢れ者たちから榎本を救い出す。
これ、期待しちゃってもいいの!? ってなシチュエーションですよ。恋する人が無頼者たちに困らされてる、思わず嫉妬にかられて、普段ならせぬ行動に走ってしまったのですか、岡崎さん。
いや、そう思いますよね。榎本もそう思ったんですよね。
でも、そう思いながらも、恋すればこその弱気が、その推測を願望に押し止めてしまうのでありますよ。
この決着が、続く第95話にてなされるの、ことがスムーズに運んでありがたいかぎりであります。
UFO、エイリアンクラフトの存在について話しあう部員たちです。上級生組は宇宙人の存在を信じているのだけれど、下級生たちは非現実的とまるで受けつけない。あわや論争に!? 険悪な雰囲気になりそうなところを、どちらの意見もあってよい、すばらしいとまるごと全部受け入れて、まとめあげる岡崎でありますよ。
この人、とらえどころなく見えるけれど、ものごとを大きな尺度から捉えなおして、さらなる想像へと導いてくれる。今回も、皆の視野を地上から空の向こう、天の川銀河へとうながして、広く果てしない宇宙と、ここ地球に暮らす自分たち人類と、スケールのあまりに違う両者の関わりをそっと皆の心に芽生えさせるのですね。
神秘的? 怖い? それは皆がそれぞれ思うことですよね。でも、これまでになかった視点ができた。思考の可能性をひらいてくれる、こうしたところこそが岡崎の底知れなさで、魅力で、榎本をとらえたところなのだと思ったのです。
そしてふたりの物語はこれからが佳境。夜中にこっそり夜食食べてた岡崎が、榎本と一緒に学内に舞う蛍に導かれてゆきます。ふたりともに知らなかった情景。ロマンティックな夜の秘密が、水路にはまってさあ大変、すっかりコメディに戻されてしまうんですけど、そこからの榎本の踏み切り、それに先んじる岡崎の思いのほとばしり。
ああ、ここにふたりの恋の成就するというのですか。予想外のタイミングに、すっかりおどろかされてしまいました。

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