2015年3月31日火曜日

箱庭ひなたぼっこ

 ついこのあいだはじまったところ、そんな風に思っていたら、ああ、単行本になりましたよ。女の子4人の部活に勤しむ、そうした様子が描かれて、実にフレッシュ。舞台は、植物同好会。ええ、主人公、鈴谷陽向を筆頭に、植物が好きな女の子たちがずらり揃っているんですね。おっと、一之瀬蘭は植物じゃなく、虫が好きだったんだっけ。ともあれ、それぞれに違った傾向持って、植物ないしは自然に対し愛をそそいでいる彼女らの、意外や真面目で、かと思ったらどこかおかしい、そんな活動の様子、実に魅力的で、心ひかれるものがあるのです。

鈴谷陽向のキャラクター、一番最初の登場が、野草に、野の花に語りかけている場面だったのですが、友人やっちゃんにいわせれば変な植物ポエム、本人によると植物に贈る詩、それが実に素敵で、ぐっと引き付けられるものあったんですね。その詩にあらわれる陽向の気持ちは、植物、花への愛にあふれたもので、また花へと向ける眼差しもまっすぐで実に美しい。素朴な子なんだと思います。けれどその素朴さに、花に向けるひたむきさがあわさって、その愛の静かにして深く豊かであることよ。瑞々しい感性の光る、そんな彼女の姿は本当にまぶしくて、とてもチャーミング。彼女もまた一輪の花なのだ。そんな風に思わされることしきりであります。

表紙をめくったところにある「表紙植物図鑑」。表紙、カバーに描かれた植物が一口コメントとともに解説されている、これが素晴しかった。巻末には「作中植物図鑑」、そして「蘭ちゃんの一言虫図鑑」があって、ああ、この漫画における植物の、そして虫の重みが感じられるようで素敵だった。本編にてどんな描かれかたしてただろう、図鑑からまた再び本編に立ち返って、より興味深く読むことができる。そんな味わいも魅力的。そして、表紙にいう、2人のお花は本文にて解説致します! 皆にそれぞれ割り当てられた花について、それぞれ登場人物が自らの言葉で語るという趣旨は、花の紹介にして、彼女らの自己紹介でもあると感じられるものでした。とりわけ花言葉、それらは彼女らをそのままに物語るようでありまして、これには深く感じいりましたよ。そうかあ。彼女らの花、それはまさしく彼女らを象徴して、あらわす、そうしたものでもあるのだなあ。花の、彼女らの魅力を、ともにいっそうに増さしめた、そう感じたのですね。

登場人物、メインは4人。鈴谷陽向に千堂ゆかり、一之瀬蘭、そして先輩にして会長の橘翠子。皆、個性的で、そして不思議と色気のある、そんな娘さんたちなんですね。野の花が好き。華道をたしなむ。虫が好き。そしてハーブが好き。皆、植物や自然に対する興味はちょっとずつ異なっていたりもするけれど、部活を通して、あるいは日常のコミュニケーションを通じて、少しずつその興味をわかちあい、少しずつ打ち解けていく。その過程で、意外な面を知ることができたり、またどんどんその個性が開花していったりするんですけど、その開花が本当に面白くって、会長なんかはとりわけ顕著、ここぞというところで、がっと掴んで、ぐっと持っていく、そんな牽引力が素晴しいのであります。

けれど、そうした牽引力を持つのは決して会長だけではなくって、皆がそれぞれに魅力を持って、ここぞという時にその魅力を発揮して、それは時にコミカルで、時に若干のシリアスも感じさせて、その幅の広さ、懐の深さが、この漫画に独特のおかしみをもたらせているんですね。華やかな子たち。そのやわらかで、ふんわりとした風合いにのる色気は上品に、そしてくすぐるおかしみが、互いの距離を小さくさせて、その近しさゆえの面白さに導いていく。丁寧で繊細な表現と、時に大胆な思い切りが同居する。その感触が、この漫画に独自の存在感、面白くそしてチャーミングな愛らしさをもたらしている、そう感じさせるのです。

  • ちろり『箱庭ひなたぼっこ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2015年。
  • 以下続刊

2015年3月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年5月号、一昨日の続きです。

『カスタムメイド!』、扉、すごくいいですね。まるで姉妹みたい。笑顔のせいなのかな、マサキ、本編とずいぶん雰囲気が違いますよね。今回のテーマは写真ですよ。クラスの皆がやってるのを見て、自分でもやってみたくなったユウ。自撮りってのを試してみましてね、けどめちゃくちゃブレてしまって、全然うまく撮れないんですね。自撮りってどんな感じなんだろうなあ。やったことないからなあ。マサキも、手振れこそはないものの、うまくフレームインさせられなくて、やっぱり慣れが必要なのかも知れませんね。岡野先生が自撮りに慣れてるんだけど、ブログやってるからっていうの、ああ、自分の写真載せちゃうんだ。そのブログのカテゴリー、料理の話がおかしかったですよ。アクセス数がかなり伸びるというの、ああ、なるほど……。思いもしない展開、けれど納得の展開でしたよ。あの、桜の下での記念撮影、あれがよかったですね。ユウの性格がよくわかる。そして成功した自撮り。シンプルながら、素敵な結末でした。

ブレンド・S』、今回は麻冬がメインですよ。自宅で弟とふたりで食器を洗ってるんだけど、それ見るだけで麻冬の小ささがわかる。台に載ってるんだものなあ。手足も細っこくて、ええ、なるほどのミニマムです。そのスタイルを最大限に活用して、仕事に活かしてるわけですが、すると付き合ってくださいと告白されることもある。まあ、この喫茶店なら、こうしたこと、日常茶飯事でしょうね。麻冬、見事にふりまして、いや、でも、これは妥当な判断だと思います。麻冬、店で見せている作ったキャラクターと、本当の自分、そのギャップを気にしてるのかも知れません。って、素の方がいいよね? ともあれ今回は、クールでシビアな麻冬の本当、麻冬の優しさが垣間見えるところ、光っていたと思います。ええ、そりゃあのお客さんも、もっと好きになろうものですよ。

『へんてこバスと飴玉くるり』、やっぱり不思議な漫画ですよ。前回登場のサヨナラちゃん。ものすごい逃げ足の速さで、くるりの追跡を軽く振り払っちゃうんですね。本当は人懐っこいんだって。けれど照れ屋で、引っ込み思案。そうした彼女のこと、影ながらモグモグさんがサポートしてくれたっていうんですね。もうじきふたりの乗車券の期限が切れる。そして今日はサヨナラちゃんの誕生日で、それをモグモグさんとふたりだけで祝うのだけど、そのことを他の皆に手紙で知らせて、こっそり呼んでいたっていうんですね。ああ、以前の屋根裏の時のこと。増築増築で、道が繋がってない部屋がある、そんな話だったけど、そうじゃなかった、ちゃんと道はあったんですね。そして月光号とさよならしないと、そう思っていたふたりが、アオイのはからいで、さらに10年の延長をもらって、ええ、にぎやかな月光号の旅はなお続きそうですありますよ。

『プライベートガール』、羽凪と澄花の電話の情景。気付けばすごい長電話になっていて、っていうんだけど、切るとなったらあっさり切っちゃう澄花。うん、これはとてもいいことだと思います。自分は、こういうの苦手なんですよね。おばさん気質なんでしょうか。電話中寝てしまう楓とか、面白電話エピソードがちりばめられて、そしてネガティブな羽凪の様子とマイペースすぎる澄花。移動教室ってことに気付いてなくて、一緒に教室に取り残されていた委員長と澄花が、ふたり一緒に学内をふらふら散策ですよ。午後の授業は高確率できてないとかいわれてますけど、出席大丈夫なのかな? しかしほんと澄花はマイペース。電話しながら寝落ちする。そのつもりだった羽凪をさしおいて、ひとり先に寝落ちしてしまう澄花。ほんと、完全に澄花のペース。すごくおかしかった。ちょっと見習いたいくらいです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第5号(2015年5月号)

2015年3月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年5月号

『まんがタイムオリジナル』2015年5月号、一昨日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』は、大口のお客様来店でありますよ。陸奥さん筆頭にずらり店員を従えて、なるほどお金持ちのお買い物って、あんな感じになるんだ。けど、もっと大口、昔からの名家とかなると、外商部がおうかがいします。デパートなんかもそうらしいですね。お客様にお勧めの商品持って訪問してくれる。なるほどなあ、縁がないからさっぱりだけど、アタッシェケースに入れた宝石などなど。なるほどなあ。企業の大量注文、そういうのもある。販促用のノベルティ、社名入れたボールペンとかですよね、他には業務で使う制服、食器などなど。なるほど、多岐にわたるんですね。さてさて、来店のお客様、前回の迷子のお嬢さん、そのお父さんだったんですね。というわけで、じいと孫、再登場です。元気すぎる孫。落ち着いたお父さんなのになあ。このお孫さん、三笠のこと気に入ってるようで、それを見てスカウト、ヘッドハンティングがはじまる。いやもう、驚きの展開。けれど陸奥さんの説教炸裂で収束でした。

『おかん』は、なんと、サツキがアイドルデビューですよ、って、そういうわけじゃないのか。なんと、お母さんがアイドルにはまっちゃうんですね。さすがに自分がデビューとはいわなかった。でもハッピ着て、ハチマキして、見事なファンですよ。写真集買い、DVD見まくり、けど今回は目立った被害はなさそうかな。そう思ったら甘かった。なるほど、失敗料理をそのまま再現されちゃうんだ。しかし、のめり込んだらとことんのお母さん。どんどん深まり、どんどん広がりと、大変なことになっていく。まあ、悲壮感とかないから、むしろいい感じですよね。けど、ほんと、サツキと佳子、ヒカリで地元密着型アイドル、悪くないじゃないですか。実現しなかったのが残念なくらいです。そして、おかん、痩せる。おお、こいつは驚きの展開でした。けど、来月には元に戻るんですよね。

『どす恋!りきしー女』、なるほど前回のポチャランド、ひとりハブにされてた北見今日子先生、ちょっと落ち込んでしまってまして、そうかあ、そんなにショックだったんだ。さて、春の大会を目前にして特訓をするっていうんです。それはいいとして、その特訓の内容が問題というんですね。パワーまわし。重いまわしで足腰強化、と、ここまではいいとして、そのまわし、重さですっぽり落ちてしまったり。横綱養成ギプス。こちらは往年の懐かしアイテムといった具合ですが、ああ、なるほど、バネが肉を挟むんだ……。まずは上半身のみで衝撃映像。続いて、間を置いて、全身強化改良型登場するも、肝心のバネ問題が改善されてない、よってまたまた大変なことになって、ジゴク絵図デース。ほんと、面白かったです。この特訓、どれだけ効果があったものか、そう思っていたのだけど、おお、千代田はスピード強化、ターニャはバランス感覚アップと見事に結果を出して、そして双葉は、ええと、食欲の強化? ともあれ、パワーアップ、なによりでした。

『あかるい夫婦計画』、「萌えポイント」と「サプライズその後」に描かれた彼氏、彼女の隠れた一面。クールと思ってた彼が実はマメマメしい人だったって、それでときめかないから別れたって、もったいない! かと思えば、ちょっと天然と思ってた彼女がどうにもそうでない一面を持っているみたいという話。いやいや、しっかりした彼女いいじゃない。この漫画の持ち味というんでしょうか、こうした一種ネガティブになりかねない要素が描かれても、決して悪いばかりと思えない。そんなところがいいなあって思ったんですが、「誘惑に負ける男」、この人はあかんっぽいな……。悪人ではないですけどね。「損なのか得なのか」、これがよかったですよ。また見てない名作映画、それを損してるといわれるか、これから新たな気持ちで見られる、得だっていわれるか、それで全然反応が違う。ああ、このだいすけのように思える人でありたい、そう思わされましたよ。ほんと、ポジティブな人はとてもいいと思う。かくありたしです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第5号(2015年5月号)

2015年3月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年5月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』。るんちゃんとトオルなんですけれど、なんだろう、すごく雰囲気のある表紙で、るんちゃん、花輪を作ってトオルにかぶせている、それだけのことが、なんでこんなに色気のあるイラストになるんだろう。ふたりの表情。るんちゃん、余裕ですね。対してトオルは、なにか気になった? こちらを振り返って、ふたりともに同じものを見ている。そう感じられるところがなにかこちらに働きかけるようで、ええ、ちょっとミステリアスでもある。いい表紙ですよ。

Aチャンネル』はナギちゃん、ファッションショーですよ。いや、もう、なんて可愛いんだろう、この子。服がないのが悩み。お金がないのも悩み。そんな悩みを解決するの、友達みなから服を貸してもらってね、それでいろいろ試してみようっていうんです。しかし、ナギ可愛い。お兄ちゃんの服借りてるんだ。それでお兄ちゃんとお出かけするんだ。それで髪をくるくるしちゃうんだ。ほんと、この子、どんだけお兄ちゃん子なんだろう。さて、ここからは面白いナギです。畳み方、それで気後れしてしまって、そのつっこみがショップ店員かよ。そして、ユー子のトップスを警戒していたら、まさかのパンツで失敗。あの、スキニーパンツっていうの? あれ、すごいよね。実はちょっと苦手です。いや、自分は履きませんよ。そしてナギ、完成。うわー、めちゃくちゃ可愛いじゃないの。お父ちゃん、泣いちゃうんじゃない? しかしほんと、ナギをさかなにファッションチェック。実に面白かったです。

きんいろモザイク』はバレンタイデーの話題。穂乃花がチョコレートづくりの本を読んでいる。それでカレンが盛り上がっちゃって、対照的に綾がショック受けてる。友チョコだっていうんですね。それで皆で交換しあおう。しかし今回は、綾、目をハートにしたりして、あのやる気、すさまじい。やっぱり陽子がからむからかい? 世界一のチョコを作ってあげるわ、売り言葉ですね、それで後には退けなくなって、久世橋先生に頼るんです。あの先生捕獲の情景、めちゃくちゃ面白く、それからの、職場恋愛……! 不純異性交遊ですか!? の応酬も面白かったです。家庭科室でのチョコレート教室。綾、穂乃花、アリスはとにかく真面目で、それが先生さみしいみたい。カレンが癒しになってますよ。そして完成したチョコレート。アリスの忍へのメッセージ。長生きしてねがいかします。さすがの忍も微妙だったみたいです。そして揺れる綾の気持ち。ああ、陽子、いいじゃん。そして久世橋先生の気合い。あれも見事に光っていました。

『まちカドまぞく』、これ、いい話だったなあ。冒頭、トビラの写真、そして小さなカメラ。これがどういう意味を持ってるのか、それがエピソードを通して明かされる。前回のですよ、バイトで入手したお金、それを桃に返そうとするんですね。そうしたら、桃、えらく消極的。ああ、貸し借りがなくなったら戦わなくてはいけなくなるから? シャミ子のバイト代をまきあげるのを気にしている、そんな風でもあるけど、でもなにか桃にも複雑な思い、ありそうなんですよね。今回わかったこと、桃の家族、それがなにか魔法少女に関わってのことなのかまではまだわからないけれど、いろいろ抱えていそうな子です。だからこそ、シャミ子のこと、親身に思ってくれているんだろうか。思うところ、たくさんでしたよ。そしてシャミ子の妹、良子。シャミ子が、バイト代の残りで妹になにか買ってあげるっていう。ほんと、いい子だよなあ。そして桃ですよ、ついてきたんはいいんだけど、親友って紹介されちゃって、そしたらちょっと照れちゃって、ほんと、いいふたりですよ。妹ね、気を使っちゃってるんですけど、ほんとはカメラが欲しかったんですってよ。トイカメラ。二千円くらいのカメラ。シャミ子、買ってあげるんだけど、そうしたら妹、感激して泣いちゃって、ほんと、嬉しそうにしてる良子見てると、シャミ子の周囲の人間、皆がしあわせになって欲しいなあ、そんなこと思わされたのですよ。そしてここで扉絵に繋がる。ああ、これが一枚目の写真。ほんと、いい写真になりました。そして良子と桃も仲良くなりそうで、って、これ、シャミ子、もっと戦いにくくなったりしない? でも、ほんと、いい子たちだなあ。

『るいたま』、ゲストです。ソフトボール部のマネージャーをやってる香澄るい、この子がヒロインみたいですよ。遅れたからと急いでいったら、なんと部員は他にひとりだけ。須々木ともちゃん。この子が唯一のプレイヤー。なんだ、ふたりしかいなんだったら、マネージャー、いらないじゃん。ふたりでやったらいいのに、そう思ったら、あー、るいは絶望的に駄目なのね。走攻守、駄目っぽい。顧問の東先生、この人はどうにもやる気がないようで、でも自分にはこの人のこの姿勢を批判することはできません。るいの友達、百合園らんか。幼なじみなんですが、なるほど、るいのことが好きなんですね。るいのことよくわかっていて、いろいろ手助けしてくれたりして、けれどるいの周囲にライバルが出現しそうになったら警戒をあらわにする。また、感極まると吐血するようで、見た目エレガント、普通のキャラクターに見えてそうじゃないっていうの、ちょっと気にいってますよ。そしてソフトボール部にひとり増えて、御城はとこさん。美少女、けれどかなりの人見知りで、この人、部に入るというのはいいんだけど、なるほど、マネージャーが希望……。いやもう、先行き不安としかいいようのないソフトボール部。というか、部の存続がすでに絶望視、であります。

『BACK♪STAGE』、ゲストです。バックステージとタイトルにあるように、アイドルのバックステージでの情景が描かれる、そんな漫画です。アイドルグループ、キルシュフィーア。そのリーダーの吾妻美波は、キュート担当だというのに、楽屋では、座る時にどっこいしょ、おやつはスルメという、実にしぶい、というか、おっさんみたいな女の子。こんな具合で、アイドルとして皆に見せている顔と、バックステージで見せる素顔、それが全然違う女の子たちなんですね。クール担当の三色順。かっこよさで売ってるこの人、実際は女の子好き、セクハラ上等の変態だっていうんですね。って、その顔はいかん。ちょっとひく。セクシー担当、嶺上蓮花はというと、とにかくネガティブ一辺倒で、いや、この人もあかん。表情が実にやばいです。ミステリアス担当の白中葵、この子はわかりやすかった。口数少なく神秘的というこの子、実際にはアニメオタクだというんです。そうか、BDレコーダー壊れちゃったか。これは一大事ですよ。美波がスタッフの人に見せる表情、その切り替えのはやさは見事で、うん、さすがはリーダーだと思う。順の蓮花へのセクハラも見事に妨害。蓮花のネガティブにも気を配る。そして蓮花の気持ちを無理矢理にも持ち上げる。ええ、なんだかんだとファン優先。そうした意識の見える美波は立派なアイドルだと思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第5号(2015年5月号)

2015年3月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年5月号

『まんがタイムオリジナル』2015年5月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんをメインにして、これはウォーキングの風景みたいですよ。颯爽と歩く山下さん、快活さ感じさせる、その笑顔も気持ちよいものでありまして、そしてそのかたわらには『らいか・デイズ』らいかと『小森さんは断れない!』しゅりです。しゅりは学校のジャージですね。真面目に歩いている、そんな様子で、そしてらいかは、いつもの私服、右手にボックスティッシュ、左手に買い物袋。おつかいの帰りにウォーキングをどんどんやってる、そんな感じが実に面白かったです。キャラクターのらしさが出て、よいものでした。

小森さんは断れない!』は、中学生活もいよいよ終わり、ということで、まさ子がイベントを企画するんですね。クラスのMVPを祝う会。それを担任に持ち込んだら、企画は大筋では採用、けれど細部に修正がはいったんですね。まさ子、明らかにしゅりを労いたく思ってますよね。それを先生は、誰をと決めるのではなく、各々感謝したい人を選べばいいというようにする。うん、妥当だと思う。いい変更でしたよ。けど、それでも半分はしゅり宛てになるってのは、まあ、そうだろうなあ。納得の結果です。しかしよかったのはここからで、ああ、まさ子、ああ、先生、まさ子の兄か、忘れてた。ほんと、しゅりのこと大好きな妹、その表情を見て、兄貴、もうすっかりまいっちゃってて、なのに手紙なくしちゃってるってんでしょう? 駄目だよ、先生。そう思ったんだけど、おい、姉か。まさ子のあの姉か。さすがだわ、この人。しかし、この酷い人のおかげでしゅりの気持ちが決まる。ほんと、わかった上で挑発してるんだろうなあ。そして手紙。まさ子、あえてこのイベントを企画してでも、自分の気持ちを伝えたかったのだろうなあ。ほんと、泣ける、いいエピソードでした。

『よゆう酌々』は、玄関壊れる。修繕しないといけなくなって、なにかと物入り、なんとコタツも壊れてたんだ。コタツは優にとっての巣。けれどこれがあると戸田との接触が増えてしまう……。ああ、悩んでいるんですね。しかし、これで話はすまなかった。ああ、なるほど、優の前の夫、来店してたんだ! 店内で、持ち込みのワインボトルを割ってしまったお客。粧子と森永が片付けてくれたんだけど、それを見て嫌なこというんだよ、その客。阿藤。別れた妻、今はもう他人みたいなもんじゃんよ。それをお前呼ばわり。さらには、掃除くらいしか能がないんだからさあ。ありえない嫌な男で、ああ、女将よ、別れて正解。正解。どうやら、なにやら、未練とかなんかありそうな雰囲気でもあるんだけど、それをこんな表現しかできないとか、ね、ほんと。とりあえず追い出して塩でもまいてやりゃあいいです。マジで。

『迷想乙女の文学会議』、今回は『注文の多い料理店』かあ。酔っぱらって松島センパイにからんでたっぽいよ、そう同期から聞かされた倉野さん。なんとか早く謝りたい、そう思ってるんだけど、残念、いや、残念ってことはないか、別にからんだとかなかったみたいで、松島さんも怒ったりはしてない、むしろ感謝してるっぽいっていう。ああ、なるほどの文学談義、いつもどおりってことなんでしょうね。ランチタイム、店内には注文が飛び交っていて、そこで思い出された『注文の多い料理店』。ああ、倉野の解釈、合コンってのはまさしく意外だったけれど、「そこが自分の立場が反転しうる厳しい世界という自覚のない人間」の話。ぐうっと胸にきましたね。いいですよ。これは定番の解釈だったりするのでしょうね。けれどそれをわかりやすい、あるいは面白いシチュエーションに寄せて語って、そうした表現は面白く、そしてそれが倉野、松島の関係にも敷衍される。大変によかったと思いましたよ。そして倉野の同僚、彼女らが松島、倉野ふたりの関係をさらに誤解していく。そうしたところもグッドでした。

『放課後すずなり倶楽部!』、もう一年たっちゃったかあ! 鈴鳴美亜、2年生になりました。進級して、それでいよいよ先輩になるのかな? そう思ったけれど、新入部員のスカウトはあくまでも部長の仕事なので、積極的には呼び込みませんよ。それで語られるのが優良の昔の話なんですね。入学当初の優良は、おしとやかで清楚な優等生。もの静かで人に合わせるのが上手で八方美人で、いつもニコニコしてる、そんな姿が描かれて、うわ、ほんと、めちゃくちゃ可愛いじゃないのよ。こんな優良を部長が気にいったのは、ネコをかぶっていたからじゃないか? 裏庭で眠っていた優良を見て、その本性、その本当を玉緒に知られて、見せて、そしてねこら部に誘われるんですね。あのコミュニケーションの様子。かぶってたネコがはがれた瞬間。素敵だった。そしてだんだんにはげていく鍍金、はがれていくネコ。その本当の、そのままの優良、それで可愛いじゃないか、それで素敵なんじゃないか。そうしたコミュニケーション。グッド・コミュニケーション、でした。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第5号(2015年5月号)

2015年3月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年5月号

『まんがタイムきららフォワード』2015年5月号、一昨日の続きです。

夢喰いメリー』、夢魔から逃げる、ひな、みなと、ケン、そしてイチマたちのパーティにメリーが合流ですよ。ああー、イチマちゃんはさすがに顔あわせづらいかあ。こっそり逃げようとして、また転んでしまって、あの不安そうな顔。しかし事態は再会のどうのといってる余裕を与えず、夢魔健在。対抗しようにもメリーには鍵がなく、これ、結構大変な状況ですよね。夢魔ばかりは独自の技を使うけれど、メリーにはその手がなく、ここの頼みは渋い声でしゃべる猫、ジョン・ドゥの手下、アルビレオでありますよ。って、ひょー! かっこいい! シリアスな展開の合間合間にコミカルな表現差し挟んで、けれどそれでテンションが下がらないっていうのは、まさにこの作家の持ち味というやつなのでしょうか。むしろコミカルな描写の中にシリアスがそっと潜んでいて、ああ、イチマの切ない胸のうち。ついにはしめやかに語られるに至りました。気にしているのか。忘れて欲しいのか。けれど思い出しても欲しいのか。せめぎあう思いに揺れるイチマ。その思いに自分たちの境遇重ねるメリー。しみじみとした余韻、胸苦しくも豊かであったと思います。

『そこテストにでます!』、もみじ、真面目そのものといった風貌から、できる子だと思っていたら、違ったのかあ。いやね、前回、好成績を残すよう家族からいわれていたでしょう? さらに磨き上げるとか、そういうのだと思っていたら、違った模様。やばっ…! もう…わからない! ピンチなわけですよ。学校の授業についていけてない。もはや危ないというその状況で、ああ、塾のこと、ひいては数馬のことが生きてくるのだなあ、そう思いました。もみじの気持ち、すんでで数馬に知られてしまいそうになって、いや、いっそのこと打ち明けちまえばよかったのに、とは思うけど、そうはなかなかいかないんでしょうね。そして、もみじ、数馬にマンツーマンで教えてもらって、もう、ほんと、くるくると表情が変わる、実に可愛い子だと思いましたよ。そして数馬のまわりにさらなる女の子の影が! 音羽茜。かえで、いろは、もみじ、名前のわからない人、そしてあかねと、実に華やか。そんな中、ひとり渋さを極めていた塾長にしびれました。

『病めるときも健やかなるときも』、ドール茶会でありますよ。広い庭、大きな館、そしていい天気。部の皆も、そしてニコルとその人形師も参加していて、ええ、これまでの出来事がいい影響を振り撒いているって感じられて、いいですよね。さて、人形が怖い詩李、脂汗流しながらも必死で参加して、その側には姫沙羅の分身、紙人形。これ、後々なにかの問題巻き起こしそうだなあ。そう思ってたら、なんと、こっちからくるのか。そうでした、前回最後に、不穏な雰囲気をともに触れられていました。海外からはるばるやってきたリリー。いばらのブログの愛読者で、そして柘榴のファン。そこまではいい。なんと柘榴そっくりの人形を連れてきた。そして柘榴に同じ衣装を着せて、双子コーデだ、そういって最初こそ盛り上がっていたものの、ああ、これは入れ替わってしまうってやつだな。そんなどころではありませんでした。なんと、最初からそのつもりだったのか。最初から、いばらの柘榴をさらって帰るつもりだったのか。しかし、いばらは自分の手元にいる柘榴に違和感覚えて、いや、きっとちゃんと気付きそうだな。この展開だと、姫沙羅の紙人形、むしろポジティブに関わってきそうですね。

トリガーハッピーウィッチ!』は最終回。グレーターブーリンなる魔法の巨大樹が、極楽堂の地下をまるまる飲み込んで、ああ、皆喰われてしまったっていうのですね。いろいろ盛り沢山の最終回。五十鈴とチーの関係、その始まりのころが描かれたと思えば、アンの助力、マサムネの実力、魔女ギルドの支援があって、メイ、アンの姉妹共闘、和解ときて、最後にチーの本気の本気ですよ。ああ、チーの帽子とマント、その意味するところ、あれはセイフティーだったんですね。かくしてチーの魔法、力いっぱい撃ちまくり。ああ、仲間さえ救出できれば手加減無用ですよね。悲壮感なく、さっぱりとした終わり方は、チーたちの物語を終えるには相応しいものだったと思いました。

『オンリーロンリーヴァンパイア』、こちらも最終回。睦、純のために動きましたね! 純を追い詰める教師たち。そこで一世一代の反抗をして見せる。これまでずっと隠してきた自分の気持ち、諦めてきたことを、この局面で全面に押し出して、そして彼の背を押したのが他ならぬ純だったっていうんですね。睦の言葉に呼応して現れる静流。静流の力あってこその脱出だった、そうは思えるけれど、でも睦と純、ふたりの姿、その気持ちの真摯さ、それがあっての展開、大脱出となった、そう思わされるものあったのですね。静流の気持ちにもついた決着。そしてたくさんの蝶、逃避行。純と睦、ふたりの今の関係と、それからさらにこの先を思わせる、その開かれた感覚。とてもよかったと思います。皆の行き先がクリアになった感がありましたよね。いつか皆が再び会する、そんなこともあるのだろうな、ええ、いいラストでした。

2015年3月25日水曜日

Cat, taken with GR DIGITAL

GR BLOGトラックバック企画、今月のテーマは猫(パート2)であります。しかし猫、こいつは困りました。いえね、単純に、猫に出会う機会がないのですよ。というわけで、かなり過去まで遡りまして、ええ、GR DIGITAL初代の頃に撮影したものまで引っ張り出す勢いであります。以前のテーマの時よりも、ばっちり猫といえる、そんな写真が提出できるのではないかと思います。トラックバック企画「猫(パート2)」に参加します。

竹林に虎が出たぞお!

と、GR DIGITAL IVで撮影した写真はこれで終わり。以降はすべてGR DIGITALによるものでありますよ。

眠り猫

だるい

暑い

口元からベロがチョロリン

2015年3月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年5月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年5月号、発売されました。表紙は『ようこそ幻界集落へ!』。神山村の皆、4人が揃ってお出迎えといった雰囲気。トマトの収穫なんでしょうか。ミモザがトマトの箱を持って飛んでて、イツキがそのトマト、食べてるんですね。イツキの頬をつついてるシア、その笑顔がいい感じ。4人、それぞれに魅力感じさせる雰囲気かもしだしていますよ。そして『がっこうぐらし!』、アニメの告知ですね。『手と手を合わせて』、新連載告知のカットもございます。

『手と手を合わせて』、新連載です。とある島にある幸せの国。クランベリー・ホテルにて、幸せを探すお話、とのこと、最初にアナウンスされるんですね。ホテルにて働いてる女の子たち。主人公のさちは、半年前にこの国にやってきて、それからこのホテルで働くようになったみたいですね。なし崩し的に。オーナーは、金髪?、ちょっとクール系の女の子。ちょっとマイペースで、朝からおやつタイム。そしてさち宛てのお客様アンケート、ええと、クレームを読み上げてくれるんですね。いろいろと至らないさち。傷ついた心を、同僚の雪葉で癒して、この雪葉という人、自分の仕事にしあわせを感じている。対し、しあわせがわからないというさち。その気持ちの差が、仕事に対する態度の違い、ひいては質の違いに直結していた、そう感じさせるんですね。雪葉のしあわせがそうだったように、オーナーにとってもしあわせはささやかで、ちょっとしたもの。でも、それに大きな満足を覚えていて、そしてさちも身近なしあわせ、その可能性に気付かされるんですね。この漫画はこれからだけれど、すなわちこれは、ホテルのお客さんのしあわせが描かれるのか、あるいはそうしたいろいろを通したさちのしあわせが描かれるのか。それは次回を待たねばわからないところでしょうけれど、ささやかに語られるもの、けれどそれが決して小さくはないという、そうした予感はよい感触でありました。

『ようこそ幻界集落へ!』、神山村を訪れたふみと環。けれどふみがはぐれてしまって、まわりは森、もう夜になろうという時間、はやく見付けないとと朱音、焦りを見せるんですね。こちらにはミモザがいる。空から探せるのだけど、そうすると彼女らの正体がばれてしまう。どうしたらよいのだろう……。腹をくくるんですね。環にすべてを打ち明ける。そして、ミモザはじめ皆が、自身の能力を使ってふみを助けだすんですね。大切なことはなんなのか、それを考えての決断。大切なこと、それはふみが無事であることか、そう思ったのだけど、いや、違ったんですね。普通じゃないこの村の本当のこと、それをちゃんと打ち明けること。受け入れてくれるだろうという信頼をもって、まずは本当のことを伝えること。ふみ、茜に、まず心を開こう、それが大切なことだったんですね。ええ、この漫画、物語はいよいよここから始まろうというんですね。そうした実感を与えてくれる歓迎の様子に、ええ、まさしくこれからの神山村を、その躍進を、期待したく思ってしまうんですね。

『バミれ、みどりちゃん!』。のっけから、カニだのロバだの、いったいどういうことなのだろう? 謎に思っていたら、なるほど、一年生たちに課題が出てたんですね。新入生発表会。一年生だけで劇を演ずることになったんですね。与えられた台本は、『さるかに合戦』と『ブレーメンの音楽隊』。ああ、なるほどカニかロバか、それが問題だ。違う話と取り違えてる翠がおかしい。しかし、昴に丸投げするかのような状況。いやいや、そいつはいけないよ、そう思っていたら、ええと、アミダクジで演目決めちゃうんだ。そして演劇のビデオを見て、皆の気持ちが盛り上がったところで晩ご飯。おお、昴、作ってくれるんだ。これがおかしかったんですよ。『さるかに合戦』の配役やらもろもろを話し合っているのを聞いて、カニカマ、おにぎり、柿と、どんどんメニューが決まっていく。栗の蜂のと決まったところで、待って、ちょっと待って! 牛フンだよ、この話、牛フンが出てくるんだけど、どうするの!? ああ、よかった、牛フンは夕食に影響しませんでした。面倒見のいい昴と、甘えちゃう翠、郁衣。香春は即興でお父さん役とか、このチームワーク、いい雰囲気じゃないですか。そして夕食、ハチミツがえらい影響してました! ほんと、このトラブル、この混線、なんとも予想外の展開で、おかしかったです。

『ちかごろの女子寮』、ゲストです。あ、四コマなんですね。ヒロインの名前、栗かのこ。他には大納言あずきに砂糖ざらめ、和三盆きび、プロシュット・コット、そして先生、うるち米。お菓子、といいますか、その材料ですよね、それが名前になってる女の子たちが、女子寮から学校から、ちょっとした恋愛感情やりとりしながらコミュニケーション、といった雰囲気の漫画なのであります。しかしこの雰囲気、ちょっと意外といいますか、一般に『きらら』系四コマ誌に見る四コマ漫画というよりもですね、一般の漫画誌、それらに載っている四コマ、そういった印象を強く与える漫画でありました。ちんまりとしたキャラクターは可愛くて、ゆるくふわふわとした当たりが、パンチラなどもろもろ、そうした描写もやわらげて、ほのぼの可愛いコメディとして、コマ割り漫画の中、いいポジションを占めていたと思います。

2015年3月23日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年5月号

『まんがタイムスペシャル』2015年5月号、先日の続きです。

『うぶコメ!』、風邪ひいたら素直に会社休もう。けど、会社休まないといけないほどの症状じゃない、こういう時は困りますよね。いきたくない、休みたいけど、こんなことで有給消費したくないもんな。ひろたか先輩のマスクTips、面白かった。なるほど、花粉症といっとくのか。部長、酷かった。風邪をひいたこと、やる気が足りないんじゃないかとあげつらう。がんばってりゃ風邪なんてひかない。ああ、こういったこという人はまだまだ多いだろうなあ。やる気なんて出るわけないじゃん。うん、だからとっとと休んでおくべきなんだ、とはいうものの、それができないような会社もあるだろうからなあ。しかし、風邪、感染症に対する意識の低い会社は、組織としては駄目だと思うよね。といった文句は置いておいて、力斗、落ち込んだかなでのことはげまして、ええ、ほんといいやつだと思います。甘い、というけれど、そうして認めて、そうして力付けてくれて、ええ、いい話でした。それでもって、落ち。いやあ、もうね、焦ってるかなでがいかします。

『ローカル女子の遠吠え』、昔のりん子、めちゃくちゃ可愛いな。しかし、ほんと、すごい。今のスレたりん子とそう違っちゃいないのに、それでもちょっと幼なさ感じさせる、そんな昔りん子。素晴しい表現です。しかしハッチが泣けますね。そうか、昔からだったんだなあ……。真面目すぎるりん子。都会に向いてないハッチ。ふたりともに極端で、しかしその性質、大人になった今の方が際立ってるように思えるから面白いんですね。そして春雲がまた最高。桐島のアタックをルンバでいなす。そうか、ルンバがいれば桐島はいらんか。いやしかし、クールな春雲。この対応は、本当に桐島が面倒くさいんだろうなあ。そう思わせて、ほんと、たいしたものだと思います。

『ヒロインになれません』、なるほど面白いです。これ、毎回を恋愛映画に重ねて展開するんですね。前回は『ローマの休日』。今回は『プリティ・ウーマン』。春服がないというかのこが、駅前のデパート、ショップに着ていく服がない、その発想から自分を『プリティ・ウーマン』のジュリア・ロバーツに重ねあわせるのね、図々しいのか夢見がちなのか、けどそんなこの子が可愛く見えるから、いやはや、悪くないですよ。あの負のループとかもおかしくて、なるほど、こういうことになるのか。けどこういうルーズな感じ、嫌いじゃないですよ。そして田舎の激安ファッションセンターで出会うリチャード・ギア。ほんと、この子の妄想、ノンストップ。おかしくて、ほんと微妙なところにしか着地しない。この漫画は、有名どころの映画をチョイスしてくれるから、見たことあるある、そんな感じで読めるのもいい感じです。

『タフオ☆カスタマイズ』、扉のゆみ氏、めちゃくちゃ可愛いじゃん! うおー、ほんと、最高だと思う。さて、よしの氏ですよ。よしのって名前だったんだ! 染井よしの。ずっと名字がヨシノさんだと思ってました。よしの氏、気さくですごくいい子じゃん。なるほど、ダイエット部に入ろうというのは、栄養士を目指すという目標あってのことだけでなく、おなかにお肉がついたからと。ええと、父のね。それを早合点して、仲間ですね、そういうタフオがおかしくて、加えてそこにゆみ氏のあの表情、あのつっこみでしょう。もう、たまりませんでした。お前にはやせていてかっこよかった過去が無い!!! 心の叫びですよね。よしの氏、まさかのお父さん子。あの去り際の可憐さも素晴しく、それだけに狼狽するタフオのあの表情、あの酷さが際立つようで、それから行動も、いやもう、タフオ、あかん。あんた、ストーカーになっちゃうよ。しかし、タフオ、さくや氏、ゆみ氏と並んでるコマ、すごいですよ。タフオ、ふたり合わせたよりもずっと太いんだもん。すごいキャラクターです。

メェ〜探偵フワロ』、コバーン少年がアーサーにいうのです。リラへのホワイトデーのお返しを選びに街に出たいという。貰ったチョコレートが見たこともない高級品だったっていうので、コバーン一族みんな大騒ぎしたっていうんですね。そしてお返しを選ぶのはアーサーも同様で、ミスレモンへのプレゼントですね。けれどあくまでも受け身の男。その様子にフワロ氏がっかりしてる、その表情、ものすごかったです。コバーン少年、アーサー、フワロ氏の3人で街に出るんですが、デパートは女の園。3人の突撃はほんと悲壮感に溢れて、そして玉砕って。ああ、イヌ科だから香水は駄目なんだな。コバーン少年、リボンを選ぶ、そのセンス悪くないじゃないですか。そしてアーサー、どうしても恋愛とかそういう方向には向かわない人ってのがいい。しかしあの確信に満ちたいい表情。もうおかしくてたまりません。結局決めあぐねて、頼れる女友達とかいないの? コバーン少年の言葉にフワロ氏がめちゃくちゃダメージ受けてて、泣くほど! そしてプレゼント、探偵の観察眼で決定。いや、男3人、同一見解か。ミキサーなんですね。レモンさん、大喜びで、そして最後の心の声。もういかしました。マズーイ! 春野菜だけど、フワロ氏も駄目なのか。肉食の羊だものなあ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第5号(2015年5月号)

2015年3月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年5月号

『まんがタイムきららMAX』2015年5月号、先日の続きです。

『ぱぺっとと栞のラペル』、ゲスト後編。よいですね。すっかり沙奈と一緒に人形劇部に入るつもりの栞ですが、沙奈はちょっと抵抗してるんですね。沙奈の入部はほとりも後押し。あの、のしのし押してる様子、すごく面白かった。うん、かわいい生き物です。今回は先輩ふたりが出てくるんですね。部長の南野和樹。ええと、女の子ですよ。副部長の江崎千冬。凛々しい系の部長におっとりしてそうな副部長。けれど沙奈の見立てでは部長<副部長で、こういう人間関係はかったりするところなどもなんか楽しい。女の子のリアルなのか、あるいは男女の関係なしかな? こうして状況うかがうところに、沙奈という人の息衝くような思いがするのですね。しかし今回、沙奈もそうだし、ほとりもそうだし、皆の個性、キャラクターがしっかりと描かれて、その関係して生じるところも活き活きと、すごく魅力的でありました。ほんと、人形劇部、これはすごく楽しい部活風景が期待されそうですよ。

『ディアー・レプリカ』も魅力的。人形のレプリカ。これまでは人形の店クオリアから外に出られずにいたのですが、前回知り合った子供たち、ルカたちと遊びたい、外にいきたいと、もうそうした気持ちをおさえられそうにないんですね。あのわがままいってるレプリカの表情、すごくいいですよね。そしてレプリカ、パパに、店主のディアーさんに外出を許してもらうんです。約束は五つ、人形だと知られてはいけない。人前で人形を動かしてはいけない。友達は大切にする。そして手洗いうがいと好き嫌いしないこと。フロームの心の中でのつっこみ、これがいかしてました。外出するレプリカを尾行するよう、変装までさせられたフローム。あれ、街の人が彼女のことどう思ってるかが垣間見えて、おかしかった。そうか、あやしいんだ……。そしてレプリカ、ルカたちと再会できて、思うことたくさん。人形が人々に笑顔を届けるということも知って、自分のことを思って、ええ、こうした内省、とてもいい。で、さっそく約束のひとつを破ってしまうわけですが、さあどうなる。これはほんと、どういう決着が見られるのだろう。

ハナイロ』は、沙里の誕生日を皆で祝おうっていうんですね。といっても、人間の世界で暮らすために考えた、仮の誕生日なんですけどね。いち子がすごくやる気でして、皆にエプロン着せて、そしてケーキを作ろうっていうんです。でも唯一料理のできる茉乃花抜きというハードモードで、うるみ、いち子、陽、それぞれの性格の違いがシンプルに伝えられるあの一コマ、あれ、素晴しかったと思う。ええ、うまくいかんわけですよ。その失敗を見事にリカバーしてくれる茉乃花先生。あの茉乃花に頼んでる3人も素晴しい。そして茉乃花の食パンを使ったアレンジが、見た目にもプレゼントボックスになるなどね、これ、ほんとチャーミングだわ。ほんと、このアレンジ力、このデザイン性、すごく素敵だと思った。いち子のプレゼント、約束のゴスロリ服。沙里と茉乃花が着替えさせられて、いや、これ、素敵よ、素敵。茉乃花のプレゼント、クッションを喜ぶ沙里の大げささもおかしくて、しかしね、ほんと、今回は茉乃花が光った。本当の誕生日ではないけれど、生まれてくれてありがとうと伝える、そんな日にしたらいいと思う。ああー、なんだろう、この素敵のちりばめられたエピソード。本当、面白くて、きらきらしてて、そして最後の落ちは陽のプレゼント! まさかそんな落ちがくるとは、ほんと、意外な変化球にやられましたよ。

『スクール・アーキテクト』、めちゃくちゃ面白いなあ。というか、本当、この漫画は変なやつしかいない。今回は骨好きの壺田シロがクローズアップされますよ。骨が好き。骨スマホケース、骨ストラップ、骨アクセサリー、骨ブックカバー、とにかく、あれもこれも骨。骨。骨。骨折したという三ツ越くんに、あれこれ聞く内容が酷い。一応ロマンなんでしょう。うん、確かにロマンなんだと思う。でも、なんというか、変な性癖、フェティシズムとしか感じられない、そんな感触が全面で、いやあ、可愛い子なのになあ、なんでこうも残念になるのだろう。この漫画、ほんと、残念美少女図鑑だと思う。今回の白眉は、いろんな骨が好きなシロ。人以外のものも好きで、あれも好き、これも好き、けど全然詳しくない。ただただ骨が好きなだけで、決して詳しくないというのね、いや、これでいいんですよ。ほんと、シンプルな好き、ただただ無性に好きというものを見せられた、そんな爽快感がありました。ああ、そうそう、落ちね、ええ、やっぱり残念ですよね。残念です。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第5号(2015年5月号)

2015年3月21日土曜日

『まんがタイムファミリー』2015年5月号

『まんがタイムファミリー』2015年5月号、先日の続きです。

『カラフルぶらぱん』、実にいいですね。今回はお花見。お弁当を手作りして、その豪華さ、作ったのは誰かというと、ナツなんですね。うん、いいじゃないの。料理男子、素敵よ。お花見にはお店の常連さんもお呼びして、忠野はというと、売り上げに繋がらないからと呼ばれず不参加。エリカさんも同様。シビアな店長です。下着メーカーの営業、作谷のやばさが炸裂してましたね。これは酔っているのか、それとも素面なのか。普段から奇行が目立つ人だからさっぱりわからん。知らない人とよく知っている人、その違いで素面判定が全然違うっていうからおかしいです。そして今回はアキが素晴しい。酒の匂いと人ゴミに酔った。ダウンして、それからのアキ、涙目になったりしてさ、ナツの人間関係が広がることに嬉しさ感じつつも寂しさも覚えているとかいっちゃって、ほんと、このアキ、本心あらわにしちゃってね、自分のいったこと、後から気付かされてさ、いやもう、この漫画、やっぱりナツはアキルートに進まないわけにはいかんよな。忠野はシビアに切り捨てて、アキルートを邁進して欲しい! そう思わされた回。ほんと、素敵でしたよ。アキ、ほんと、よかったですよ。

『あまてる!』は夜神楽の日がやってきて、夕方から翌日の昼まで続く神楽、夜に備えて皆、昼寝するんですね。ひまわりと楓はふるまいの準備。桜と舞は受付の手伝い。楓がおかしかったですよ。すごいな、メープル山シロップ子先生。BL同人誌がきっかけでやってくる人がいるのか。そして神楽のプログラム、ずらっと33番まであるというのだからすごい。天の岩戸の神楽は明け方に舞われて、その伝説と夜明けを重ねてるっていうんですね。すごいな。しかしシロップ子先生のBLネタ、次々と炸裂して、実にいい。そしてうずめと椿の関係、これもよかった。なるほど、椿、子役だったんだ。けれど今はわけあって芸能界を離れてて、そんな椿にうずめは寄りそっている。うん、いい神様だ。神楽は、椿にもちょっと昔を思い出させてくれたみたいですね。そして天照とうずめはやたら元気にけんかしてて、この仲良くけんかしてる雰囲気、にぎやか、はなやか、悪くないですよ。

『パパとあそぼう!』、今回はお花見です。さくらがいってみたいというので、パパ、一念発起して家族でお出かけ。けれど、なんでこんなに深刻そうなのか? 人出が多いから? と思ったら、なんと桜の花粉症なのか。マスク装備のパパ。涙もはなも大変なんだけれど、娘さくらのこととなると、気にしてなんていられない。いいとこ見せようとして失敗するところはいつもどおり。妻に娘の食欲に驚いたりするのもおかしくて、これって別腹なのかな? そして、さくらがパパにありがとうっていうんですよ。ああ、よかったなあ、パパさん! そう思ったら、眼鏡にマスクの違う人か! あの驚いてるさくらもナイスでした。そしてパパ、花粉症克服を決意するんですが、できるかなあ。愛の力をもってしても難しいんじゃないかなあ。

『かしこみかしこみ』、扉の入学風景、すごくいいなあ。さて今回はヒロ君のお悩みです。入学式以来元気がないみたいで、どうしたんだろう。クラスの女の子からムクみたいっていわれて、気にしてるんですね。なのでダイエットを決意するんです。ヒロ君、ムクと並んでみれば、確かにぽってり、似てるんですね。毛ヅヤはそっくりという山椒に小声でつっこみいれてる奏衣様がナイスでした。奏衣様、ヒロ君を朝の体操に誘います。そしたらヒロ君、ムクと同じことしてやせられる? うん、もっともな疑問だと思います。しかしここで明かされるムクの真実。毛を刈ったらほっそりしてるのか! うおー、奏衣様の指がすっぽり根本まで入る。確かに動物あるあるですよね。朝の体操、大流行。そしてヒロ君がムクみたいといわれた、その真実も明らかになるんですね。ああ、なるほど、そうか。その表情、その雰囲気、それがムクに似てるのか。言葉の主、みくちゃんもいいます。ヒロくんとムクはホッとするの。ああー! かくして今回の悩みも無事解決して、ヒロ君も安心。いやそれ以上か。小さな恋心、順調に育ってる感じですよ。そしてムク奇跡の一回。人に化けられたっていうんですが、ええーっ! どんな姿だったの。驚いてる奏衣様に山椒、この表情からすると、なんかすごいみたい! これは気になりますよね。ならないって方が無理です。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第5号(2015年5月号)

2015年3月20日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年5月号

『まんがタイムスペシャル』2015年5月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコが朝の支度、歯磨きしながら髪を纏める、その手付き、ほのかに色気感じさせまして、あの吸い込まれそうな目、首にかけられたネクタイ、制服はシャツのラフな着込なし、そうしたところにもこの子の飾らない魅力が溢れています。そして『ローカル女子の遠吠え』、リン子も朝の支度、髪をまとめていて、なんだろう、この人、こんなに色っぽくてよいのか? 『なり×ゆきリビング』、篠峰さんの髪をいじる佐藤さん、このふたり、なんだかちょっと幼なさ感じさせる雰囲気なんかも素敵です。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、めちゃくちゃ面白いな! 演劇を觀にいった富崎。そうしたら、その舞台にですよ、なぜか温田さんがいるっていうんです。富崎が数日前から楽しみにしていたこと、温田さんも知っていて、職場でチラシを見られた。興味持たれて、けれど一旦は同行したいという温田さんを退けたものの、温田さんは温田さんで別個に会場に向かっていて、しかし慣れない演劇です、間違って楽屋にいってしまい、そうしたら代役の役者と勘違いされて、舞台に押し出されてしまったんですね。その顛末、ナンセンスで、しかし観客席に富崎を見付けて喜びのあまり手を振って呼び掛ける、その天真爛漫な仕草が大受けっていうね。もう、このハプニングが最高で、しかも謎の役者となってしまった。そのなりゆき、最高でした。

『光れ!メシスタント』、素晴しいですよ。今日、一日だけやってくる新人さん。外内ヒナト16歳、新人漫画家なんですね。新人大賞受賞者。ネットで活動してたところをスカウトされた。そうした彼にとってこの職場は驚きの連続で、まずもって原稿がアナログ。フルデジタルでやってきたヒナトにとっては、ベタもトーンも驚きの技術でもって仕上げられていて、基本素直で生意気でもあるこの子が、その素直さゆえに大いに感動するっていう、その姿、ちょっとよかったですよ。そして先生のアナログ原稿に対する愛着。ああ、これも素敵だと思う。ちょっと変態っぽい? けれどそうした姿もものすごく可愛くて、素敵、素敵、超素敵でした。けどその先生が、すぐさま檜山の言葉の前にへこまされて、なるほど、ここで遠野のご飯の出番なんですね。キッシュを作ります。ヒナトも手伝ってくれて、ああ、いい感じ。すっかり懐いちゃってるじゃん。そしてこのスタジオで自分に足りないものに気付く、ヒナトのその表情、実にいい。先生も、いい先輩として立派、素敵でした。

『なり×ゆきリビング』、これも面白いよ。DIYをやってみたい、そんなこといってる篠峰なんですが、住んでるのは賃貸だからちょっと無理、そう思ってたら、お隣さん、木村さんがDo It Yourself!!! ですよ。って、なんだろうこの篠峰のノリ。木村さんもいってるけど、お隣さん変わってるもんなー。けど、それが可愛いと思うんですよ。DIYしたい篠峰の気持ちが見事に受け止められて、もうすごいやる気。あのキラキラの表情とか最高だったと思う。そしてそのやる気を引っ越しダンボールの片付けにうながして、ああ、そうでした、酔ったいきおいで同居を決めて、その翌日にはきちゃってたんでした。なのでダンボールの中身が結構なカオスで、なるほど、これが酔っ払いの仕事か。あの猫の侵入が面白かったですよ。ああ、なんか入ってきて寝ちゃってる、そう思ってたら、それが最後のあの落ちに繋がるんでしょう? ふたりのあの顔! 猫のあの顔! もうめちゃくちゃ面白かった。ほんと、片付けながらのふたりの会話も素敵。あの、コンピュータのダンボール、あれを残してた話も、ああ、わかるわかる、でした。今は箱がなくても大丈夫だけど、昔は残しとかないと駄目だったんですよね。だから、うちにもいくつか残ってますよ。

『いごどころ』、おお、囲碁漫画でありますよ。プロ棋士を目指す石黒青年。試験に落ちてしまいましてね、落ち込んでいたところを、受付のおじさんに誘われて、おじさんのお店にいくんですね。碁会所、天本囲碁センター。結構はやってるみたいで、そこで会ったのがおじさんの娘さん、真白なんですね。なるほど、石黒に真白、白と黒というわけですね。石黒、彼、大学生なんですね。碁会所の常連さん全員と打って、ぐったり。このお客さんたちも7時になったら皆帰宅して、お店もがらんとする。まだ時間もあるから一局打たないか、石黒の誘いをものすごい勢いで断る真白がおかしくて、なるほど、この子は囲碁は打てないのか。しかし、ここで石黒の経験したこと。勝っても負けても楽しそうに打ってるお客さんの姿を見て思うところがあったみたいなんですね。さて、おじさん、1ヶ月ほど留守をすることに。店長代理は真白。なるほど、真白、石黒の二人三脚がはじまりそうですよ。

『ふんわか×あぶのーまる』、なんと、女装メイドものというのが登場ですよ。ええと、ゲストです。雀田凛弥。男ながらにメイドをしていて、メイド服着用で給与UPなる怪しげな家政夫募集に応じてこの様なんですね。雇い主は幼女、って、13歳は幼女じゃないよ! 龍王寺みねね。女装男子が好きという困ったお嬢さんなんですが、首輪つけたり、リードつけたり、いろいろあかん人っぽいです。凛弥は大学生なんですね。お嬢様を駅までお送りして、その足で学校にいく。だから途中駅のトイレでメイドの御仕着せから普段着に着替えるんですね。その着替える前の姿を友人に見られてしまって、一目惚れされてしまって、けど双方気付いていない。これ今後発展するんでしょうか。凛弥はミステリー作家志望なんですね。だから豪邸での住み込みバイト、願ったり叶ったりで、なるほど給与だけではなかったわけです。みねねサイドはといいますと、みねねのこと大好きなさくら子なる女の子。男の人って私きらい、女の子が好きなんですね。みねねも同じ志向だと勘違いしていて、それで凛弥のことをライバルと誤解してるっぽいですよ。この奇妙な人間関係。読むほどに不思議と面白み増していきますよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第5号(2015年5月号)

2015年3月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年5月号

『まんがタイムきららMAX』2015年5月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、忍がひとり、洋装でもって花の野に座り、こちらに手を差し延べている、そんなイラストであります。背景の野は、ハイキー調で淡く被写界深度の向こうに溶けてゆき、光をその背にこちらを見やる忍の姿を浮き上がらせて鮮烈です。風に舞う髪の表現いきいきとして、その表情は穏やかにして優しさともなう素敵なものです。そして表紙にもうひとつ。『わかば*ガール』のアニメ化うけてのカットがありますよ。

いちごの入ったソーダ水』、夏休みが開けて皆が再会してみると、なんだか変わってしまったものがある。それは例えばるなとこひめの距離であり、こひめの大人になった発言などなど意味深。やたらやる気に溢れる先生が挙動不審だったりすれば、なんだか素直さ垣間見せるいいんちょの愛らしさ。けれどなにがすごいっていっても、舎弟ふたりですよ。杏奈があれなのはもう置いておいて、って、すごいやつれてるし! どんだけ猛勉強してんだ、この子! けれど、いやいや、こちらじゃない。咲太郎ですよ、咲太郎。って、お前誰だーっ! ほんと、昔の咲太郎が思い出せない。そんなレベルで変わっちゃってて、いやもう、すごい。コメントに困るレベルの変身です。

『こみっくがーるず』、これも本当に面白かった。学校での皆の様子ですよ。担任の虹野先生。厳しい、怖い、けれど美人。かおすちゃんは怒られながらも喜んでいるという、そうした様子がおかしくて、先生のことイラストにしてみたりしてね、そしてリボンつけてみたりしてね、って本人につけるんだ! 琉姫の爆弾発言素晴しく、けどメインは翼なんですね。授業中、アイマスクつけて堂々寝ている。漫画のこと、先生にいってないんですね。いうべきか黙っておくべきか、悩むんですが、翼の場合、いえない理由がある。少年漫画を描いている、その作家が女子高生というのは伏せておきたいって思惑が編集側にもあるっていうんですね。けれど、授業中の落書き、いや仕事か、下書きか、それが先生に見付かって、なんと呼び出しですよ。しかも体育館裏! それでいったいどうなる? って、先生、この漫画のファンなのかー! って、しかも結構なショタ系好きとお見受けする発言の数々。ああ、翼のこと、同人作家かなにかと思ってるんだ。って、同人活動で寝不足とか、妙に理解あるぞ、この先生! けど、かおすちゃんの進言で、翼が憧れの作家ウィング・Vと知る。もう、見事にメロメロで、この先生の極端なもろもろ、ほんと面白かったです。ほんと、先生、いいキャラでした。あ、先生、ちゃんとリボン、つけてくれてますね。いい先生だわ。

『裏庭には…!』、すみれと桜子、ふたりで買い物にいきますよ。目指すは駅前。バス1本の小旅行。って、おや、あれ? この駅前の風景。もしかして、舞台のモデルは大阪梅田? 観覧車に目を引かれてしまったりしたのですが、面白かったのはこれからで、園芸店でのはしゃぎよう。ふたりとも目を輝かせて、ええ、ほんとに園芸のこと好きなんですね。けどさすがに買いすぎ。数を減らして、それでもたくさんだから、お店に預けて、今度は製菓コーナーにいくんですね。けれど予算の都合でちょっとしか買えない。あのしょぼんとしちゃったふたりの様子が、ね、対照的でよかったですよ。ふたりのね、いろいろをエンジョイしてるところ、見ていてすごく面白くて、それは楽しんでる気持ちが伝わってくるからだと思うんですね。そして桜子が迷子。いや? すみれの方が迷子なの? 焦るすみれをとりなしてくれた着ぐるみの中身が志津香で、そしてインフォメーションからの案内。ものすごく桜子が焦ってて、ああ、すみれが慰める側なのかあ。手を繋いで帰るラストなど、この雰囲気実によく、それだけに雪乃の顛末、預けた荷物の顛末、これがいい落ちになってたと思いました。

『そうだ!ラノベを書こう!』、ゲストです。森日小兎の入った部活はラノベ部。部長の貴町綾子、満面の笑みでもって歓迎してくれてるんですが、小兎は、部室にあったコンピュータを見て、ゲーム部と早合点して入ったっていうんですね。そもそもラノベがなにか知らない。知ったかぶりしながらそれっぽく話をあわせて、そしてもうひとりの部員、レイジュ・ギルティ・ラインハルト、礼寿ってのは本名なのか、コスプレして闇の君としての自分をアピールするんですね。普段は黒髪、眼鏡、そうした姿も魅力的ですのにね。綾子は学園ラブコメ、レイジュはファンタジー小説を書いていて、なるほど、綾子も決して普通の人じゃないのか。こうした仲間と一緒に、ラノベというものを知り、自らも書いていく。そうした小兎の活動は面白いものになりそうに思います。ところで、あのキーボードよりもスマートフォンの方が入力はやい小兎。これ今の若い子らしさ感じさせる描写なんでしょうね。

『つぼみアレンジメント』、ゲストです。ハローズマリー! いい挨拶だ! 主人公柳つぼみは花とおしゃべりできるのか。けど、客観的にはかなり怪しい雰囲気になっていて、それを指摘する藤宮なでしこ。ふたりスキンシップ過剰気味、なのだそうであります。なるほど、華道部なんですね。けれど部員が少なくて、部の存続をはかるため、新入部員を探しにいきます。かくしてつかまったのが木南ふたば。なるほど、ナデシコの幼なじみ。家がとなり同士なんですね。けれどだんだんウザくなってきたナデシコ、その手強さのために距離を置いてたってフタバいうんですが、花と話してるツボミを見て、もっと手強い? いいキャラクターだと思います。フタバ、花粉症なんですね。けれどツボミが植物に花粉を抑えるよう頼んでくれて、症状緩和されて、これで離れていた生け花に、フタバ、戻れるんですね。しかし、ツボミ、ナデシコの手強さ、最後の最後までばっちり描かれまして、ええ、フタバのこれから、ちょっと大変になりそうですよ。

『はなとなでしこ!』、ゲストです。撫子は高校1年生。新しい制服を着て嬉しそうに見えるのだけど、実はこれ、空元気だったんですね。なんと、女の子が苦手なのか。中学の頃はまわりが男子ばかりだった。だから女子の友達がいなくて、その感覚もよくわからなくて、苦手にしてる。そんな撫子を、お姉様、無理矢理女の子ふたりに託してしまいまして、そのふたりというのが鈴村牡丹と羽柴綾乃。慣れないながらも一生懸命話す撫子のこと、可愛いと思う牡丹。かと思えばクモに怯える綾乃を見て、可愛いと衝撃受ける撫子。女の子の可愛さに直面して、新たな世界の扉が開いた、そんな風でもあるんですね。ええ、その扉の向こうに広がっている世界、どのようなものであるのか、楽しみにさせますね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第5号(2015年5月号)

2015年3月18日水曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年5月号

『まんがタイムきららミラク』2015年5月号、一昨日の続きです。

アンネッタの散歩道』はメイヴたち一行がついに汽車に乗り込みますよ。ダブリンへ向かう紳士を頼りにダブリン行きの列車を発見。蒸気機関車に夢中のメイヴがナイスですよ。ほんと、この当時の最先端のテクノロジー。妖精としては異端、けれどその興味には抗えない、そういったところ、ほんと、メイヴの興奮が伝わります。しかしメイヴ、最初に乗り込んだ車輌は一等車。食べ物を探して移動した先は二等車? 三等車? 明らかに違う様子に戸惑うも、ああ、メイヴはこっちの方が好みかあ。にぎやかなのが好きですもんね。そして彼女らダブリンに到着ですよ。ああ、ああ、どうなる。どうなるんだろう。アンネッタと出会うまでには、まだもう少しかかっちゃったりするんでしょうか?

『まわりの天秤』、法律相談部(同好会)が発足して、まわりちゃんの夢は弁護士、不和さんの目標は検事、そんな中で自分はなにをしたらいいの? ちかが悩んじゃうんですね。ポスター作成して、相談者募集して、いよいよはりきるまわりです。今回の見どころは不和の謎センス。マスコットキャラクターのライブラ山田くん。な、なんで山田? 不和ちゃんにあだ名がついて、不和だからふーちゃん。うん、確かにシンプルです。そして彼女ら、トラブルを解決するんですね。ホラー研究会の洞川さとことオカルト同好会の岡野るり、ふたりがどうやら仲違い。法律相談部メンバーが、二手にわかれて、それぞれの言い分聞きまして、そして見事に仲直り。その時にふたりをとりなしたのがちかなんですね。ふーちゃんがいうように、ただ話を聞いただけ。けれどそれでもちゃんと和解に持っていくことができた、ええ、これも人助けであります。

ゆずりはコーポレーション』、皆でジニーを歓迎する様子がとてもほのぼのしてて、けどほのぼのの影にあのケーキ。ジニーと静流の分かたれる運命って、にこにこしながらすごいこという彩音が素敵です。ほんと、いいですよね。ジニー、生意気ながらもちょっと子供っぽさも感じさせて、より近くなった感じがする。また彩音の毒舌は社長にも炸裂して、ほんと面白い。いいコミュニケーションであります。さて、静流ですよ。ゆずりはとの対話です。不自然な売上。それが意味するところが語られて、なるほど、静流は最初から勝つつもりではなかった。むしろ勝負することにこそ意味があって、彼女の作ったSNS、Schlifeの宣伝こそが目的。さらにはSTSTを売却、見事な出口戦略ですよね。この売却で一億を手にした静流は、勝負には負けたものの、起業家としては私の勝ち、そういうんですね。ジニーのことは、もうすぐ留学が終わる彼女、いずれ会社をやめていくことは既定路線。会社を売ることも既定路線。だから完全に静流の思惑どおりではあったんです。けれどゆずりはには納得がいかなくて、さあ、起業家としてはどういうあり方が正しいのか。ええ、悩むんですね、ゆずりは。そしてちょっと思うところあるみたいなんですね。ああ、ゆずりはの成長する局面だ、そう思ったんですね。

『優雅な人と機』、こいつは驚きの展開を見せました。お手伝いロボの彼女。どうにも調子がよくない、故障? というわけで、スペアボディに交換するんですね。そうしたらそれが見事な美少女で、黒髪美少女で、うわー、なんてこったー、見た目って大事だ。あの大きなロボボディとプリティなロボボディ、基本同じノリだというのに、全然印象が違ってしまって、とにかくシュール、そう思ってきたこの漫画がですよ、なんだかすごく美少女美少女して、なんだかぴょんぴょんするもの感じるにまで至る……。いやもう、髪形あわせて、お嬢様とふたり隣り合って、まってましたー、あのコマとかよ、ね、ほんと、ああ、私ってちょろいわ! 風邪をひいたお嬢様の看護の風景も素敵で、それだけにまたロボボディに戻って、残念と思っていいのか、あるいは安心したらいいのか。複雑な気持ちをもてあましたのでありました。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第5号(2015年5月号)

2015年3月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2015年5月号

『まんがタイムファミリー』2015年5月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、自転車をおしたチエちゃんが、向こうからこちらに声をかけてくれている、そんなイラスト。背には桜の並木を背負って、その春らしさ。また陽光の明るさがチエちゃんに相まって、なんとも晴れやか、新鮮味溢れる表紙が素敵です。そして『おしかけツインテール』、花梨のカットもございます。

『軍神ちゃんとよばないで』、そこで2段ぶち抜きにする勇気を! 虎千代暗殺の命をうけ潜入している敵の忍びですよ。まさか噂の虎千代が、あのだらしない姫君とは思いもしなかったみたいですが、それがついに秘密を知って、虎千代に肉薄するんですね。いや、なるほど、そういう策略だったのですか。そもそも暗殺が成功するとは思っていなかった。むしろ狙いは他にあって、ああ、ここでの目的は兄晴景と妹虎千代の離反だったというんですね。暗殺失敗し、その死のうという際に兄、妹からの刺客であったことを匂わせる。ああ、そうでした。ここは兄弟が対立したのでしたっけ。そうした布石が打たれて、さあ史実はともあれ、この漫画ではどういう展開を見せるのでしょうね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、レオナルドの絵の具が溶けてさあ大変。しかしこれを見事に興行にしちゃってるミケランジェロ、肝の小さいわりに、やることは抜け目なくて、ほんとすごいキャラクター。いってることは親切といいますか、妥当でシビア、そんな感じなんですけど、どうにも素直でなかったり、それ以上に依頼主にショバ代握らせちゃうとかね、ほんと、真面目なのか俗物なのか、面白いキャラクターに仕上りました。そして時代はまた遡り、美術品が大量に破棄された時代のこと。ああー、これ、なんか、フィレンツェにいった時に聞いた覚えがある。しかしまさかのクロナカ、その時代にタイムスリップしてボッティチェリに遭遇。ああー! こうした活動の果てにどれだけのものが失われたのだろう。ほんと暗澹たる気持ちになりますが、はたしてクロナカ、この局面でどう動くのでしょう。

『先生と星が教えてくれたこと』、おお、新しい展開、新しい登場人物です。受験勉強の息抜きに流星群を見にいきます。その際に、笹野先生の知人、光学機器専門店の郡司さんに車を出してもらうんですね。なるほど、笹野先生の後輩なんですね。素朴で、けれど星に関しては静かに情熱を燃やす、そんな青年。笹野先生は天川先生と郡司青年をくっつけようと思ったみたいだけど、郡司青年、そんな雰囲気にはさっぱりならなくて、けれど流星群の夜ですよ。天川先生の言葉に、そしてその笑顔に、郡司氏しっかりとらわれて、ああ、これはどうなる。三角関係の勃発なのかい?

『宅飲み残念乙女ズ』は3人娘の出会いの頃ですよ。もうグリッチ、めちゃくちゃ面白い。大学時代のこと、話合わなさそう、そう思ったはずなのに、なぜか仲良くなった彼女ら。特にグリっち、ゆみみがそうでして、なるほどふたりを友達にしたの、てつ子なんですね。飲み会でのオスアピール、ああ、男が多いとこんな感じになるのかあ。しかしそんなオスどもを腕相撲で瞬殺するグリっち。さらには妬んでからんできた男たちにシトラス目つぶしとか、もう、最高だと思う。もうたまらん面白さ。対してゆみみはというと、見事にこの子の黒歴史といった具合になってまして、いやもう、かぎりなく妖怪じみた人なんだなあ。あの頃の私は奥手でさー、って、奥手が聞いてあきれますよ、ゆみみさん。

『月夜にカカオシガレット』、おお、まさかの盆栽ものなんですか。ヒロイン雨月小鞠14歳は、趣味が盆栽、町内の盆栽コンテストで賞をとるほどの腕前。この先生というのは、お婆ちゃん、と思いきや、お婆ちゃんはむしろ若々しい人で、伊万里さん、なるほどタバコならぬカカオシガレットを愛用しているお姉さんなんですね。駄菓子屋、月菓堂の経営者。盆栽などには興味がなくて、ええ、先生は伊万里の幼なじみ、草介なんですね。小鞠、草介を見てやっぱりステキと、祖母も驚くほどのジジイ趣味。草介の妻だったらしいコマさんっていうのは、もう亡くなってるのかな? そして伊万里と草介は、ケンカしつつも実は、みたいなそんな気持ちがあったりしたのかな? そうした雰囲気感じさせて、そして小鞠に恋愛っぽい感情抱いてるらしいアルくん、金髪少年!? も現われてくるんですね。しかし小鞠曰く50年早いらしい。ええ、ジジイ趣味の小鞠の地味な生活。日常含めた人情ものって雰囲気でありますね。

『役職名はお嫁さん』、G3井田が帰ってきました! 犬野陽大は新婚さん。結婚相手は猪野上改め犬野美如。落ち着きあるお嬢さん。美人で礼儀正しくて、そしてめちゃくちゃ仕事脳。おお、新婚生活の企画書って。そんな言葉、はじめて聞いたよ! 有能な人なんですね。職場結婚、仕事の成功を一緒に喜んでくれた、誉めてくれた、それが嬉しくて、いつしか好きになっていたっていうんですが、ああ、確かにあの喜んでくれてる姿、ものすごく可愛いです。でもこの人、家事に対しても全力投球で、決して手を抜かない。陽大も支えよう、手伝おうと思うんだけど、それをさせてくれないっていうんですね。けれど本当に悲壮感溢れる様子やら、そして始末書だの、離婚という名のクビだのと、本当に大変で、この美如さんと陽大、いい夫婦になっていければいいなあ、そう願いたくなる様子。いや、けれど、決して悪くないふたりではあるんですよね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第5号(2015年5月号)