2018年8月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年10月号

『まんがタイムスペシャル』2018年10月号、昨日の続きです。

『ざしきわらしと僕』、最終回でした。突然、ざわ子の姿が見えなくなった? 家のなか探すもどこにも姿はなく、あちこち知り合いを訪ね歩くも、キボちゃん、それに妖怪の皆の姿さえ見つからない。いったいなにがおこっているのか。昨日のざわ子のあの意味深な言葉。もしや、大人に近付いてしまった裕貴には、もう妖怪の皆が見えなくなってしまったのか……。いやもう、やきもきさせてくれましたよね。もう、散々はらはらさせられて、けど最後にはね、なんだよ見事に取り越し苦労かよ! っていうこの展開。いや、実にこの漫画らしいと思ったのだけれど、そのざわ子たちを探している過程、希と理緒の様子とかね、そして裕貴の内心も。とてもよかったなって。皆で花見を楽しむにぎやかな情景に、そっとざわ子と言葉を交わす裕貴の様子が対照的で、この穏かな対話、伝えたい気持ち、それがまたまたよかったなって思ったのでした。

『吸血鬼さんは無職です。』。紺野橙也のお隣に住んでるお姉さんは自称吸血鬼。外で出会ったお姉さんはパーカーのフードかぶって、サングラスにマスクという重装備。いかにもあやしい、不審者っぽい出で立ちで、ここまでやるのはなにか理由があるのかな? このお姉さん、ニーナさん、橙也のお母さんとももうすっかり親しくなってるんですね。ニーナのこと吸血鬼だから近づいちゃダメだっていう橙也のこと、失礼でしょってしかるお母さん、いいですよね。でもって恥ずかしいことニーナにバラされちゃう。あのニヤニヤしとるニーナさん、いいですなあ。夕飯いかがと自宅に招かれて、そこでのニーナと橙也の会話もね、ああ、橙也、お母さん大切なんやね。ほんとよくって、それからニーナのこともね信用してるって、そうした言葉のもろもろに素直で優しい気持ちが現れてる。ほんと、この漫画、とてもいいと思う。ニーナが本当に吸血鬼なのかそうでないのか、あるいはまた違う秘密を抱えてるのか、それはわからないけど、どの方向にも向かえるというのが、この漫画の懐を広くしているって思えるのですね。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』。いよいよ大会ですよ。前日まで皆でロケットの製作にいそしんで、なんとか完成させたロケットを湯川部長に託す。そしたら見事に寝坊しちゃって、あの朝永が起こしにいって出会った部長の様子ね、あのぽかんっていう感じ、なんかわかるわ。いや、もう、ほんと、さすがというかなんというか、朝方までひとりロケットの調整頑張ってたんですよね。受付に間に合わなかったら失格。その責任感じてぽろぽろ涙こぼす部長の姿、かつて見たことのないもので驚いたのだけど、一瞬うろたえながらも部長の手を引いて走る朝永がいつになく熱くって、かっこよくって、ええ、この漫画、間違いなく熱い部活ものなんだなあって、ほろりときましたよ。そしてロケットは無事到着。いよいよ打ち上げとなって、さあ、どうなりますか。これクライマックス、その頂点を次回に先送りして、いやあ、待たせますね。わくわくものですね。

『穂積くんは猫に勝てない』。またも倉木さん、猫となると歯止めがなくって素敵です。今回はペットショップの話題にもやもやして、店によっては売れ残ったコが殺処分されたりすることがあるというので心を痛めているんです。自分も動物たちの力になれれば、そう思って憂鬱な倉木ですけど、そんな倉木の頑張りが光る話でした。猫専門の家具があるってネットで見て、それを保護猫のアピールに使えないかって考えて、シェアハウスの皆で家具を作ってみるんです。DIYだ。それぞれ皆の得意分野を持ち寄って、休みにいろいろ作りました。ひとり不器用な倉木も、自分にできそうなことチャレンジしてて、結局そのチャレンジは見事にぱぁんっと壊されちゃうんだけど、でもこの皆の挑戦が結果を出すっていうのがとてもいい。その過程も楽しそう。でもって猫と新たな飼い主の出会いを作れたっていう達成感と、そして最後の落ち! すがすがしかったり、それでもってやっぱり倉木さんだ! っていう安心感? 実にいいエピソードでありました。

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