2012年2月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年4月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年4月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』ゆのさんが鉛筆とスケールを手に、窓辺に立っているのですね。穏やかな印象の表紙。透明感ある光の燦々とふるような、どこか清らで、そして暖かみも感じさせる、そんな印象です。背景は水彩のようで、けれどそこにはきらきらと光の粒が舞っているようで、とてもきれいな表紙だと思います。この清冽な印象を、背負って支えて、ゆのさんは、ただそこに静かに立っている。その均衡が素晴しいです。

『ウォーターガールズ』、よいですね。扉が肉感的! っていうのはいいとして、後輩ふたりに平泳ぎを教えようという晶ちゃん。平泳ぎは難しいよと、陸上で手本を見せるのはなんだか変な感じだけど、水に入ってからは、覚えたての誉めて伸ばす式で頑張る。あの、ポジティブな意見、はげまし、無理してるって見抜かれちゃうのが晶ちゃんだけど、でもこうして誉めて、誉められて、それは相手のことをよく見て理解しようとつとめているからできるんだっていう、そうしたところがいいじゃないですか。気付いた人、はるな。なるほど、先輩は、先生は、私のことよく見てくれているんだな、そう思って、少し距離が近くなった? 親しみ増した? この気持ちが描かれてるところがいいな、そう思ったんですね。

Aチャンネル』は、おおう、ユタカが引っ越しですって!? しかし、あのマジ泣き。可愛いなあ、じゃなくって、ひっくひっくいいながら、筆談で挨拶。ああ、なんていい子だろう! いや、そうじゃなくて、引っ越しだそうです。正直、今回の展開、最後の落ちは予測していたのですが、それでもやっぱり途中の状況、泣いたり浮かれたり、急がしいユタカの様子。そしてクール装いながらもやっぱり無理してたミホ、トオルも。こうしたところ、じんわりきますね。そして、るんちゃんのアドバイス、じんときますね。いや、もう、でも、ほんと、ある程度お約束ともいえる展開の中、コミカルに運びながらも気持ちの動き感じられた、それがよかったのです。しかし、ユタカ、可愛いですよ。中学時代なんて、もう最高ではなくって?

『ご注文はうさぎですか?』、出張ゲストであります。パンを焼いたココア、試食をチノ、リゼに頼んでも、食べたい気分じゃないとノーサンキュー。しかし面白いのはココアの台詞ですよ。飽きたのね、浮気してるんだよ。それを受けて千夜のいう、マンネリ化した彼女みたいなことって言わないでっていう、そういうやりとり、本当に大好き。しかし、本当に、ココアのシャロにいう、そんなの食べても痩せないよって、この手のやりとり、ほんとよくできてて、絵は綺麗、キャラクター可愛い、やりとり小気味よい、そして全体の構成もすっきりと、それでいてしっかりとしてる。過不足ない、よくよく練りあげた上、不要なものを削ぎ落しました、そんな感触が素晴しいと感じられます。しかし、途中のリゼの行動、見るだにおかしくて、ティッピーの扱いも大変で、いやほんと面白かったです。そしてココアの体質、ああ私におんなじだ! それを受けてのチノ、めったに感情表に表さないこの子がここまで! 最高でした。ところで扉のリボンのかかり方、あれ、素晴しいなあ。絵もまた、内容に即してるのね。ほんと素晴しいなあ。

『ネガ→ポジ』、連載になったんですね。嬉しいです。ちょっとシンプルな絵柄、けどそれが独特の可愛さ感じさせてくれて、大好き。今回は帰宅から寮での状況描いて、綾乃が黒瀬先輩のこと好きでしかたないように、音々も綾乃のことが好き。その好き、好かれ、好かれたいという思いに発する行動、それが可愛いなあと、でもってそれが面白いなあと思うのです。好きな人に会えて嬉しい。それで舞い上がったりして、そしたら音々ががっかりなことに! コミカルに描いてますけど、結構切ないシチュエーションでありますよ。なんとかして気をひきたい。それでやりすぎちゃう、漫画です、面白く誇張されてます、けど、人の気持ちはこうだよなって、ちょっとの切なさと、可愛らしさ、微笑ましさがくすぐったくって、すごく気にいってるんです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第4号(2012年4月号)

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