2009年3月27日金曜日

はなまるべんと!

  はなまるべんと!』の2巻が発売ですよ。もう、嬉しいったらないですね。第1巻が出たときに、続いて欲しいなって思って思って、思っていたものだから、第2巻発売と聞いたときには、よしきた! 思わずちいさくガッツポーズってなものですよ。さて、第2巻は第1巻のラスト、調理部廃部を受けてのスタート。このあたりからですかね、メインのヒロインであるあやめ、ちか、たまき以外のキャラクター、風紀委員のマキとはらぺこアスカ、人造人間のスズ&ライト、そして主役を食いかねない勢いで活躍するしんせん……、げふんげふん、生徒会の面々の動きが活発になっていったのは。最初のころは、ちか、たまきの出番が少なくなってしまうのを残念に思ったりもしたのですが、いまとなっては、生徒会の近藤や土方ももう大好き。というか、さすがに土方さんはドSであります。逆さに吊って、百目蝋燭で責める人だけのことはありますな。

しかし、いくらキャラクターが増えて、あやめやちか、たまき以外にスポットライトが当たるようになったといっても、主軸はあやめであり続けていて、それはナンセンスな側面、殺人的な料理の技量であるとか、後先考えず思い付きで行動する、そうしたところもそうなら、なんだか妙にシリアスな側面? そちらにおいてもキーキャラクターであるようです。というか、私はまさかそんなにあやめがキーとなる人だとは思っていなくって、というかそれ以前に、スズを取り巻く状況についてはなんだかいろいろ思わせぶりであったけれど、そうしたシリアスを感じさせる要素が、こんなに広がりを持って展開されるだなんて予想さえしていませんでした。

なんせ、このあいだ出たところのMAXでの展開に驚いた口ですから。え? ええ? なにがどうなるの? こんなんありなん? って思った。それくらい唐突と思わせる展開があって、そしてその驚きは第2巻を読んで、なんとこういう因縁を持たせるわけか、おぼろげに理解して、しかしなんか本当に驚きでした。これは確かに1巻から読み返して、最前面に展開されたこと以外についてもきっちり把握した方がよさそうですね。ちかのお家の事情とか、そのあたりが関係してくるんだろうなあ、きっと。その、見過ごしにしてきたことを今一度読み返して、そして次号以降のMAXに繋げていきたい。そう思えば、単行本は絶妙のタイミングで出たというわけか。あるいは単行本の出るのに合わせて、シリアスな話をどんと動かしてみたというところなのかも知れませんね。

けれど、たしかにそうしたシリアスな展開も気になるんですが、基本は変わらず調理部あやめ、おおっと、もう調理部はないんだった、あやめを中心としたナンセンス料理コメディでありまして、いかにあやめが無茶をするか、そしてちかやたまきがいかにフォローするか、そしてアスカがいかに始末するか、そして土方さんや沖田がいかに兵器転用するか、そうした様子を楽しんで読むのがいい漫画だと思います。どたばたと騒ぐ、そんななかに友人の情が見えるのがいいんじゃないかな。ちかの説明する料理の作り方、それがやたらおいしそうで、お腹すいちゃったりするのもいいんじゃないかな。そして、みんな元気ではつらつとしてるところ、それがいいんじゃないかな。ええ、そうしたところがすごくいいと思っています。

さて、今回の再現あやめの料理はアイスコーヒーでした。けれど、以前職場で起こった事件、ドリップすると豆が消える怪奇現象に気付かず数日過ごした身としては、あやめの舌は笑えません。実際、黒くて苦い飲みものはコーヒーと認識されるようにできてんですよ。でも、さすがにあのアイスコーヒーはない。でも、一晩置いたらダッチコーヒーみたいになったりしないのかな? 挽いてないから無理か……。

しかし、あのコーヒー回のちかはめちゃくちゃ可愛かった。いや、いつも可愛いんですけどさ。

  • 大宮祝詞『はなまるべんと!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2007年。
  • 大宮祝詞『はなまるべんと!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

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