2010年7月29日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年9月号、昨日の続きです。

『ねこのひたいであそぶ』は皆で流星群を見ようと集まる話。ああ、すごく楽しそう。私も星を見たい! あの、天気よし!! と窓から身を乗り出している、あのコマからすでにわくわくとした感情があふれているようで、ほんと、楽しそうです。思えば、私の子供だったころ、ハレー彗星がやってくるというので、天体望遠鏡持って山にいって、寒い中、時間を待ったりしたものでした。それで、夜も遅くなると、寝ちゃうんですよね。そうしたころのこと思い出して、懐かしく、そして愛おしく、とてもよかった。あの、起きていたんだか寝ていたんだか、曖昧になっているところなんて、とてもらしくって、とてもよかったです。

ねこみみぴんぐす』、扉の部長が素敵です。劇中、季節は冬でしたっけ、コートにマフラー、手袋、白い息、いや、本当に素敵です。さて、本編においても素敵な展開。酒林戦、勝ちをつかみにいくひより、そのラリーの様子、そして勝敗のゆくえ。それは、おしくも届かなかったり、あるいは他に目を向ければ意外と善戦したりして、その過程がよかったなって思いました。彼女らの念願はかなったのだな。そして、わかりあえるものがあったのだな。そうした、素直に感じてじんとするものがあり、そして徹底的に誤解されている三つ子の姉とか、そうしたおかしさも健在で、あとはラストですね。おおう、それでいいのか! 驚いて、穂咲さんの活躍見たかった! ええ、なんともいえないはずしかたしてくれました。

『Felice』、今回は夢の話。見た夢で、いろいろ占おうというのですが、妙にさめた凜。夢の、占いの、っていうよりも、スマートフォンのタッチパネルに興味津々の凜。可愛いじゃないか。現金で、可愛いもの、おいしいもの、目の前の刺激に弱くて、こういうところ子供っぽさ感じさせて、ここにこの人の魅力があります。この漫画、導入が終わって、本編の日常の風景、描かれて、だんだんに面白さも増していて、これはきっと1巻が出るだろう頃には結構なものとなっているだろう。そうなれば、読み返すのもきっともっと面白くなるだろう、そんな予感がしているところです。

『ネコのおつかい』、新美南吉の『手ぶくろを買いに』を思わせるようなお話で、これ、結構好きですよ。山猫ふたりが、人に化けて町に出掛けるという、それだけといったらそれだけなんですけど、それだけがなんだか楽しくて、ああ好きだなって思わせてくれます。お姉さんの方、ナナがことあるごとにユキをからかおうとするんですが、それがことごとくしくじる、裏目にも出るってところ、それから、ユキの素直であるところ、ええこのユキでありますね、雰囲気をつくりあげて、その雰囲気がすごくいい。面白みよりも、といったら申し訳ないんだけど、安心感っていうのかな、そうした感じがとても気にいっています。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第9号(2010年9月号)

引用

  • なんにゃか「ねこのひたいであそぶ」,『まんがタイムきららキャラット』第6巻第9号(2010年9月号),125頁。

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