2015年2月8日日曜日

『まんがタイム』2015年3月号

『まんがタイム』2015年3月号、一昨日の続きです。

『女神さまと呼ばないで!』、なかなかにいい感じなのではないでしょうか。皆から憧れられ、敬われている早乙女神奈。対し、まったくもって対照的なお嬢さんが登場なさいまして、その名も藤ヶ丘茉莉花。欄外のコメント、くさかんむり多すぎだろ! ってのが面白くて、しかしこの人、神奈を妬む黒い影とか、とにかくえらそうとか、さんざんないわれようなのですが、あえてこうした態度とってる? いや、単純に不器用っぽいっていうか、友達いないのか。それにちょっと気弱な面がにじみでてるし、なんだか情にもろそうなところもありますよ。この人が面白かったんですね。自分も人気ものになりたい。それで神奈の真似をしてみるんだけど失敗。不器用でもあるのか。さてこの子、神奈に涼、このふたりから頼れとか新しいお友達とかいってもらえてめちゃくちゃ喜んでしまってて、ああ、これはいいわ、なんか可愛いわ。悪になりきれない悪ポジションのよさが出てましたよ。

『ちょっと舞って!ふわこさん』、いい雰囲気ですよ。なんと、ふわこ、鳥に好かれてるのか。手に、頭に、小鳥をたくさんとまらせて、すごく楽しそうなんだけど、全部の鳥と仲がいいわけではなくて……、カラスが苦手なんですね。子供の頃にカラスにおそわれた? 以来ずっと苦手で、けど小鳥たちをいじめて遊ぶカラスをなんとかしようと、恐怖を乗り越えカラスに立ち向かうんですね。いや、けど、よかったですよ。カラス、ふわこのことを嫌ってるわけじゃなかった。むしろ風に流されたふわこを助けてくれたりして、ああ、あのふわこの背に羽根が! これ、素敵じゃないか。うん、すごくいい絵だった。ふわこ、あゆむ、ふたりの相談にのった理花が、簡単にカラスを悪とせず、そのよい面も見つめていたところ、そういうのもよくって、ええ、ふわこ、いい友達ができたんじゃないでしょうか。

『うしろでささえちゃん』。なんと、ささえちゃんがえらいこと厳しい、というか、機嫌が悪い? なんだか毒舌、あるいは辛辣で、いつもにこにこ、皆のしあわせ祈ってるみたいなこの子がどうしたの!? そう思ったら、なんといつも厳しい先輩が優しくて、って、いいじゃんよ! なにが問題あるんだよ! そう思ったんだけど、針野にはすごく落ち着かないみたい。なるほど、ささえに癒され、先輩には厳しく接してもらう、これがよかったのか。同僚の新田も同じようなこといっていて、しかし彼の中では針野はサンドバッグ。知りたくない事実だなあ。自分は嫌われてるんじゃないか、そう心配してた先輩とささえがその役割を交代してみたっていうんですね。それで先輩は、自分の心配が杞憂とわかって、めでたしめでたし。けど、ささえさんは新しい自分を発見してしまったようで、けどそんな彼女もちょっと魅力的なんじゃないですか?

はこいり良品』、おじいちゃんの友達の家が片付けというので、おじいちゃん、しおりさんふたりやる気満々でいるんですが、目当てはそこかしこに隠れているだろう本だっていうんですね。しかしいろんなものがある。子供達のぬいぐるみ、使い古しの文房具などなど。それら集めて、寄付つのってる団体に贈ろう。なるほど、いいことです。送料は、有価証券の類いをあさって換金しよう。しかし、この捨てられなかったおじさん、やけになったというか、もう全部手放してもかまわないみたいな気持ちになってますね。ああ、自分がこうした境地に達するのはいつのことだろう。いや、はじめればすぐにでも、いっそ全部手放してやるぞい! ってなりそうにも思うんですけどね。出てきて嬉しいもの、嬉しくないもの、そのバリエーションの豊富さ、実によかったですよ。レンタルビデオとか、20年滞納とか、もう逃げるしかないよなあ。そして、出てきた本はたった2箱。少ないと怒ってるおじいちゃんがいかします。

  • 『まんがタイム』第35巻第3号(2015年3月号)

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