2013年9月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2013年11月号

『まんがタイムファミリー』2013年11月号、発売されました。表紙は、秋だからでしょうね、文化の秋? 音楽の秋? 『ぽちゃぽちゃ水泳部』をメインに音楽でありますよ。カツ代がボーカル、はっつー先輩がギター。『大家さんは思春期!』チエちゃんはキーボードならぬ鍵盤ハーモニカ。そして『椿さん』はドラム、なのか? 雷様の太鼓だよ? それに鼓。あ、全員セーラー服着用だ。スチューデントガールズロック、これはなかなかに面白い。そんなバンドでありますよ。

『大家さんは思春期!』はうどんですよ。ああ、うどん食べたい。うどんの生地を踏むチエちゃんと麗子さん、それをぶどう踏みの乙女と思ってしまう前田。いやしかし、チロル地方の民族衣装あれは可愛いですよね。ふたりとも、最高でありますよ。で、本編。うどんを踏む麗子さんが怨念込めてたりするところへ熊川さんの乱入。ああー、麗子さんは熊川さんのこと嫌いなんだなあ。って、まあ嫌われる要素を熊川さんが口にしたりするからあかんような気もするんですが……。うん、実は自分は麗子さん寄りだと思う。麗子さんが好きとかじゃなくて、熊川さんって本当に無神経ね! 嫌いだわ! ああー、熊川さんには悪いけど、ちょっと共感を覚えてしまったのであります。

小森さんは断れない!』はまさ子の生い立ちですよ。扉のまさ子、可愛いなあ。本が好きで、人付き合いをいいかげんにしていたら、そのうち卒業してしまって、友達もいなくって。そんな彼女が友達を作っていく過程。ああ、さすが小森さんですよ。人に話しかけられない、そんなこといってたまさ子が自然に教科書見せてといえたのは、小森さんの頼みたくなるオーラのためだよな。しかし、小森さんを見て思うところがある。いろんな感情が渦巻いて、ああー、小森さんを鏡にして、自分を見つめたというのでしょうか。まさ子といいめぐみといい、変わり種のふたり、小森さんにはよかったのかも知れない。まさ子にとっても同じだったのかもなあ。ええ、この出会い、ちょっとのひっかかりも、よかったって思うんですね。

『パパとあそぼう!』、ちょっと前に出てきましたよ。仕事が多忙で、娘になかなか会えないパパ。そしたらすっかり娘が他人行儀になってしまったという、そのシンプルな前提に発する父と娘の微妙なコミュニケーション。これが面白いんですよね。娘さくらの、パパとの距離感。またこの子の現金なところとか、変にリアルといいますか、ああ、子供ってこういうところあるなあ。対してパパはというと、変に真面目というか、真面目すぎてやりすぎというか、今回もそういう性格発揮されて、要領のいいこましゃくれた娘と不器用なパパのコンビ。それがやっぱり面白い。あの思わず砂遊びに本気になるパパ。それを冷静に見つめているっぽいさくら。実によかったです。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、クロナカ様、道化になっとる。侍女にするには作法を知らないというのはベアトリーチェでありますが、この時代、食事は手づかみ。みどりもびっくりであります。いやほんと、意外とヨーロッパはワイルドな時代が長かったりするんですよね。しかしワイルドといっても、かなりの文化の高さを誇ったヨーロッパはイタリア・ルネサンス。貴族ともなると、こうなのかあ。高貴なるお方のプライド。平民とはそもそもから全然違うんですね。そして現代日本の服装に対しての感想などなど、こういう異文化ものとしてのニュアンス、これが面白みだと思います。結婚に関する意識なんかも、見事に異文化でしたよね。ええ、こうしたもの、ぐいぐい押し出されたら嬉しいですよ。

博士の白衣女子攻略論』は丹沢さん、塩見さんに引き継ぎなのだそうです。せっかく先輩風を吹かせるチャンスと思ったのに、残念、塩見さんと入れ替わりで異動していくっていうんですね。いやあ、びっくりしました。丹沢さんも、ベテランの皆も、この異動を薄々予想してた、驚いたのは白銀くんくらいっていうんですが、ええー、丹沢さんが異動したら、この漫画、どうなるの!? そう思ったら、なんと、次回最終回か! またも驚くのでした。しかしこの異動話でもって、重さについて話。秤や分銅についてのトピックも紹介し、そして変化していくものと変化しないいつもどおり、この職場の人間関係も表現する。そうしたところは、やはりいつもどおりで、けれど最終回を意識したものであるのだなあ。次回最終回、そこで描かれるのはどういうものなのだろう。終わるのは残念だけれど、描かれるもの、楽しみにしたいと思いますよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第11号(2013年11月号)

引用

  • 水瀬るるう「大家さんは思春期!」,『まんがタイムファミリー』第31巻第11号(2013年11月号),23頁。

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