2012年6月11日月曜日

天使の3P!

 ロウきゅーぶ!』は楽しかった。小学6年生の女の子5人がバスケに取り組む話なんですが、まずはアニメからはいって、それから原作に遡って、なるほど、真面目なつくり。いろいろ耳目を集める、そんなギミックはあるけれど、根はちゃんとしたスポーツものなんですよね。となればやっぱり問題になるのが知識でありまして、わたし、バスケのこと、もうちっとも全然わからない。細かい試合描写、想像が追い付かないことがあって、残念だなあ、バスケの知識つけようか、なんて思ったりしたものでしたよ。というわけで、『天使の3P!』、『ロウきゅーぶ!』の蒼山サグ氏の新作なんですが、おお、これは大丈夫そう! 知識が追い付かないってことはなさそう! 大期待なのであります。

表紙を見ればわかります。ギターを持った女の子。これってストラト? それとも謎ギター? そういったら、デュオソニックだよと指摘されて、しかもふたりから! ああー、デュオソニックか! 全然気付かなかったよ! 表紙の時点で知識が追い付いてないよ! 左手の影になってるところにピックアップセレクターがあるなあ。と確認したところで、現行品のカラーを確認しにSquierのサイトにいったのでした。まあ、サンバーストはなかったんだけどな! しかし、あぶねえ、サンバーストがあったら危なかった。また一本増やしてしまうところだった。

タイトルにいう3Pというのは、スリーピース、ギター、ベース、ドラムで構成されるバンドでありますね。ひきこもっていた主人公が出会った女の子たち。彼女らがバンドをやるわけですが、ギターを担当する五島潤、彼女の楽器、デュオソニックの色がサンバースト、さっきもいったように、このカラーはSquierには存在しない、ということはヴィンテージか! 20万くらいするぞ、まったく、最近の小学生は贅沢だぜ! そう思ってたら、いやいや、全然違うよ。五島潤、紅葉谷希美、金城そら、彼女らの境遇、どう捉えたらいいのだろう、まだ1章を読んでいる途中の自分には詳しくはわからなくて、けど彼女らがヴィンテージ楽器を使っている理由、その前提は見えてきて、ゆえに主人公貫井響、彼がとらわれた気持ちもわかってきて、面白いなあ。自身経験があるわけでもないのに、彼女らのバンドに関わっていくことになった。『ロウきゅーぶ!』のすばるんとは違う、そんな彼の挑戦もまた興味深い。彼の復帰にも繋がる、そんな展開も予想されて、この人自身の物語と彼女らの物語、それぞれが進行し、関わりあっていくのかなあ。いろいろ思わされて、先が楽しみなんですね。

ところで、やっぱり葵ポジション、いや、これ以上はいいますまい。主人公が経験不足なだけに、きっと大活躍、キーパーソンになるに違いありませんよね。先が楽しみです!

  • 蒼山サグ『天使の3P!』てぃんくるイラスト (電撃文庫) 東京:アスキー・メディアワークス,2012年。
  • 以下続刊(期待)

0 件のコメント: