2014年10月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号

『まんがタイムきららMAX』2014年12月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』から、リゼと千夜がハロウィン仕様でありますよ。千夜は魔女、リゼは吸血鬼の仮装をしていて、リゼの口元には小さくキバ、髪飾りについてるうさぎにも小さくキバ、この怖がらせようとしているのか、可愛さ追求しているのか、わからないところがいいですよね。ええ、断然後者であると思います。そして千夜、カボチャのランタン持って、シックな洋装もまたよく似合ってる。ええ、とてつもなく美しいお嬢さんです。

『こみっくがーるず』、なんと、かおすが倒れてしまうんですよ。ご飯、ちゃんと食べてなかった。なるほど、おなかいっぱい、かおすがそういうと、横から小夢が食べちゃってたんだ。かくして、かおすちゃんは栄養失調、小夢は地味に太ってきてる。ふたりともに食事改善だ! けど、ほんと、ふたりともに偏食が酷くて、おかしかった。甘くないと食べられないという小夢。かおすはかおすで、嫌いなものいっぱいあるのに、全部我慢して食べようとする。トマトがブルブル、ブロッコリーはめそめそ、納豆は倒れた上にあばばばばなのか。これ、めちゃくちゃ面白いな。絵だけで笑ってしまう。もう、たまらん面白さでした。ネガティブなかおす、自分みたいのが食べ物さんを嫌う権利など、っていうのもなかなかに珍しい台詞ですが、そこからいい話になった感じで、全然そんなことなかったっていうのね、リスみたいよ! ほんと、この一連の展開、神がかってるな。最高でした。寮母さん、寮生たちのこと親身になって考えていてくれて、お家の味を再現してくれる。お弁当もそれぞれに違うの用意してくれて、おおきくそだて! いや、もう、ほんと、面白いな。ええ、実にナイスなエピソードでした。

『神様生徒会部!』、ウズメが大活躍ですね。ラオの髪を可愛くまとめてくれた。その技術、なるほど、ウズメは芸術の神だからっていうんですね。かくして、生徒会のポスターにイラスト描かされることになって、そしたらそれがえらいヘタクソで。って、なるほどなあ。音楽に舞踊が専門。芸術の概念は西洋のものだから、かね? 日本の概念では、楽と書いてうたまひと読む。歌、そして、舞の神様なんでしょうね。ウズメの真価は音楽にこそある。皆が絵を描いている時に、ギターでもって鼓舞する、その様子、実に神々しくも頼もしい。ああ、本人には効かないわけだな。なかなか、なんでもうまくはいかない。けど、それでも皆で作ったポスターは楽しげで、そしてラオのあの言葉。いいですね。いいふたりでしたよ。

ご注文はうさぎですか?』、なんだろう、すごいテンション。リゼ先輩の蹂躙走行! リゼ先輩の核ミサイルスマッシュ! って、おいおい、お嬢様学校の語彙じゃねえなあ。しかし、リゼ、バスケユニフォームもテニスルックも実によく似合ってて素敵ですよ。そして、常にその姿が見えるシャロ。リゼのおっかけなんだけど、一緒に部活をやりたいのだろうと勘違いされて、って、おい、千夜が誤解に拍車をかけてるよ! 青山さんが吹き矢部に入ってたという話から、リゼ、シャロの部活めぐり。ああ、シャロも可愛いねえ。庶民研究部に対するシャロのコメント、奴ら、はき違えてます先輩ってのがおかしくて、ちょっと暗黒面が出てるよ? 最高でした。そして噂にその名の轟くミス・エメラルド。いったい何者? その答が明らかになるまでの展開、構成が実によくて、ああ、青山さんの学生時代をかすかに伺うことができましたね。青山さんと文芸部の後輩、その関係がリゼとシャロのそれにかぶる。それはすなわち、卒業してからも仕事で繋っている青山翠と後輩、その関係にリゼ、シャロの未来を伺おうというのですね。現在を描きながら、過去を語り、そして未来を展望させる。その見せ方、確かに見事でありました。

『水瀬まりんの航海日誌』、潜水艦に乗ったまりんです。しかし、この子、ずいぶんな妄想家になってしまって、ほんと、とどまるところ知らないって感じでありますね。潜水艦の娘、舞と仲良くなったんですね。ちょっとその距離感をつめるのに躊躇していた舞に、自然と寄っていくまりん、とてもよかった。けれど見せ場はこれからで、おおう、潜水艦のピンチですよ。潜水艦をフォローしていた陽炎から救難ブイの射出が確認されて、様子を確認するために躊躇せず飛び込む舞の母、そして潜水艦を襲う巨大イカを爆雷で退ける! って、危ないな! 潜水艦に被害を与えずイカを退治できたのは、舞の母のおかげなんですね。このスペクタクル、すごく魅力的でしたよ。

『神田ワンマイル』、ゲストです。女子高生ふたりの街歩き。中間考査が終わっての開放感の中、ご飯を食べにいこうという話になるんですね。舞台は神田。東京ですね。扉に描かれた地図のおかげで、東京をよく知らない自分にも位置関係がわかります。なるほど、皇居、神保町、秋葉原と連なる、その神保町皇居寄りに学校があるわけですね。メインヒロインの名前はきよしー? この子が、ちょっと普段と違うもの食べたいと、友人ふみおに案内を乞う。それで、昔いったところに案内してくれるんですね。末広町。こんなとこに来るはずもないのに。ともあれ、末広町に向かう20分ほどの道程、そこで見るもの出会うもの、そしてふたりの会話が面白い。工事中の駅舎、明神男坂に女坂。気にもとめずに見過しにしてしまいそうなものに、ひとつひとつ心を置いていく、そんな感触は実に面白いです。そして割烹店。この店、ほんとにあるのかな? あるならいってみたい、そしてコロッケ、天ぷら食べてみたい、そう思わせる魅力のある漫画でありました。

『ルイトモルーム』、ゲストです。全寮制の女子高に入った譜吹るい。父に兄3人という男所帯に育った彼女は女子が苦手で、だからあえて女子校に入って女の子に対する苦手を克服しようというのですね。寮は3人部屋。イチカに水ノ瀬マキ。ふたりを前にしてあからさまに挙動不審のるいですが、女子が苦手ということと、この学校を選んだ理由説明して、受け入れてもらえるんですね。って、兄の威力すごいな。イチカがいちころだ。ルイトモルーム、その類友ってどういうことなのか。マキが、るいとは逆に男子が苦手だっていうんですね。苦手を克服しようと立ち向かうるいのことを男らしいというマキ。マキは、るいの男の子っぽい部分に、そしてるいはマキの女子らしさに、それぞれ向き合って仲良くなって、苦手を段々克服していこうというのですね。見るからに照れ照れのふたりの間に立たされたイチカのポジションが、なんだか面白いですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第11巻第12号(2014年12月号)

0 件のコメント: