2014年5月2日金曜日

『まんがホーム』2014年6月号

『まんがホーム』2014年6月号、発売されました。表紙は、春、花の季節? 色とりどり、いろんな花を輪っかにして頭にかぶる『らいか・デイズ』らいかが、まるでお姫様です。真っ白なワンピース。実に似合ってると思いますよ。花かんむりは『シネマちっくキネ子さん』キネ子さんもかぶっていて、なんだかちんまりとした絵、これはこれでマスコットみたいで面白いですよ。そして辻灯子の新作の告知カット、ヒロインのお姉さん、凛々しく登場であります。

『敗者復活戦!』、辻灯子の新作です。今どきめずらしい文学少女がヒロイン!? そう思ったら、違いました。エロじじいと仕事バカのダブル主人公? いや、この女性でしょうね。商店街で古書店を営む田邑月穂、クールな女性であります。そしてここで冒頭の文学少女。ではなくて、この子の友達ニーナが、新しいバイト先を求めて、このお店にやってくる。極度の静電気体質、これがもとで、電気製品を壊してしまうのか。最初、スタンガン強盗と間違われ、レジ見せてくれといってまた強盗と思われる。そんなニーナがおかしくて、で、ニーナ、月穂の古書店で働くと決めるんですね、勝手に。いやまあ、募集もしてないバイトに勝手に応募するわ、古いのなんの酷いこといっちゃうわ、こういうニーナ、辻灯子らしいいいキャラクターだと思います。で、ニーナって名字なのね。新名一水。なんて読むんだろう。かずみ? 可愛らしい子だと思います。

『警戒少女いちごちゃん』。理系クラスには女子が4人だけ。それだけに皆仲良くなりそうで、今日は一緒にお昼を食べてる、そうしたところを描きます。るいは東京からやってきた。幼稚園から一緒だった友達がほとんどという中、るいはちょっと珍しくて気になる子だったりするんでしょうね。で、いちごですよ。彼女のぬいぐるみ、カエルのオマールはドバイ出身らしい。オイルマネー、大富豪。島を買ったりしてたんだ! いや、まあ、いちごの想像なんですけどね、面白いこと考えるお嬢さんですよ。他の話題はるいの健啖、そしていちご、うんと返事する。おお、慣れた人には大丈夫なのか。けどまだるいに対しては照れが先行するようで見事に赤面。可愛いお嬢さんです。

『ようこそ!オーロラ百貨店』、デパートの受付嬢はロボットです。けどなんだかいろいろ問題があるようで、口が悪い。客が失礼を働くと電撃を見舞う。いやもう個性的な面々、既存のキャラクターに負けず劣らずのへんてこぶりです。しかし、こういうキャラクター描かせると面白い。いやみだったりということがないんですよね。変なやつ、なんともいえんキャラクター、けれど憎めない。そういうよさが受付ロボ、オーロラ姫にもあって、ほんとうまく溶け込んで、これからも活躍していきそう、そんな予感がさせられますよ。しかし、脚フェチの倉沢、すでに電撃くらってるとか、社長は2倍とか、ええ、このデパートは従業員が問題ありすぎです。ああ、そうそう、静ちゃんの好み、あー! いいじゃん、いいじゃん! って、そうじゃないの!? 残念です!

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、月夜野さん、神様になるの巻であります。といっても、本当に神様になるわけじゃないんですけどね。深夜、血を求めてさまよっていたところ、見付けたのが影の薄い青年。血を吸うのもはばかられる、そうした元気のなさを見兼ねて、コウモリ姿でコンタクト。軟弱者とののしって、さらには厳しい言葉ではげますんですね。落ち着け、親に打ち明けて、ちゃんとご飯を食べなさい。いやもう、月夜野さん、いい人だなあ。人じゃないけど。しかし、そうしてはげました彼がいう、この町にまた戻ってくる、誓いの言葉に、その日が貴様の命日だと内心答えるとかね、見事な人でなしでした。

  • 『まんがホーム』第28巻第6号(2014年6月号)

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