『まんがタイムきららMAX』2025年1月号、昨日の続きです。
『スポチャン!』
大会も終わって、今回は皆で海へと繰り出します。海、ということはめずらしくスポチャン抜きの息抜き回。かと思わせておいて、やっぱりスポチャンがないとはじまらないこの子たちの日常が描かれて、というか、過剰な身内贔屓と身内贔屓の戦いが幕をあける、とんでもないおとなげない回でありました。
そもそもは誰が悪いのでしょう。高校生4人だけでは心配と、同行してきたアメリアつきのメイド、櫻井きりえのアメリア愛が深すぎたのがいけないのか。あるいは妹レイにつきまとう、姉しずくが駄目すぎたのか。まあ、どちらもよくなかったよね、とは思うのだけど、おとなげないふたりがはじめてのスポチャン用具を手にぶつかる突発海のスポチャン対決は、なかなかに熱い展開となって、そしてしずくのポテンシャルの高さも判明するという、見せ場といっていいのか、残念度がより高まったといっていいのか、よくわからぬエピソードとなりました。
最後にはやっぱり皆で一緒にスポチャン。なにはなくともスポチャンというこの子たちの青春が光っていました。
『アイドルビーバック!』
すごいなあんじゅ。まさに私の望んだアイドルの姿がここにある、ような気がする。
今回は、夏の暑さに対策するアイビバの皆。じうさまがいきなり髪を切ってきたり、そんなじうさまに熱いアイドル愛を披露する椿が愛らしかったり、そして濃厚なあんじゅのコンタクトがたまらぬ!
ああ、あんじゅ、ここに私の望んだアイドルの姿がある! 気がします。
今回はとんちきなあんじゅの行動が面白い回かと思いきや、ちゃんと前へと歩みを進める、そんなエピソードだったのですね。
ここ最近の活動でもって得られた収益、20万円をどう使うか、皆で決めました。というか、それぞれ違うことを考えていそうに見せてからの、ワンマンライブ即決の流れ、この一体感は実に心地がいい。打てば響くといった爽快さがあって最高。そしてライブハウス、ナイスガイのスワちゃんとの折衝。あんじゅが勢いとノリで勝ち取った、9万円引き!
かくして決まったワンマンライブ。一ヶ月後のライブに向けて、というか全然日数が足りない強行軍! はたしてアイビバはこのライブをうまく運ぶことができるのか! いやあまさしくこうご期待の展開であります。
『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』
ぬいぐるみの手直しとユーリのリクエストに応えるべく、ふたりで出掛けたショッピングモール。かつて出会ったころのことを思い返してみたり、そしてあのときとはずっと違ったふたりの距離を実感してみたりの楽しいおでかけ回になるかと思っていたら、まさかのつくしにアクシデントです。
かつてクビになった会社の同僚と遭遇してしまった。見るからに様子がおかしいつくし。激しい動悸にあわぬ焦点。恐怖に立ちすくでしまったつくし、すみませんすみませんとただ繰り返すばかりで、ついにはその場から逃げ出してしまって、ああつくしどうしてしまったのでしょう。かつての会社でなにを経験したのか。なにがつくしをそこまで追いつめたのか。
すべては謎のままながら、苦しむつくしを救おうと、料理に風呂にケーキにと、いたれりつくせり、かつて受けた恩、あたたかさを返そうとするユーリの姿に胸の熱くなる思いがして、そしてラストのユーリの言葉。無理には聞かない。今は自分に甘えておけという、その心意気になおも胸を熱くするのでした。
しかし、ユーリ、カワイいながらもかっこいい。頼りになる子でありますね。ほんと、つくしのヒーローです。
- 『まんがタイムきららMAX』第22巻第1号(2025年1月号)