2013年2月18日月曜日

『まんがタイムファミリー』2013年4月号

『まんがタイムファミリー』2013年4月号、昨日の続きです。

『純情小町』、よいですよ。茶道部が廃部の憂き目、それは可哀そうと入部しようと思いながらも迷う郁。そこにいろいろアプローチするゆっきーなんですけど、ことごとく外してるというか、ハイレベルすぎるというね。ほんと、必死なゆっきー、素晴しいですよ。先輩たちも微妙にめんどくさくて、ほんとは入って欲しいだろうにね。変わった子たち、けど悪い子たちじゃない。一生懸命の方向が違ってたりするけど、お茶やその道具が好き、そうした気持ちは本当で、いきいきして可愛らしい。あの郁のこと大好きなゆっきーがいいですよね。ほんと、ゆりゆりだそうで。実によかったです。

エッセー企画ですね、「わが家のお風呂」ですよ。参加者は佐野妙、しめ子、由多ちゆ、310、あきの実、香日ゆらであります。最初の佐野妙の子供時代の思い出、薪でわかしていたとはすごいですね。ガスだと火加減も自分でできますけど、薪は誰かに番をしてもらわないといけませんからね。大変ですが、けど風情があるといいましょうか、なにかすごく暖まりそうに感じます。続いて、風呂の蓋にキノコの生えた話、飼い猫が入ってきてお湯にやられる、って、猫も風呂場にくるんですね。湿気があるから嫌がるとかありそうに思ったんですが、そうじゃないんだ。掃除用のゴム靴を魔女の靴と嘘をつかれた話、これ面白いなあ。どれくらい信じてたのだろう。お母様もなにかの出来心とかだったのかなあ。面白いです。大きなお風呂、長話でゆだるというの、なかなか途中で話を切れないとこうなりがちですよね。自分もきっとうだる口です。そして凍る風呂場。怖ろしいな。けど、近所に温泉があるの? それ、なんかいいなあ。外に出るのは寒い、そんな風にも思いますけど、温泉にひょいといけるのは羨ましい、そう思いましたよ。

『地味なコ、派手なコ』、実によいですよ。千草から地味を学ぼうとしている西條サン。けど、彼女といると千草もそんなに地味じゃなく見える。そういう指摘を受けて、距離を置こうというんですね。しかしその発想がおかしい。派手が伝染する、けど地味はうつってないし、って、そういうもんなのか。もうこの問答がめちゃくちゃ面白かったです。千草ひとりになって、西條サンから遠ざけられて、寂しかったりしないのかな。そう思ったんですが、西條サンの地味ノートにまとめられた千草のいいトコロ、ああこれはいいですね。嫌いだから離れてるんじゃない。離れてても、自分のよさを見付けようとしてくれているという。それはほんとに素敵と思いました。そして千草の素直なところ、思ったところを真っ直ぐに伝えようとするところ、実によかったです。秘密にしなきゃいけないコトなんてない。対して西條サンには秘密があった。それを引け目に感じてるんですね。この秘密、これが語られて、これまでのことが腑に落ちる。西條サンのキャラクター、深みができて、ほんと魅力的。切なさを抱えて、素敵なお嬢さんだと思いますよ。

『かしこみかしこみ』、めちゃくちゃ面白いな! ムクが野球の助っ人にいくんですが、立ってるだけでいい。って、ストライクゾーンがやたら狭いし! ボールに触れることもなかったというんですね。でも楽しそうだからよしですよ。で、次の試合。相手チームに秘密兵器、山椒が登場ですよ。大活躍の山椒、対してほのぼののんびりのムク。もう、めちゃくちゃ面白い。なんて可愛いのだろう、このふたりは。走攻守に秀でた山椒。打てなくともバントでばっちり出塁する。対してムクはフォアボール狙いなんですが、最後の最後、サヨナラのバックホームで大活躍ですよ。ああ、そうか、速く走ろうとしたら狸本来のフォームになるのか。滑り込みみたいなもんだな。いやもう、大活躍ですよ。和気あいあいとした試合、最後の飲み会も楽しそうで、そしてムクに贈られたウイニングホームベース。消しゴムとな! いや、ほんと、最後の最後まで面白かったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第4号(2013年4月号)

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