2013年2月5日火曜日

『まんがタウン』2013年3月号

『まんがタウン』2013年3月号、発売されました。表紙は、おお、『押しかけ時姫』を大きくメインにあしらって、姫、携帯音楽プレーヤーを手にヘッドホン、なんだか楽しそうに体揺らして踊っている、そんな雰囲気。あのなびく髪、あの表情、すらっとした手足、美しいですね。もう、大変なんすから。そして『てんしんらん漫!』、新連載告知カット、ヒロインふたりがセンターマイクを前に漫才しているところ、可愛いふたりですよね。他には『新クレヨンしんちゃん』、『鎌倉ものがたり』、『かりあげクン』のカットがございます。

『押しかけ時姫』、素晴しいな。戦国時代から現代にやってきたお姫様、時姫がお怒りですよ。とっくに日も昇っているのに、家臣である海斗が起きてこない。おお、時姫、早起きなんですね。日暮れて眠り、夜明けに目覚めるのかも知れませんね。しかしこの時姫、やたら可愛らしい。南蛮装束は足が出てはしたない、だから着物しか着ないという姫のために、祖母の家に着物をとりにいくというんですが、それに姫、つれていけという。その道中の姫の様子、これはよかった。自動車を見ても騒がない。南蛮の籠は変わっておるの、クールな感想お持ちあそばして、うん、この子の中では南蛮というのが万能ワードになっておりますな。そして整った町並みに感動、我が野々江家が天下統一を果たしたと喜ぶものの、そうではないと知らされて、一喜一憂、うん、戦国の世からくれば、今の時代の町並み、地方都市であろうとも目映い都と映りそうです。祖母宅に着き、誉められてはにかむ姫、海斗によくつかえるようにという祖母に満面の笑顔見せる姫、そして帰り道、ちゃんと世話をするといわれて頬染める姫、もうたまらんですな。勝気で、けれど可愛げもある、そんな姫の活躍、おおいに期待しますよ。

『ぼくの奥さん』、なるほど、ルイの兄がつけていた香水、あれってちゃんと伏線とすべく用意されたものだったんだ。いやあ、感心しましたよ。キャロリーヌ、強い匂いが嫌いだったんじゃない。自分をいじめる嫌なやつ、そいつの匂いだったから嫌だった。そうしたことがルイに知れて、ああ、前にもいじめられてたのか! すべてを知って怒るルイ、ああ、いいやつじゃないですか。ほんと、他ならぬキャロのためということもありましょう、自分が悪いというキャロに、そうじゃない、相手が悪いんだと伝えるルイの姿。自分は姫の味方だと、守ると、好きだと、そういうルイは本当、いいやつだなって思います。ルイとキャロ、ずいぶん仲良くなった、そう思っていましたが、今回のエピソードでなおさらに仲を深めて、そして使用人とも近しくなるキャロ。ええ、いい話です。

『てんしんらん漫!』、人気芸人が原作、現役声優が作画、驚きの新連載だそうですよ。ううむ、すまぬ、どちら様も存じあげておりません。ヒロインはナオとマリア。ナオがですね、お笑いコンビを組もうとマリアを誘うのですね。なぜか。見た目にもおっとりしてるお嬢さん、マリアの強烈な天然ボケ、その威力に期待してのコンビ結成。早速吉木プロの公開オーディションを受ける段取りをつけて、ステージに立つというんですね。天然のマリア、その威力は見事に炸裂。けれど、緊張のあまりナオがうまくマリアのボケを生かせない。そこに現れた、やばそうな兄貴、マリアの兄なんですが、この人のやばさに必死に対抗する姿がおおいに受けて、合格を勝ち取るんですね。テンポのはやさ、展開のはやさ、それは逆にいうとデビューを簡単にしすぎてしまったともいえるのだけど、こういうノリのよさ、それは悪くないとも感じます。ナオとマリアと、マリアの兄貴。次々繰り出されるネタに、振り回されながらもツッコミ入れまくるナオの勢い。面白かったです。

『思春機13号』はペットでありますよ。七瀬が犬を散歩させていたところ、ひとみと遭遇。あの犬がひとみをモノと認識するとこね、あれ、面白かった。そうか、電柱とかと一緒か。犬を知らなかったひとみ。ママに頼んで作ってもらうというんですね。そうしてできたのがDG11、なつかしのロボット犬みたいなやつなんですが、お手でロケットパンチ。いきなり食らって捨てたいというひとみ。うん、気持ちはちょっとわかる。しかしDG11、やたら高機能。喋る、ジェット、いやロケットか? で飛ぶ。家庭内での序列をつけるなど、いらんところは本物らしく、そしてオイルでマーキング。って、燃料切れとか、いろいろ問題ある設計です。ひとみ、問題ありのDG11、ちょっと嫌だなって思っちゃう。七瀬の犬の方がいいなっていう。それを聞いてDG11、イラナイコなのか、問うて、ならば自爆スイッチを押せという。家族を困らせたくないという言葉にひとみ考えなおして、しかしこの展開を受けてうっかり自爆スイッチ押しちゃうのか。欠陥設計だよ! DG11、自爆! ほんと、ちょっと感動的、そんな演出はさんであのラスト。いや、予想はしたよ。でも、ほんと、あのイギリスの諺のくだり、あれはよくできてました。やられましたよ。

  • 『まんがタウン』第14巻第3号(2013年3月号)

0 件のコメント: