2013年2月15日金曜日

ガールズ&パンツァー オリジナルサウンドトラック

 発売日の翌日でしたかね、もしかしたら駄目かもなあ、そう思いながら店にいったら、見事に完売の張り紙があったのですよね。『ガールズ&パンツァー オリジナルサウンドトラック』の話です。CD置いてる店を何件かはしごしてみても状況は変わらず。『ガールズ&パンツァー』のCDはプレスが少なめなのでしょうか、どれもこれもあっという間に売り切れる、次の入荷までしばらく待たされる、そんな印象があったのですが、まさかの翌日完売。帰宅後即座にネットの店舗で注文するも、ぎりぎり年内に届くかなあ、その予測を嘲笑うように延々待たされ、到着したのは1月18日。待ちましたね。近年、こんなに待った、心待ちにしたって経験、どんだけあったかなあ。そう思うほど。ええ、心待ちだったのです。

『ガールズ&パンツァー』ね、音楽がよいではありませんか。戦車の駆動音、走行音、砲声などなど、音響に凝っている。けどそれだけじゃなく、劇伴、それがふるってる。イギリスチームなら『英国擲弾兵』、アメリカチームなら『リパブリック賛歌』、ソ連なら『カチューシャ』。行進曲や当時の兵士の愛唱歌、その国の雰囲気をぱっと表現するような音楽をつけて、それがうまいことはまってたし、今となってはのどかとも感じられるその雰囲気が、古式ゆかしい戦車道というものをよく表していた、そのようにも思うのですね。

そして我らが大洗女子のテーマ曲、「戦車道行進曲! パンツァーフォー!」、これがもうかっこよくて、大好き。気持ちが湧き上がる、そう感じてしまうのは主人公補正とかではないはず。ライナーノートにあった、作曲者によるコメント。それが面白かったですよ。この曲をもとにして多くの曲に統一感を持たせるため、テーマをモチーフ — 動機、音型のレベルまで分解して、クラシックでいうところの動機労作ですよね、さまざまに発展、展開させていく。その結果として、元気なマーチから、スローでしっとりとした音楽、緊迫感溢れるものまで、多様に広がりを持った劇伴が完成し、しかもそのどれもが『ガールズ&パンツァー』の音楽としての印象、性格をしっかり備えている。劇伴作ってる作曲者は、皆そのように意識しているわけですけれど、『ガールズ&パンツァー』はそのやりようが徹底して、正統的なサントラ、ちょっと古風でもある? になってる、そんな印象持ってたから、ライナーノートのコメントには、やはり、しかりとの感想持ったのです。

軍ものとまではいわないけれど、戦車のアニメ、音楽もブラスを中心にして、ブラスバンドといえば軍楽の印象もありますものね。マーチが多いと参加ミュージシャンが不思議がってたみたいなことも書かれてました。ええ、ドラムセットよりも、スネアドラムにバスドラムなど、いかにもブラスバンドといった雰囲気が濃厚、グロッケンもベルリラ使ったとかね、その徹底が面白く、ウィンドオーケストラとはちょっと違うんだけど、吹奏楽というものに親しむきっかけにもなりそうなサントラになってるのは素敵かもなって思ったのですね。

で、そう思ってたら、「M4シャーマン中戦車 A GO! GO!」みたいなのもあるでしょう。いや、もう大好きです。

気にいってるのは『ポーリュシュカ・ポーレ』。「新しい朝の始まりです!」や「こんな普通の学園生活って素敵です!」の穏かラインも素敵です。頭から通しで聴いて、Disc 1枚目と2枚目の性格の違い、それを味わうのもよし、また全曲をシャッフルして聴くのも面白い。気にいったサントラは最近のアニメでも結構あるのですけど、『ガールズ&パンツァー』サントラ、これも当たり、実によかった。気が向けばまた聴いている、そんなタイトルになっております。

BD

DVD

書籍

  • 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第1巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2012年。
  • 才谷屋龍一『ガールズ&パンツァー』第2巻 ガールズ&パンツァー製作委員会原作 (フラッパーコミックス) 東京:メディアファクトリー,2013年。
  • ひびき遊『ガールズ&パンツァー』ガールズ&パンツァー製作委員会原作 島田フミカネ,京極しんイラスト (MF文庫J) 東京:メディアファクトリー,2012年。

CD

戦車

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