2011年3月12日土曜日

『まんがタイムきらら』2011年4月号

『まんがタイムきらら』2011年4月号、先日の続き。私がおろおろしてても意味なんてないから、とりあえず平常運転に戻そうと思う。それこそ私に今できることといったら、いつぞや『少女素数』すみれのいっていた、祈ってるよ…、これぐらいしかないわけで、今はただ祈るだけ祈り、この次になにか具体的に動けることができた時、すみやかに動けるよう普段どおりにしていることが大切なんだと思う。なので、今はいつもどおりに。

『はるよみ』、ゲストです。文芸部ものの漫画ですね。静かに読書をするのが好きという日向小春。なのだけれど、その静かな時間が邪魔されるっていうんですね。邪魔する人、夏目ゆず。ゆずを止める人、杉崎まみ。過剰なスキンシップに辟易しているんだけど、いざ距離を置くようにいってみるよ、そういわれると寂しさも感じて……。あんまりにべたべたされるのは苦手だけれど、一緒にいるのは嫌いじゃないよ。そういう距離感、穏やかながらも誰かと一緒にいることの喜び、そうしたことの語られる漫画。悪くない感じです。

『じゃんじゃん日和』、ゲストです。学校に住み着いている幽霊リンと、ただひとり? リンのことが見えるつるぎ。かまってもらいたいリンが、友達と話してたり、あるいは授業中のつるぎにちょっかいを出す、その様子が面白いです。なんせ、リンが見えてるの読者とつるぎだけなんだから、普通のやりとりとして描かれてるものがですよ、教室の皆や教師にはまったくの奇行として映っているってんですから。描かれながら描かれていないこと、それが面白く思ったんですね。しかしですよ、リンの消えそうで、けど簡単には消えないよっていう、あの揺さぶる展開、あれはなかなかでした。

『だい!どう』、これも部活ものですね。新入部員獲得に燃える大道芸部。なるほど、なかなかに面白そう。新入生の悠里、運動は苦手な彼女、なにか人前で表現できる部活に入りたいなという、そうしたところからも、この子の性格がよくわかります。そして大道芸部の面々。なるほど、ひとりひとりで持ち味、得意ジャンルが違うのか。ジャグリングをする結城なつる、バルーンアートをする大桃メル、そして手品の篠田茅と無能アシスト元橋奈緒。いや、この無能アシストっての笑っちゃいますよ。そもそも最初の段階で落ちになってる手品組。でも残るふたりも、結構なもの。なつるの上達するための犠牲とか、それから作りたかったものとできたものが違ってしまうメルとか、こういうのも面白いです。

決して上手ってわけじゃないけど、それでも頑張ってる部員たち、そんなところが微笑ましかったり、また楽しかったり。面白くなりそう、そんな感想持ちました。

My Private D☆V、てっけんとうであります。無表情無口キャラへの愛が語られておりますよ。積極的に気持ちを表に出すわけではないけれど、その状況、雰囲気などから読み取れる。そうした繊細さに加えて、ちょっとした奇行なんかがぐっとくるというわけで、ああこういうのわかりますよ。なんといったらいいのだろう、ささやかな仕草の端々に表れる気持ち、感情。それは本当にぐっときますよね。ええ、これはすごくよくわかります。ともにあって、耳をすますようにして感じるという、そうした距離感みたいなのもいいのかなあ。ええ、これはいいですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第4号(2011年4月号)

0 件のコメント: