2009年12月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2010年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2010年2月号、発売です。って、発売は昨日だよ。いやあ、もう、なんだろうなあ、すっかり忘れてしまってたんですよ。で、今日、漫画家さんのBlogにて『まんがホーム』が発売中とあるのを見て、おーまい、忘れとったよ。そうだよ、年末営業最終日に『キャラット』と『ホーム』が出るんだったよ、って思い出して、文字通り買いに走りました。そしたら『ホーム』は数冊あったんだけど、『キャラット』が見当たらなくて、あれ? ないの? そう思って焦ったら、一冊だけありました。美本! よかった! 探しまわらなくてすんだ! ってなわけで、表紙はエキセントリックな着物のゆのさんです。でも、可愛かったらありよね。文化的には保守の私ですが、可愛かったらありです。

『ラッキー・ブレイク』、安定してると感じるのだけど、ちょっと登場人物がわからなくなってきました。登場人物把握のために、整理をかねて読み直してもいいかなって思ったり。で、今回登場? デイちゃん、ちょっと好きになりそう。私も酷く車酔いするから、同情なのかな。同情が愛に変わってもいいよね? しかし、涙ながらに訴えるところ、可愛すぎです。でもって、これ大阪が舞台だから、空港が大阪空港。最寄りの空港ですよ。でも私はモノレールでいくから、道路事情がわかりません! 車嫌いだから極力電車移動なのです。

GA — 芸術科アートデザインクラス』にはちょっと驚かされました。漫画の登場人物が、漫画という世界の表現形式に働きかける。ハサミで切り、台詞から写植を切り刻んで再構成し、そして消しゴムで消す。しかし、こういうスラップスティック、ナンセンスな面白さがシリアスな描写に切り替わる、その鮮かなこと。あんまりに鮮かだったものだから、ちょっと泣いてしまいそうになりました。あの圧倒的な空白を前にしての絶望や焦燥が、胸に突き付けられるように迫ってきて、たまらんかったのです。いい話といえばそのとおり、しかしそれだけでなく、強い、そう思わせる回でありました。

ねこみみぴんぐす』、今回は前回再登場の卓球場のお姉さん、あの人の出鱈目っぷりがおかしいとかいっていたわけですが、小ネタ多めのばたばたとした面白さは今回も継続中、と思ったら、実はそうじゃなかった。花とひよりのこれまでの関係が変わるかも知れない。ふたりにとっての卓球への関わり方、それが変わるかも知れない。この回は彼女らにとってのターニングポイントとなる、後に振り返れば大きな意味を持った回になるのかも知れません。このシリアス、嫌いじゃないです。いや、つまりは、すごくいいって思ってるってことです。

『Felice』、これ第2回か。私が門瀬粗のひいきであるからかも知れませんが、2回目にして充分に面白い。自分の前で堂々と下着の話や着替え、というかスカート落ちやらかしたりして、それに対応できない大地の気持ちはなんかちょっとわかる。この、前提となる状況を作っている段階でこんなに面白いってのはすごい。でもって、凛が灯里への対抗手段を手にするっていうの。ある種の加減だけど、こうして関係が破綻しないよう手加減しながらのやりあいが可能となったわけで、なら次号はさらに打ち解けた感じになるのかな。すごく期待してしまいます。

うらバン!』。おお、見事に音楽漫画だ。あのリズムが揃わないっていう描写。ちょっと面白かったです。そう、できてない人ほど、できてないことに気付いていないものなんです。トランペットでミュートでタブーですが、これは世代によってはわからない。OBとの交流が盛んだったりすると、意外とネタが受け継がれたりするから、そんな感じなのかな。あるいは、ドリフリバイバルとかの影響なのかな。もうひとつの可能性については検討しない方向で。しかし、新しく参加したトロンボーンのお嬢さん、萌ちゃん。とてもいい感じ。ハルくんのいい対抗役として機能して、けど性格は違っている。とてもいい感じ。漫画自体のテンポもよくて、面白かったです。

『もこもこBOX』、新連載です。これ、カッチとラビのふたりの可愛さもいいんだけれど、それ以上にふたりを見守っている狐のお姉さんの存在が大きいように感じています。可愛いものたちがいるというだけでなく、その可愛いものたちを眺める視点がある。その見守る気持ちの暖かでやさしげなのがいいんだなって思うのですね。

空の下屋根の中』。か、会社、潰れたんだ。で、話が倒産や就職などといった真面目なテーマにシフトしているというのに、コートの置き方という、わりとどうでもいい話から離れられないヒロインがすごい。筋金入りだと思う。で、バイト辞める意味がなかったみたいな総括がきて、いや、わかってたんだけど、この人はすごい。嫌いじゃないよ。私は、変な話だけど、この娘さんのようなこと、未だに考えてしまうことがある。だから、なんか他人事じゃないのですね。やる気は、とりあえずやりはじめないと出ないんだよな。ええ、他人事じゃないのですよ。

『Girls f/2.8』、ゲストです。タイトル見ればわかる、ああ、明るい女の子が主役なんだ。で、写真、カメラものっていうこともわかります。これ、いいタイトルだなあ。写真やってない人には通じにくいと思うけど。おそらくは楽しく過ごす写真部活ものになるだろう、そんな導入でありましたが、タイトルのつけかたや、この回の様子など見るに、結構面白くなりそうなんて思えて、だからちょっと期待したいと思います。いやね、あの何撮りたかったのかさっぱりわからん写真とかいうの、最初はほんとにそうなんですよね。ああ、わかるわ、私もそうだったって思って、そうした共感もプラス評価に働いてるのだと思われます。

『ほわほわクエスト』、ゲストです。今回は、前回よりもしっかりとした展開の枠、オリエンテーリングという舞台が用意されて、しかしその枠内で前回同様に流れていってしまうっていうのが面白かったです。ふたつのグループ、出会った時の状況こそは似たもの同士だけど、その前段がぜんぜん違ってますというのも面白く、そして結果じゃなくて過程が面白かったからいいよねっていう落ちもよかったです。

『かためで』。回を追うごとに面白さを増してます。あの刀、真剣なんだ。しかし、普通の学園ものといった顔と、帯刀文化というナンセンスな顔が真面目に共存してるところ、強烈。これは面白いなあ。しかも乗用車両断とか、しかもそうしたエピソードが後に効いてくるとか、面白いなあ。これ、予想外といったら失礼ですけど、大当たりだと思います。

『Fly・High』、ゲストです。空を飛びたいっていう女の子の話。うん、気持ちはわかる。私も鳥になりたい。このゲスト回については、なかなかに楽しく読めたのですが、これで話が広がっていくとしたら、どんな風になるんだろうと思ったり。広がりにくいように思ったんですが、これで思わぬ展開を見せられたりしたら、きっと好きになってしまいそうな気がするんですね。続くのかどうかとかはわからないけれど、嫌いな感じではなかったです。それはつまり、結構好きっていうことです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第2号(2010年2月号)

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