昨日の続きです。
『まんがタイムきらら』2025年9月号、『スロウスタート』
ここでひとり暮らしすればいいのでは? 新たな可能性を提示されて、一気に世界が違ってしまった果実です。これまで、あんなにつらく悲しく、目の前なんて真っ暗だったと思っていたのに、花名たちの提案に、希望に溢れてしまっている。
もし父が転勤したとしても、私はここにいられるかもしれない。
あとは両親の承諾を得るだけだ。
その、果実の意識の転換の鮮やかに描かれるところが、本当にすばらしいシリーズでした。と、ここまではいいのですが、はたして両親との話しあいをどのように進めるのだろう。そう思ったところで、果実の母から電話があって、しかも両親そろってここにくるという!
さあ、花名はやる気ですよ! さすまた装備でたまてと一緒に徹底抗戦だ!
冷静な栄依子の発案で、まずはきちんと気持ちを伝えよう。花名の前例もある。志温という立派な大人もいる! で、まさか志温が脱落しそうに! ほんと、なんでそんな暗い過去を背負ったスーツ着ちゃったんですか!
この状況で両親を待つことになった果実。すっかり不安になっちゃってますが、うまくいきますかね? うまくいきますよね?
『ざこのみなさんお大事に』
今回はえぬ氏の試験対策がメインのお話かな? と思ったら、主に季節商品の棚替えの話題でしたね。
シーズンごとに送られてくる大量の季節商品を陳列する。そのためにはまず棚を空け、そのついでに掃除もし、陳列、値札づけ、棚落ち商品は送り返したり、あるいはワゴンに送ったりと、やることいっぱい!
そうか、自分が利用しているドラッグストアでも、私の知らない時間にこういう大変な作業をしてくれていたのですね。そして出てきた値引き品を私が購入する。あの店では、あの人、とりあえず値引き品が出たらなんでも買ってくなって思われてるんだろうなあ。
こうした季節の仕事の他には、猫らしい猫田さんの習性が描かれて、加藤がいうには、ちょっと人間の猫? それって、猫成分がほとんどってこと? ちゃんとした人っぽく見えるのにね、猫スイッチがはいったらあんなふうになっちゃうんだ。しかも疲れたら眠くなっちゃって、勤務時間中でも丸まって寝ちゃう!
って、かわいいな。いや、猫の姿で描かれてるからそう思うだけで、これが人の姿だったら!?
ちょっとカオスな情景。でも猫ならぬ人ゆえのあのラスト。うん、猫田さんはとてもよいと思います。
『星屑テレパス』
瞬ちゃんと遥乃の共同作業だあ!
瞬のうちを訪れた遥乃。おお、ふたりの距離が近いよ! ふたりだけの秘密ですって!? 意味深!
亡くなった母の誕生日に、父と食べるシフォンケーキを焼こうというのですね。遥乃のケーキが、母の作ったケーキに似ていた。それで、遥乃に教えを乞うというんですけど、機械ものにはあんなに強い瞬、お菓子となると繊細さが失われてしまうんだ。
でもね、遥乃と一緒にケーキを作る瞬。なんかかわいかったですよね。でもって母の思い出を語る瞬。そして瞬の秘密にしていることを、遥乃、おでこぱしーで聞き出して、そのふたりの距離よ! ああ、このふたりの関係、なんて素敵なのでしょうね。
瞬は、遥乃の祖父の手帳から、遥乃という名前の意味を見つけちゃったんですね。ふたりの気持ちのやわらかく、静かに触れあうその様子。これがまた素敵で、ええ、いいふたりでありますよ。
ここに瞬の父が帰宅。帰ろうとする遥乃を、瞬、引き止めて、ああ、お父さんに紹介イベントですか! キラキラしたお嬢さんに驚いて、そして娘の作ったケーキにまた驚いて、ええ、お父さん、今日は忙しい日になりましたね! でも、きっと思い出に残るいい日ですよね。
- 『まんがタイムきらら』第23巻第9号(2025年9月号)
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