2011年7月18日月曜日

『まんがタイムファミリー』2011年9月号

『まんがタイムファミリー』2011年9月号、発売されています。表紙、メインは『ぽちゃぽちゃ水泳部』ですね。しかし、なぜサンバ衣装なのか? Dancingとかアミーゴとか書かれているから、おそらくはお祭りや踊りがテーマになってるのでしょうね。というわけで『教師諸君!!』西名先生も踊っていて、ええと、これは佐渡おけさ? と思ったけど阿波踊りでしょうね、きっと。そして『うのはな3姉妹』は、浴衣の3姉妹。金魚すくいの戦果、手にする桜と、姉ふたりであります。

『博士の白衣女子攻略論』、これやっぱり面白いです。博士が、須藤さんのこと太ったと指摘するときの様子ですよ。この人は、ただ単純に自分の観測した事実を話しているだけなんだろうな、それこそ僕の観察力すごいだろうといいたいだけなんでしょうけど、うやむやにしようと思ってるに違いない須藤さんの気持ちとか、そのあたりはまったく斟酌することないってのがね、ちょっと困った人ながら、面白いなって思うんです。まずいこといってしまった、それで女子連中に不評を買って無視されてもめげない、というか、気付いていない。神経質は無神経に勝つことは決してできない、みたいなこと思いましたよ。そしてキュウリの話。これ、らしいですね。以前、これを知らされた時には私もびっくりして、で、こういうことに嬉々としてしまうおっさん。ああ、いい味だしてますよ。基本というか、子供の部分を大きく残してるんだろうなあ。ちょっと羨ましくも思ったりするんですね。

『ひなたフェードイン!』が終わっちゃいました。この漫画、独特のゆったりさがあって、ひなたの個性なのかなあ、好きだったから、これで終わりというのはちょっと残念です。さて、本編。みのりがひなたの家に泊まった話からなんですが、びっくりのおもてなしじゃないですか。なかなかここまではできない。この相手をおもんぱかる気持ちが、無理してるとかじゃないのがひなたらしさで、いいと思うんですね。そして、この最後の最後に、ひなたの思い人、相葉さんの秘密が真木さんからもたらされて、なんと、そうしたことであったかと、こうした決着が見られたの、とてもよかったと思います。

教師諸君!!』。扉の絵はメソポタミア文明かな。本編でもシュメールの衣装とか出てくるから、そのあたりだと思うんですけど、ちょっと自信がありません。さて、今回も今泉先生、そして岩瀬先生ですよ。西名先生がプライベートで岩瀬先生と会っている? そんな疑惑に右往左往する深沢先生、城先生。このふたりは西名先生をどう見てるのか。そして、なぜそんなに焦ってるのか。まだ若くてギラギラしてるというのかなあ。このふたりのそうした気持ちが描かれたから、なおさら西名先生の枯れた様子、いや、社会性に問題があるといっていいくらいか? その落差が見えて面白いんだろうなあ。落差といえば、今泉先生の社会性に優れているところ、それもうまく対照されていたと感じます。コミュニケーション力がすごいというこの人が、授業が下手というのは不思議な気もするけど、こうしたわかりやすい欠点のあるところが、強みになってたりもしそうな気がするんですね。しかし、人の世なんてものは、結局人付き合いであるのだから、社会性に優れた人は大きなアドバンテージを得られそうだなあ。そんな思いを強くしました。

『マリアに礼っ!』、これ不思議な感じです。ずぼらお嬢様マリアが柔道部のマネージャーをやっている。今回は合宿ですね。早起きしてご飯つくって、けど部員がなんだかやる気がない。ってのはいいとして、「本気」ですよ、「本気」。サッカー部員の男ふたりが、自分たちはキツイ練習してるのにマネージャーは飯や掃除だけでいいよなとかいってやがんの。なんじゃそりゃ、そんなふざけた言説、許されんぞ。そんなにマネージャーがいいなら、お前がマネージャーやれよ。なんて思っちゃって、申し訳ない、気持ちが穏かでありません。で、マリアなんですが、この柔道部の様子みてると、そうした嫌な感じはなくてですね、仲がよいからかな。選手と実質下働きであるマネージャーとの間に、階層的なものがないように見えるからかな。その和気あいあいとした感じなのか、一緒に取り組んでいるといえ感じなのか、よかったなって思えたのですね。

そしてエッセー企画。『夏休み宿題対策っ!』。描いた人は井ノ上ふき、駒倉葛尾、春日ゆら、さと、そしてあろひろしです。自由研究あり、読書感想文あり、そうかと思えば大学の夏休み。夏だろうと実質休みなんてない、研究に打ち込んだ(打ち込まざるを得なかった?)っていうのが描かれてて面白い。理系なのかな。理系は、本当に実験ばかりだっていいますね。美術の大学のこともありますが、そうか美大は宿題なんてあるんだ。そして、最後にあろひろしが光っていました。これまでは出た宿題の話だったけど、出した宿題についてですよ。この、他のエッセーの内容を予測し、違う視点からのを用意しましたよっていうの、これはうまいなと思って、しかも出す方も大変なんだっていうんですね。ああ、こういうの知ると、期日を遅れて出したとか、申し訳ないことしたんだなって気持ちになりますね。この最後にしっかりとしめられた、その感覚が見事でありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第9号(2011年9月号)

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