2007年1月3日水曜日

飛んでイスタンブール

  iTunes Storeフリーダウンロードコード話もこれにて最終回。全九曲の最後を飾る曲は庄野真代の歌う『飛んでイスタンブール』でありました。しかしなんで『飛んでイスタンブール』なのか? まあ単純な話なんですが、私、結構この歌好きなんですよ。子供の頃、テレビやなんかでよく耳にしていたような気がします。まさしく歌謡曲といった雰囲気、iTunes Storeにおけるカテゴライズも歌謡曲で、最近こういった雰囲気の歌ってあんまり聞かないなあ。なんて思っていたんですね。でも、iTunes Storeで選んだ理由はそれだけなのか? いえいえ、それだけではないのです。もうひとつ、大きなきっかけがあったのでした。

フリーダウンロードコードには期限がありまして、その最終日の夜のことです。とにかくなんでもいいから選ばないとと焦る時間にそのきっかけは訪れました。テレビ、コマーシャルに映し出された風景にキャプションがつけられていた — 、それがイスタンブール。私たちの世代は、イスタンブールと聞くと自動的に『飛んでイスタンブール』が思い浮かぶのです。イスタンブールがトルコの都市であるとかそういう知識なんてまったくなかった頃から、イスタンブールと聞けば自動的にあのメロディが浮かぶのです。三つ子の魂百までというものかも知れません、あるいはインプリンティング? とにかく私たちの世代においてイスタンブールといえばなにはなくとも『飛んでイスタンブール』なのです。

でも、だからといって迷いなく『飛んでイスタンブール』をダウンロードしたわけじゃないんですよ。対抗の歌があったのです。それは『異邦人』。ああ、これもいい曲なんだ。久保田早紀のデビュー曲らしいですね。ほら、最近テレビコマーシャルでもやっていましたでしょう。こうした曲はもう私たちの感性に染みついているのです。ちょっとと呼びかけられたら、すかさず振り向いてみただけの異邦人と答える。ほんとです。私たちの子供時分にはこういう受け答えの約束事があったのです。

でもね、『異邦人』はiTunes Storeに入ってなかったんですよ。あるにはあったんですが、カバーだけで、私が聞きたいのは久保田早紀なんです。だからここで対抗は消えてしまって、『飛んでイスタンブール』と決したのです。とここでもうひとつ問題があって、『飛んでイスタンブール』が二種類あったんですね。はて、どちらをダウンロードしたものか。『ベスト・シングル・コレクション』と『ベリー・ベスト』の二種類。音声ファイルに埋め込まれるジャケットでいうと『ベリー・ベスト』の方が魅力的で、けど私は普段iTunesなりiPodなりで音楽を聴いているときにジャケットを気にしたことがない。なので、両方聴き比べて決めよう。試聴しまして、そうしたら『シングル・コレクション』のほうが若干レベル(音量)が大きかった。かくして『シングル・コレクション』に収録されたものをダウンロードしたのでした。

しかし、この時分の歌謡曲は馬鹿にできないですよ。何度繰り返し聴いてみても、ああいいなと思えるのですから。もしかしたら刷り込みがそう思わせているのかも知れませんけど、でも多分そうじゃありません。ほんといい曲なんだ。実際リバイバルしたりもして、これらはもうスタンダードの域に達しているといってよいんじゃないかと思います。

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