2014年6月5日木曜日

『まんがタウン』2014年7月号

『まんがタウン』2014年7月号、発売されました。表紙は、雨の季節、傘が花盛りですね。メインには『大正乙女カルテ』の路乃が振袖で傘持って、着物の模様のアジサイも実に綺麗であります。他には『あつあつふーふー』蘭がレインコートに赤い傘、『きぐるめくるみ』は傘と長靴、ピンクで水玉にカエルのワンポイントがついて可愛い、ええ、お揃いの傘と靴なんですね。傘を持っているのは『新クレヨンしんちゃん』しんのすけに『鎌倉ものがたり』一色先生も。そして『ふうちゃんとおじいちゃん出張版』の告知カットもございます。

『ふうちゃんとおじいちゃん出張版』、出張版で四コマスタイルなのだそうです。なるほど、『月刊アクション』に連載されてるんですね。小学一年近野藤子とそのお爺ちゃん。今年で70歳なのか。ぱっと見、高校生くらいのお兄さんに見えるな。とまあ、そういった見た目にギャップありのお爺ちゃんなんですね。雨降り、洗濯ものの取り込みも、ふうちゃんは小さくて落としてしまうし、お爺ちゃんはのろのろとスロー。なるほど、見た目はそうだけど、やっぱりお爺ちゃんなんですね。ふうちゃんはお爺ちゃん子だから、好きな食べ物も渋い。使う言葉もちょっと古い。そんなお子様の方にもギャップあり。ギャップありつつほのぼのといったテイストでありました。

『押しかけ時姫』は、ちょっとずつ時姫の帰る日のこと予感させるなど、緊張感を持たせていますね。今回も、海斗とちょっと喧嘩したから? 書き置き残して出ていっちゃって、なんだか少々心配ですよ? しかしあの書き置き、戦国時代のくずし字、海斗も母も読めないっていうんですね。確かに見た感じ、変体仮名も使った連綿、慣れない人には無理そうですよ。時姫が突然いなくなるかも知れない、そこに考えが至って焦る海斗。またいずれ帰らないといけない、そう思っている時姫。ふたりともに、その内心を表立たせないけれど、このふたりの関係、その向こうに隠れている嵐を思うと、ちょっと切なくなります。

『居間には今外国人がいます。』、ミシェルが可愛いですよー。もうすぐテストだから、万希のうちに集まって勉強会をするっていうんですが、ミカだけやたら大げさで、ああー、強化合宿、泊まり込みのつもりでいたのか。この子、万希のうちが安らぐらしい。外国人らしい見た目だけど日本語しかできない、そんなミシェルにとっては、このうちの外国人たち、日本語を当たり前にしゃべっている連中に囲まれてるのが嬉しい、気楽だっていうんですね。って、ミシェルの父も同様か。万希、ミシェルのこと思い遣って、テストが終わったらお泊まりに呼ぼう。そうした万希の頑張り。そう思ったら、先にミシェルに誘われて、いってみたら古い日本家屋。万希がきてくれて嬉し泣きのミシェル、ほんと、よかったねえ。この子には、もっとしあわせ感じて欲しいです。

『涙の数だけ輝いて!』、前回の続きか! ライブの打ち上げ、晴香がすっかり寝ちゃったから、直子が家まで送るんですね。タクシーの車中で思うのは、優香のいっていたこと、晴香がライブにきてくれていたというのを思い出せない……。しかし、あの寝ている晴香は天使ですね。晴香母、直子に恐縮。そして昔話をしてくれて、晴香、引きこもりだったんだ。引きこもってアイドル動画ばかり見てた。そんな彼女が外に出ようという気持ちになったのが、IDL108の直子見たさだった。ほんと、直子の存在の大きさが偲ばれようものです。晴香のいつもの言動は、もともとの性格もあるのだろうけど、直子への憧れと、突然IDL108をやめた彼女への失望、不満などが複雑に入り交じったものなんだろうなあ。素直でない子。けど、そんな彼女の気持ちの奥底、それが垣間見えて、ほんと感動的でさえありました。しかし、あの直子引退で沈む一家とか、母の後ろで静かに怒る晴香とか、こういうところ面白く。あの晴香におはようというしかなかった直子とか、もうしびれましたね。そして最後の一本、晴香にお礼をいう直子のその表情。優しさ感じさせて、この包容力、素晴しかったです。

  • 『まんがタウン』第15巻第7号(2014年7月号)

0 件のコメント: