2014年3月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2014年5月号

 『まんがタイムきららフォワード』2014年5月号、発売されました。表紙は『ハナヤマタ』、なるとタミであります。ふたり、卒業? 卒業証書の筒持って、市松格子の着物に袴をつけて、それがすごく華やか。足元はブーツですね。ふたり、ぎゅっと寄り添った、その密集した感じが、着物の柄のいりまじりからも強調されて、すごく華やか、美しい表紙に仕上がっています。マフラーの派手なストライプ、あれも決してけばけばしくはならないで、むしろ和装に落ち着いて色を添えている。実に素敵なイラストです。そして『巴マミの平凡な日常』ゲスト告知カットもございます。

『描けない私のびだいじゅけん!』、新連載です。高校3年生の春。いよいよ進路を決めよう。そうした季節であります。ヒロイン桜井は迷ったものの美大を目指したいといっている。けどなにか問題がありそう? それは加川だけが知っている? まずは予備校を選ぼうと、クラスメイト月成の通っているという予備校に決めて、そしてクラスにはもうひとりの美大受験生、斉藤もいるっていうんですね。いつもうつむいてなにかしてる。絵を描いてるんですね。人づきあいは駄目そうで、けど実力はあるとのこと。そんな彼女の絵を見て、ぐいぐい接近していく桜井ですが、彼女の問題、それがここで判明して、絵を描いていると、完成するというその直前に描けなくなってしまう。絵を駄目にしてしまう。本人いわく未完症なのだそう。もうちょっとで完成となると、頭が真っ白になって、絵を台無しにしてしまう。そんな桜井が美大を受験するというのは無謀じゃないのか? そんな導入。いや、でもこれは心療内科の案件じゃないの? とかいっちゃうと駄目なんだろうなあ。2話を楽しみに待ちますよ。

『トリガーハッピーウィッチ!』、チーとメイは魔法有効利用研究会、略してまゆりに所属してるんですね。しかしそこでやってることといったら、自分の薬の通販サイトを作ったりして、一攫千金狙ってるんですね。って、決済か。そのへんはなあ、自サイトでやるんじゃなくてモールを利用するといいんだよ。っていうのは置いといて、これやせ薬とかほれ薬とかだから薬事法を免れるのかな? やせ薬に反応するメイ、ほれ薬に反応する五十鈴のカチカチが実によかったです。しかしタダで試すにしても、なんの薬かわからんものを飲むのは勇気というより蛮勇だなあ。しかも、これら混ぜたら、あんなのが出るんだろ? 人型とってるけど、スライムなのだそう。ゲームのイメージで弱いと思われがちだけど、実は中堅モンスター。剣とか効かんからね。腐食させたりするしね。で、そいつがでっかくなって、建物壊して、って、こりゃ毎回壊れるのが定番になるのかな。今回の召喚は勇者ガルーダ。鳥人です。なのはいいんだけど、ちょっとだらしない。でもってまた助八出てきて、ああー、またチョコレートでいいように使われるのかあ。ガルーダは狩田さんなんですね。それでもって農家の長男なのね。いや、もう、この微妙な前提がおかしくていい感じです。

夢喰いメリー』は柊編、完結ですか!? 無理矢理に夢魔と結び付けられた柊。夢の中、捕われてしまった彼女を助けようとレンがひとり飛び込んでいくのだけど、圧倒されてしまっている。けれど、彼と夢魔とのやりとりで、なにが起こってるのか、その状況が少しずつ明らかになっていくんですね。今の黒幕、即時で夢魔を人に結び付ける能力はエルクレスの比ではない。ヤバい状況に焦りながらも、柊を助けるべく、夢路、メリー、レンが共闘するんですね。あのコンビネーションですよ。夢路の力でメリーを打ち出すも、飛行できる夢魔、あと少しが届かない! そう思わせたところにレンのサポートが入り、それでも届かない!? 二段の失敗、その直後に捕獲を成功させる。この数段構えの見せ方、駄目か駄目かとハラハラさせられた分だけ、やった! そういう感覚強くなって、ええ、実にうまいと思います。そして柊の夢叶う。あの、ずいぶん酷いののしられ方してた担当氏だけど、ちゃんと柊のことを知って、覚えていて、応援してくれていたんですね。回り道した柊だけど、自分の道に戻って、また歩きだすことができた。ええ、柊の決着。これは本当によいと思えるものでした。

『はじおつ。』、最終回か! けど、堂々だったな。立派に見事に彼女彼らの気持ち描いて、ええ、向日葵と甲斐の恋愛の行方。こうなるしかないといえばそのとおり。けど、その過程、素晴しかったです。傷ついて混乱もまだ覚めない甲斐に、向日葵をけしかけた常盤が詫びて、そして今はもうちゃんとふたりを応援している。ふたりのまわりにいる皆が、ふたりの様子を見て、それでなにがふたりのためであるのか、それを思っているってちゃんと読んでいてわかるんですね。やさしく受け入れて、やさしく見守っている。そんな中、ふたりの再び出会ったこと、それが偶然ではなくて、ふたり同じように思い出の場所をまわっていた。紆余曲折もあったけど、ちゃんと今の気持ちに立ち返って、ええ、こうあるべくして、このラストに行きつかざるを得なかった。そう思える渾身の運びであったと思います。ほんと、向日葵はもう罪悪感に苦しむ必要なんてない。ふたりのこれからのおつきあい、それはきっとしあわせなものになるだろう、そんな予感に溢れる最終回、素晴しかったです。

『ムク時々猫のち少女』、ゲストです。就職活動に連続して失敗している青年晴仁は猫が好き。けれど就職が決まるまで猫カフェ断ちをしており、なのでもっぱら彼の心の癒やしは飼い猫のスズに向かうことに。それがスズには負担だったんでしょうね、夜の町に逃げ出してしまうんですね。スズを追っていった先、木の上、大きな枝に座る女の子、ムクに出会うんですが、この子がなんと猫と話せるらしい。スズから晴仁のことを聞き出して、そしてスズは晴仁がひとりじゃなくなるまで、つまり自分をかまいすぎてる間は帰らないというんですね。さて、このムクという人、もしかしたら人じゃないのかな? そう思ったら、いや、ちゃんと人らしいです。子供のころから猫と話せた、その猫と話している姿を奇異に思われ、人の友達ができなかった。そんな子。晴仁が彼女のこと気にしてるんですね。なので、いきつけの猫カフェに出た欠員、それをムクに譲って、おお、フリフリじゃないムク、なんかちんまりしてて面白いな。さすがに猫の言葉がわかるだけあって、ここではちゃんと働けそうで、ええ、晴仁はお人好しって話なのでした。けど、ムクも人の社会に適応して、晴仁の就職も決まって、そしてこれはボーイ・ミーツ・ガール。お互いに相手を心配している、そんなふたりの関係、悪くなかったですよ。

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