2014年3月7日金曜日

『まんがタイム』2014年4月号

『まんがタイム』2014年4月号、発売されました。表紙のテーマは春ですね。大地に寝そべる『おとぼけ課長』。その目前に地面から顔を出す面々。ああ、春になって起き出してくる、若芽や虫、モグラがいれば、『まりあ17』まりあに『大家さんは思春期!』チエちゃん。そして『週末すろーらりー』百子。ええ、フレッシュな面々、春の雰囲気なのでありますよ。

大家さんは思春期!』、前田さんが自宅に帰ると、なんだか知らない女子が寝ている……。いや、見知った二人もいるわけですが、チエちゃんの友達ですね。植野真由さん。すっかりチエの部屋だと思ってくつろでいた。うん、しかも麗子さんのことチエの姉だと思っていて、いや、これはチエちゃん、悪くなかった。この不審がるマユとか、前田モテモテ!? 疑惑から、即座に、ああモテないのねと納得するその流れ。うむ、おそろしい。女子中学生、おそるべしです。しかしチエがうといのかマユがマセているのか、いろいろ思う、いろいろ誤解する、いろいろ先走る、そういうのん面白かったです。そしてマユの想像と現実の違い。ああ、前田さん……。いい大人なのに……。

『秘書の仕事じゃありません』は、なんと、秘書の妹登場です。一番下は小学生。可愛いけど気が強そう。いきなりそんなこといいだす社長から、なにか犯罪の匂いがします。いや、誤解でした。会社を訪ねてきたんですね。しかしなぜ社長室に直接? そう思ったら、ああー、受付で部下の、ロボの仲間と思われたのか。偉大なりや、ローラーシューズであります。しかし曝露される姉の暮らしの情景。そしてしたたか妹。やっぱりこの人の漫画は、こうしたしたたかな人がいいですね。ええ、可愛さよりもむしろキビしさが前面に出る。そうしたところにしびれるのであります。

『ゆとりノベライズ』は、里美さんの気持ちに揺れる都でありますよ。ミツヒの出現、それでわかったこと。里美にとってミツヒはライバルだった。じゃあ、自分は? そうした悩みを佐久間に相談するんですが、ああ、佐久間は里美を男と思ってたっけ。先輩をとられたくないんだよ、などというアドバイス。しかし張ってた見栄、それをはっきり白状するんですね。いいやつじゃん。都のためにどうしたら一番いいのか、そいつを自分のプライドよりも優先させる。しかしそれで里美に対する複雑な思いをね、本人と知らず本人目の前にしてぶちかましちゃう。ああ、青春だね! 里美と都、ふたりの関係も同じくそうなんだと思うんですね。いつか笑って、懐かしく思い出せる日がきますよ! ああ、でもそれも寂しいものだなあ!

『ノコひけ!工業娘。』はエイプリルフール。って、学校あるのん!? のっけから杉口先生を追い詰める桜ですよ。やるのう、桜。自分ならきっところりとやられてしまいますよ。先生はよう耐えておいでです。今日から新学期。メンバーは変わりませんでした。I科は一クラスしかありませんしね。と思ってたら、先生は変わる可能性があるのか。でも、みんな嫌がって杉口先生に押し付けてるのか。進級して、彼女らもいよいよ自分のテーマに取り組んでいくことになる。うんうん、これはいいですね。しかし、神菜先生のノリ、そいつに女子ども取り込まれて、いやもう、すごいよ先生。そして国語の先生、鬼怒川先生、この人が見事にI科が怖れられるその理由を教えてくれました。I科女子が近付いてくるだけで警戒。抵抗するも、まったく話を聞いてくれない。一気に押し切られて、そして騙されて、ああ、ああ! ほんと、I科女子たちの傍若無人ぶり。ひとりひとりのキャラクターが立っていて、誰もが魅力的。あの押しの強さ、あのしたたかさ、あのバイタリティ。憧れますよ、憧れますね。けどそれは、遠巻きに見ている間のことだからかも知れません。

『鉄仮面のイブキさん』、ああ、だるそうにしてる伊吹さんも素敵です。今回は伊吹さんの新境地ですよ。先日の歌が評判になって、あちこちから興味持たれている。ええ、演劇部が伊吹さんを引き入れたいとやってきた。3年の哀原先輩。輝く笑顔貼り付けた、どことなく胡散臭い男なんですが、伊吹さんによると爽やかすぎるその笑顔、なんと作り笑いだってんですね。演劇部で特訓した。ええー、ほんとかよー、そう思ったら、おお、見事に本当だ。気を抜くと素に戻るという、その表情の冴えなさ見事に完璧で、いやもう、この説得力。そりゃ伊吹さんも食い付きます。そして演劇部での伊吹さん。大反響。って、つまりこの子、大人気なのか! って、むしろ面白がられてるのか! そんな伊吹さんについに匙を投げる先輩。相変わらず完璧に表情読み取る相楽さんは見事で、そして知らず価値の上がってる喜多くん。いやもう面白かった。そして輝く伊吹さんの表情! ああ、私には見えます! 伊吹さん、輝いてます!

  • 『まんがタイム』第34巻第4号(2014年4月号)

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