2010年2月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2010年4月号

『まんがタイムオリジナル』2010年4月号、発売されました。表紙には元気はつらつの山下ナースであります。応援がテーマなんですね。季節、時期がらのことなのか、それとも暗い世相に元気を注入したいというのか。わからないけど、こうした明るく元気な姉さん見てると、こちらも元気だしていかんとなと思えてきて、ええ、いい表紙だと思います。

『アトリエZOOへようこそ!』、扉にやられました。この人、アシスタントさん、大好き。めっちゃくちゃキュート。漫画の中でもそうなんですけど、扉の、こういう表現においてもやっぱりめちゃくちゃ可愛くて、よいなあ。でもって、東京です。ああ、地方から出ると、東京ってやっぱりものすごいって思いますよ。とにかくでかい。規模が違う。お祭りやってるんじゃないかとかいってますけど、けれど実際、東京っていうのは、日常がお祭りなのかも知れないなあ、なんて思って、だからロリ服みたいなものも普通に受け入れる素地があるのかも。いや、知らんけど。でもって出版社に押し掛けて、羽目はずしてるとでもいったらいいんでしょうか、この自由な振る舞い、こういうところがすごく好きです。

『ハルコの晴れの日』、これはちょっと爽快感の得られない構造になってしまってる。晴子が出会う男性。最初はいい人に思える。けれど、ちょっといい雰囲気になったかと思ったら、めっきが剥げて、ひどい男だ、嫌な男だとなる。これ、長いスパンで見たら、ムジナの大将、先輩と結ばれたりするんだろうって思うのですが、それまで毎回、持ち上げて落とすという、ポジティブな感情からネガティブに落とすっていうのが繰り返されるのだと思うと、読者の感情としては受け入れにくいものがあるんではないかなって思ってしまうんです。同じく『オリジナル』に連載されている『ハッピーエンドではじめよう』は、毎回人死にが出るという、ある種ハードな設定を持ってるんだけど、こちらは人生に対するネガティブな感情があって、けれどエピソードを通してポジティブに向かう、まったく逆の上昇する流れを持ってるわけで、この読後感といいますか、感情の向かう方向の違いは大きいのではないかなんて思っている次第です。

『満開!Sister』、東屋めめの新作です。厳格な家庭に育った厳格な少年。男らしさに拘泥する、マチスモっていうのかね? そんな少年が主人公でありますが、そうした主張を貫徹できないっていうのが面白いです。父親の再婚にともない、姉と妹ができました。そのふたりに翻弄されてるっていうのがよくて、しっかりさっぱりの姉には見透かされ、キュート甘々でしたたかな妹からは、可愛さでもってコントロールされる。ああ、なんて素敵なシチュエーションでしょう。しかし布団に入ってこられるというのは、この年代の少年には大変きびしそうであります。なんか間違いありそうね。

『恋は地獄車』、素晴しい。万里子と千歳の名前の由来とか、最悪に酷くて、最高でした。この姉のろくでもなさ、母由来なのかと思わされるエピソードでした。そして、並の男よりも男らしい、しっかりしてる千歳が後藤さんと接近。女の子扱いされて参ってしまうところ。ちょっと可愛かった、というか、この人もチョロい口なのか。しかし、千歳、本当に可愛い。タカハシ君、ピンチですよ。

そこぬけRPG』、おお、カナさんがキュートだ。めちゃくちゃキュートだ。と思ったら、ゲボキューもキュートだ。もちろんゆかりさんもキュートです。しかし藤崎さんと寅屋のその後、カナさんがしっかり状況把握して、よいように操縦しているってところ、素晴しい。こういうところも、すごくよくできてる漫画だと思っています。

『うわさのユーレイちゃん』、再度登場して、結構好きな感じの漫画だったものですから、ちょっと嬉しいです。あくびして写ってしまった心霊写真。それが恥ずかしいってのがいいなと。幽霊なんだけれど、他の生徒と同じようにありたいって思ってる、そういう心情が健気であったりいじらしかったりしていいのです。でもって、最後の会心の笑顔。あれはいいです。この先生が、幽霊に対するよき理解者として振る舞ってるところ、それがまたいいなって思うのですね。いい漫画です。

  • 『まんがタイムオリジナル』第29巻第4号(2010年4月号)

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