2010年2月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2010年4月号

『まんがタイムきららMAX』2010年4月号が発売です。今月の入荷冊数は、先月に同じく3冊でした、多分。この状態で落ち着いた、ということなのでしょうね。さて、今月の表紙はといいますと、季節の風物、一年の総決算ですよ。通知表。終業式の教室の風景描いて、悪ノリの直が楽しそう。たしなめそうでたしなめきれない文もいい感じで、しかしこの直のちょいサディスティック、いいですよ。困るかな、怒るみか、表情も豊か。にぎやかで楽しげないい表紙です。

かなめも』は、ひなたさんおめでとうございます。いや、しかしエイプリルフールの捏造と見せて、それ自体が嘘というその手口やり口、見事であります。まさしく、理想的な四月馬鹿でした。そして、およめさん二連発。おお、なんという素敵さ。甲乙つけがたいものがあります。けど、この人たちも進級、進学、時が進んでいくのですね。ゆっくりと育っていく、その様子、いつまで見られるのだろうって思ってしまいました。

ひろなex.』、扉が素敵。ナイス冬服。そう、私は冬服が好きです。そしてコートが最高。ええ、私はコートが好きなのです。今回は、下級生たちのクラスの雰囲気、その仲良さがなんだかあたたかで素晴しく、そしてさわやかに古典の教養を披露するめぐみがきれい! いつもと特に変わるわけではない。けれど今回も特別な感じ、いいねと思う時間が流れていて、大変に魅力的でした。

天然女子高物語』、次号最終回ですってよ! 1年生から2年生に進級。新1年生のきらきらとした輝きを見て、嫉妬するでもないけれど、焦るわけでもないけれど、という様子はこの漫画一流の味わいであります。そして、1年前の自分たちを思い出すというラストは、時間の流れを感じさせるとともに、彼女らがこれまで積み上げ、育ててきたものを思い起こさせる、ちょっといい名シーンでありました。皮肉、シニカルな味のある漫画であるけれど、それだけではない、瑞々しい感性のきらめきもあった。そのバランスがよかったんだなってしみじみ思います。

『もっかい!』が連載に昇格です。独特のタッチ。黒をベタで表現しないことで、セピア調とでもいうべきか、やわらいだ質感、ちょっとレトロな色調を感じさせる画面が印象的です。制服のデザインといい、なんだか異世界もののように思えてしまうのですが、別にそういうわけじゃない。ちょっと不真面目っぽいといったらいいのか、マイペースな女の子ふたりのかけあいが面白い漫画です。

『ハッピーステッチ』が、針は針でも注射針を話題にして、しかしその発端となった指の皮に針を通す遊び、昔やったなあ。そして、こなつ、小さい頃は病弱だったという、わおこれはとても素敵。今は元気な彼女の過去。不憫とまではいわないけれど、こういう設定にはちょっと弱い私です。でもって献血。年齢的にいけるのか? などと思ったけれど、小さなことは気にしない。ちょっと部活を離れて展開されたエピソード、そのことで彼女らの個性、いろいろが見えてくる。だから、こういう話もいいものだなって思います。

『ラッキーストライク!』、トキメキ☆センターカラーです。誘惑に負けて、高い自販機のたこ焼をホクホク食べる、それだけのことがなんだか面白い。ええ、あれ、普通買おうと思いませんよね。そうか、ああいう状況になれば買っちゃうものなのか。

今回は見どころたくさんでした。部長のパーフェクト話。お客にあおられてパーフェクト叩き出す、その気迫も素晴しいのだけれど、なんでもいうこときくといった彼らに課したペナルティが素敵。というか、大盛り上りの末に、みんなファンになったんじゃないか? そんなこと思わせるようなエピソードでした。

かと思えば、レイレイのエピソードがまた面白い。いつも沈着冷静なレイレイ。って、そうじゃないのんか! 落ち着いてると見せて、実際は全然そうじゃないっていう、そのネタの繰り返しは素晴しい。そして、緊張が忘れさせるいつもどおり。ああ、こういうことはよくあります。いつもなんなくできていることが、あれ、これってどんな風にやってたっけ? などと思ってしまったらさあ大変。どうやってたかわからない。考えるほどにわからなくなる。だって、意識したことないんだから! スポーツでもおんなじなんですね。なんだかいろいろがわからなくなって、目をぐるぐるにしているレイレイ。その表現が好きです。

レンの初心者メニューに発する話から、他の部員の個性や抱えてる問題が見えるようにまで話がふくらんできて、これまで以上の広がりが期待される、そんな回でした。すごくいいです。

あ、そうだ。どうでもいいことだけど、折角気付いたので。キャラクターの名前はボウリングの用語からきてるみたいですね。レンはレーン、タキ部長はターキー。じゃあ、リンとレイレイはなんだろう。

『つかえて!コハル』、なつきのお母さんがなかなかに厳しくて、それからちょっと心配性で、いいキャラクターです。貸し渋りとかね、いやいやそれはちょっと違うよ、限度額いっぱいまでいっちゃったんだよ、って思ったのですが、高校生だっけ? 欲しいコートがあるからって、それを自分のおこづかいで買おうというのは偉いなって思います。こういうのって、買ってもらったりするもんじゃないのん? バイト先は書店。偶然訪れて気付いてしまったコハルが、なんとか力になろうと、あんまり役に立ちそうもないやり方で手伝おうとする、そのあまりの遠回りさがよかったです。気を使ってるのかな? ええ、コハルってなんだかんだいいながらも、結構気を使ってますよね。

『はる×どり』、トキメキ☆センターカラーです。みんなで勉強会をするという話ですけど、別に誘われてないのに勝手に自分を勘定にいれてしまう花子がいい感じです。みんなマイペース。特になにかが起こるわけでもなく、のんびりと勉強。そんな合間に息抜きをしようとする、それぞれの志向傾向が違っていて面白いです。犬大好きのはるさん。お菓子を目の前にすると知識、計算、把握力すべてがアップする花子。そしていつも真面目、世話を焼いてくれる京子。いい関係じゃないかって思っています。

超級龍虎娘』、次号最終回! いや、ちょっと覚悟してた。龍楼が帰らないければならない? そんな事態になって、一度帰れば時間の流れが違う天獣界のこと、いつ戻ってこれることか……。迷う龍楼。わかっていながら、叶わぬ望みを口にする龍楼が健気で、その表情に浮かぶ切なさには胸しめつけられるよう。龍楼、いい子だなあ。本当にそう思います。次回は最終回。別れの場面が描かれるのか、別れた後の様子、数年という時間の過ぎた、そんな場面が待っているのか。わからない。だからこそ気になる。ええ、好きな漫画です。どんな終わりを迎えるのか。すこし寂しいと思いながらも、それが幸いなものとなればよいなと願う気持ちでいます。

  • 『まんがタイムきららMAX』第7巻第4号(2010年4月号)

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