『まんがタイムきらら』2026年1月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。今月はクリスマス! ということで、ハンドベルを持った愛をセンターに、海果とユウが揃いのサンタクロース衣装で登場です。赤が印象的な表紙ですが、それだけに背景の星空が際立って、そしてユウに海果が愛の頭上に掲げる星! 星の輝き、ベルもキラキラとして、落ち着きのなかにぱっと目を引く鮮やかさのある表紙でありますよ。
今月は新規ゲストが3本です。
『魔法少女と元魔王』
魔法少女がグループから脱退、というか事実上の追放とかあるんだ。仲良し幼なじみグループのなか、自分ひとりだけ後からの参加。どうにもうまく溶け込めず、空回りを続けた結果がこの仕打ち。そしてこの悲運の魔法少女に共感するのが、元魔王。ついこないだまで対立していた相手なのに、魔法少女に勝てないせいで引責自認、というか解雇。悲嘆に暮れる魔法少女が、やさぐれる元魔王と出会ってからの物語です。
しかし魔法少女が他のメンバーの顔色うかがっていたかと思ったら、魔王は魔王で部下のこといろいろ配慮し気づかっていたというのに、まさかその部下からの要望により解雇。ふたりともに人間関係がうまくいかず、組織からパージされちゃったんですね。
ここにはじまる、魔法少女と元魔王の本音と本音のぶつかりあい。ああ、彼女たちにはこうして思ったことをいいあえる相手が必要だったんですね。誰かのために、組織のためにと心を殺してとりつくろってもいいことがない。正面からいいたいこといいあって、殴りあって、そして和解。からの同居!?
ほんとに意外な展開。ここにふたり一緒に暮らして、コンビを組んで、それからどうするの!? まさか元グループ、元組織への復讐ではあるまいな!? この異色なカップル。なにを生み出してくれるか楽しみです。
『となりの雪娘はよく溶ける』
今日から高校生。気がめいる登校中、なんか変なの見つけてしまった寧々倉鳴子。雪玉に埋まる謎のちびっ子。この世界にわずかながらいるという噂憑き。テレビに影響されて冷徹なことをいいまくってたら、雪女に例えられ、行き着いた先が噂憑き。雪女としての特性が身に現れてしまったというのですね。
汗をかいたら溶けてちびっ子になる。ちびっ子になると、冷徹放言少女に戻る。それが雪又みっこ。水分補給してもとの姿に戻ったら、普通に話せる素直ないい子になるんだけど、うっかり不注意で小さくなりがちなみっこは、その姿とともにかつての性格を取り戻すというのは先もいったとおり。なかなかに憎らしい小娘だけど、今のみっこはもうそんな子じゃないんだよっていう、どちらをメインに捉えたらよいのか、複雑な感情抱かせてくれる存在なのがおもしろい。
人づきあいが得意でなさそうな鳴子も、みっこ相手には容赦なくツッコミいれられるの、なかなかにいい高校生活はじまりそうでよいのでは? 少なくとも、苦手だの憂鬱だの、いってる暇はもうなさそうです。
『お日さまの国』
気持ちの沈んでいるタリアン族の子、ペペロンが、人の気も知らず明るく輝く太陽に八つ当たりしてみたら、なんと空から言い返してきた! さらには人の姿をとって目の前にまで降りてきて、世界はすっかり夜の闇。それは太陽がペペロンの目の前にいるから!
こんなにも太陽が自由にいられる世界なのかここは。
太陽がペペロンの身の上を知って、私がお母さんになりましょう! かなり強引に、父母を亡くしひとりになってしまったペペロンに迫るというんですね。
いわば母親の押し売り。なんとか拒否しようとがんばるも、太陽はタリアン族族長にも話をつけて、かくしてともに暮らすことになったお日さまとペペロン。ペペロンはこのまま娘にされてしまうのか? というか、お日さまのいう太陽も孤独という話、これは孤独と孤独が引かれあう、そういう話なのでしょうか。となれば、いつかペペロンもお日さまとわかりあえる? つまりは母と娘になれる!? のでしょうかね。
- 『まんがタイムきらら』第24巻第1号(2026年1月号)

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