『まんがホーム』2026年1月号、発売されました。表紙は『孔明のヨメ。』。クリスマスの情景。ふたり冬空の下、マントに手袋と寒さをしのぎながら、プレゼントを受け渡ししている情景。ともに見上げるその視線が、空から舞い降りるもの、ホワイトクリスマスを感じさせてくれる素敵な表紙にしあがっています。他に『スター・それから・モンスター!』からサンタ衣装の旭が、『へなちょこお嬢さんと世話焼きオネェさん』からはクリスマスの食卓を囲むスミレさんとうずちゃんが登場してくれて、表紙に華やかさを添えています。
『孔明のヨメ。』
劉備と孫尚香の結婚を祝う孫権以下、呉の面々。しかしその歓待の裏には周瑜の目論む劉備軟禁計画があるというのですが、今の状況だと劉備と孫尚香ももてなされてごきげんだから、まあ問題はあるまいと、そう思っていたのですがどうもいよいよキナ臭い動きも見えてきて不穏です。
月英が気づいたんですよ。劉備、孫尚香の夕餉の膳に、出してはならないといってあったはずの貝料理の一皿があることに。しかもただの貝ではない。かつて曹操の船団を行動不能にするために用いられた、慣れぬものが食べると病にかかるというあの貝。下手を打つと外交問題になりかねないと、詳細は伏せたまま魯粛のもとへ急ぐ月英です。
劉備を狙うものがいるかもしれないとの月英の推測に、周瑜への疑惑を拭えない魯粛です。ですが、まずは月英がすんでのところで危機を回避してくれた。不安を胸に、状況を調べるべく劉備宿舎に向かったところ、時すでに遅し!? 苦痛に顔をゆがめ座り込む劉備の姿が。
回避したと思われた危機ふたたび!? 貝の他にも策があった!? このなりゆき、どうなるものか。その背景含め、気になることが多すぎです。
『はなまるゲーセン飯!!』
宮城に冬が到来。東北だけあってとてつもなく寒い。手がかじかんでゲームどころではないと、ストーブに集まるあがいんのお客たちなのであります。
昼でも気温がマイナスになるという宮城。ああ、それは大変だ。もともと宮城で育った子たちでも音をあげそうになってるのに、都会育ちの田貫くんは大丈夫なのかな? と、ここにお客を気づかうあがいん店長からの贈り物。こたつを出してくれたのですが、そこに謎のパイプが!
こたつホース!? はじめて聞いた! こたつってのは、テーブルの下にある赤外線ヒーターでもって温めるものじゃないのかい!?
調べてみたらこたつの余熱に使うとか、省エネになるとかいろいろ出てきたのだけど、これで温風を引き込みつつ赤外線ヒーターも使う? いずれにせよ、東北の知恵。でも、このこたつ、一度入ったら二度と出られないのではあるまいか?
そして宮城の名物、もうひとつ。年末からお正月に食べられるナメタガレイが話題になって、年末になるほどに高くなるというのは、やはり需要が上がるからなんでしょうか。そのナメタガレイをはやめに買っておいて、冷凍保存。煮付けにしてお客様にふるまうというのですね。
ゲーセン話と飯話。ふたつ揃ってゲーセン飯。きれいに整って暮れゆく田貫と園香の一年。ふたりで寄った神社で祈るは、ふたりともに相手との仲を深めたいという願い。ああ、もう両思いではありませんか。どちらかが動けばもう状況は決する! とはいえ、今のところそうそう動きはなさそうなふたりですね。
『彼女たちのツモる話』
あわただしい年の瀬、年末年始の準備に余念のない紗希に嬉しいおしらせが。なんと、なんの気なしに応募していた温泉宿のクーポンが当たりました! けれど1名様分。息子、小鉄と一緒にいくのは無理そうと、売ってしまうつもりでいる紗希に、しずが一緒にいきませんかと勇気を出して申し出るのです。
そうなればつきあいのいいにゃん荘常連の皆。彩子紅愛もその気になって、かくして紗希の温泉旅行が実現。小鉄はおばあちゃんにお世話を頼んで一泊の旅。母からも、息子からもこころよく送り出してもらえて、ああ、お母さん、よかったですね。たまには羽を伸ばしてくつろぐ時間があってもいいですよね。
そして温泉旅館での夜。温泉を楽しんだあとはやっぱり麻雀なんですよ。昔ながらの手積みの雀卓。さっそく紗希はイカサマを試してみたりして、って、ツバメ返しとか、そんなんそうそうできませんって! 憧れたっていいますけど、どれだけ練習したんでしょうね。というか、あれって実際にできるものですのん? 動画見てみたら、誰かの目が向いていれば成立しない技。技術もさることながら、場の状況を見極めつつ、当たり前の顔して自然な動きで流れるようにしれっとやる度胸も必要なイカサマなんですね。
それを試してみて、あははで許してもらえる彼女たちの麻雀。楽しみとして打つ。コミュニケーションの一手段としての麻雀だからこそのおもしろさ。深まる宿の一夜に、いつもとはまた違った心境で、リラックスしながらの麻雀は、気持ちもほぐれて穏やかな気持ちになれる、そんな素敵な時間であったようです。
- 『まんがホーム』第39巻第12号(2025年12月号)

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