2014年4月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2014年6月号

 『まんがタイムきららフォワード』2014年6月号、発売されました。表紙は『ハナヤマタ』であります。ハナを真ん中にナルとヤヤ、すごく華やかな背景は、着物をレンガの舗装に敷いているのかな? となるとそこに仰向けに寝転がって、そしてこちらにアピールしてくる、そんな具合の艶やかさであります。皆がね、髪に花をあしらっている、それが実に可愛くて、ええ、いいイラストでありますよ。

『おにまん』、新連載です。主人公は天邪鬼のチャコ。なんで鬼には角があるのか? なくてもいいんじゃないか? そんなこと言い出して自ら角をとってしまった、そんなアグレッシブな子供時代。けど今は、人間の世界でひとりぐらし。6畳1Kの部屋で悠々自適に生活? ひきこもり生活をエンジョイ? そのあたりはよくわからないんだけど、そんな彼女のもとに神様がやってきてしまった。人間の暮らしを体験したいといって旅行中らしい。その神様、紅白饅頭の神らしい。ちんまい可愛い女神ふたり、紅と白、チャコにしばらく泊めてくれというんだけど、神様がいると邪気が祓われてしまう! 天邪鬼にとっては命にもかかわる事態! なのでここは断るべきなんだけど、天邪鬼だけにどうしても逆の選択をしてしまう。かくして神様との同居とあいなったんですね。しかしこれ面白いな。小豆は縁起ものなのね。邪気を祓うのね。で、饅頭の神様だからやたらと饅頭をすすめてくる。あの食っちまったチャコ、あれがほんとおかしかったですよ。いやまあ、小豆アレルギーってことで決着したらよかったのかな? この奇妙な同居もの、なんだかんだで仲よくやってけそうなところ、悪くないですよ。

『スモーキーゴッドエクスプレス』、新連載です。油絵を描く女の子、先生にもっと自由に描けばいいのよ、そんなこといわれてる女の子が主人公。しかしこの漫画、描かれる風景が独特で、なんかスペースコロニーみたい。巨大なシリンダー内部に広がる大地、そんなことを思わせるものあったのですが、いやもう、これが本当にそうだったっていうんですね。そういえば、入院しているイオと話している牡丹の台詞に、宇宙を航行してると思わせるフレーズがあった。地球を失った後の人類なんでしょうか。巨大な宇宙船に暮らしている、その船にトラブルが発生した。隕石の衝突により失われた資源。そのため、人口の統制が行われることになって、条件に該当するものはコールドスリープに入ることになったんですね。眠りに入るイオ、そして先生。残された世界で、牡丹、そして我らがヒロイン、マイはどう生きていくのか。穏やかな情景、けれどそのベースにハードな状況を内包して、どうした展開が待つのか、これは期待されます。

『病めるときも健やかなるときも』、新連載です。これは面白かった。ドールマニアの女の子が主人公なのか。ヒロインいばら、柘榴という人形を愛でていて、いやしかし、その愛で方がヤバいですから。ベタベタいちゃいちゃするのはまあいいとしよう。けど、服を作るとなると裸にして採寸。さらに毎晩、服を脱がせてなめまわしているとかなんとか。すげえな。一流の変態だな。そんないばらはなんだかやたら運が悪いようで、看板が落ちてきたりガラスが割れたり。人形に狙われてるからだっていうんですね。いばらの血液は人形に魂を吹き込むことができる。そのせいで人になりたい人形に命を狙われる。それを助けるのが、いばらによって命を授けられた柘榴、なんだけど、なんだろう、ちょっと素直じゃない屈折した感触、それが面白くて、あと柘榴の暴力衝動! 見た目はあんなにエレガントなのに! いやもう、おかしかったです。

夢喰いメリー』、柊編を終えて、今回はレンにスポットライトです。レン、一日一善活動を続けているわけですが、その背景が語られはじめている、そんな感じです。昔はヤンチャだったらしい。父が病院を経営している、ちょっとした名士ってやつみたいですね。けれどレンはそんな生い立ちに鬱屈するものあるらしく、だからいろいろ悪いこともしていた? ガラの悪い少年たちに絡まれて、昔の知り合いの模様。柊からの電話を受けて、メリー、夢路が駆け付けてみれば、少年たちをひとりで倒してしまっていた。そのことを悔いるレン。ああ、彼のやっている活動、その根っこには、彼の過去、後悔や罪滅ぼし、そうしたものがかかわってるのでしょうか。ほんと、彼のバックグラウンド、そして夢魔との関係などなど、気になるところに踏み込んでいくのだろうと思うと次回が待ち遠しいです。

『みならい人形師テスラ』、ゲストです。白金テスラは人形師見習い。人形を操って街でおこる事件を解決する、それが人形師なのですが、テスラはとりあえず成績が悪い。先生に助けられてばっかりで、けれどそれじゃよろしくない。次の事件は助けないから、自分でなんとかなさい。でないと一週間夕食抜きとのきびしいお沙汰。そんな彼女を待ち受けていた事件とは、自分の人形の反乱だったんですね。たった一体だけど、自由になりたい、それで街に出て、いたずらして、とめないと! 残る人形たちとともに取り抑えようというんだけど、自由を夢見る人形に太刀打ちできないっていうんですね。しかし、その人形、先生の名前を出したら動きをとめた。かくして事件も解決したんだけど、これ、最初はテスラが解決できるくらいの事件を先生が起こしてたんじゃないのかな? そう思ったりしたんだけど、違ったみたいですね。事件は事件。ただ、やっぱりこっそり先生が手助けしてくれていて、結局は甘い先生。テスラに懐かれてるところなど、悪くなかったですよ。

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