2010年4月2日金曜日

『まんがホーム』2010年5月号

『まんがホーム』2010年5月号、発売です。表紙はらいかがバスガイドの制服着ている? いや、旅行社のガイドなのかな、手に旗を持って、ちょっと昔の旅行の雰囲気感じさせます。これ、はとバスとかなんでしょうか。昭和なんかには、海外旅行で旗持ったガイドにぞろぞろついていく日本人団体客が、現地の人から奇異の目で見られたりするということもあったと聞いています。今月の表紙は旅行がテーマのようですね。それも、バスツアーであるみたい。ということで、はとバスのガイドさんというのが正解のようであります。

『東京!』、なんだかいい感じにとばしてますね。表紙、扉といったほうがいいのかな、は1ページまるまる使った贅沢なもので、着物に袴、はなやかな出で立ちでお花見であります。そして本編、駅の名前がついているという設定は秋葉原正親にこそ色濃く残っていますけれど、他の人たちはそれほど強調されなくなっていて、けれどそれが逆によいように思います。自然に話が進むようになって、そして秋葉原が効果的に強調されます。で、なかなかの色っぽさ、それはいいんですが、新宿先生って、いや、いいや。今回は、ベタですが、秋葉原の妹、萌がよかったです。そして国分寺の壊れぐあい。面白かったです。

『おしのびっつ!』は携帯電話の話。うん、別に携帯電話はなくても困らないよ。急な連絡には狼煙上げればいいから、なくても別に大丈夫ですし。さて、この家ではお母さんが最強なのではないかと思っていたけれど、なんとお父さんか。あの影の薄いお父さん、しかしお母さんはそんなお父さんにべた惚れときた。面白いなあ。そして、しのぶは機械が苦手。きっと克服しちゃうんだろうと思ったら、見事に裏切られました。ええ、いつもとは違うしのぶの様子、とてもよかったです。

『ミライカナイ』に新しく登場人物が加わって、フェイのメイド、ムーであるのですが、普通にメイドが出て、住み込むというのもなかなかに今風な無茶ですが、しかしここまでくると未来人がどうこういう設定、どうでもよくなってきたな。でも楽しく読んでます。

先月、これは面白い! と思った『横浜物語』ですが、今月はちょっと主人公、南のキャラクター、過去が説明されたというところにとどまって、ちょっとものたりなかったです。もちろん、これが後に関係してくるのだとは思いますが、ストーリーとしては停滞していると感じられてしまいました。四コマは毎月のページ数が少ないから、こういう説明すると、それだけで一杯一杯になってしまうから、難しいですね。

『変スタイル』、ゲストです。変タイと略すのがいいらしい。けれど、いうほど変態でもありません。ちょっと変わりもののカップルの話。足ずっこけというの、はじめて聞いた用語だけれど、こういう漫画の約束ごとを使って新しい靴アピールとかは面白かったかな、と思います。けれど、こういうネタが出るというところなど、漫画の登場人物がこれは漫画であると意識して、その構造や約束ごとを利用することさえある、メタ的なギャグというやつでありますな、好みはわかれそうだし、このスタイルで長く続けると、シュールさはどんどん強くなっていくんじゃないかと思われて、ちょっと浮いちゃうんじゃないかな、なんていう感じもあります。けど、実際どうなるかは続けてみないことにはわからんわけで、どういう方向に向かうか、それはちょっと見てみたいとも思います。

『日常クロッキー』、ゲストです。タイトルが示すように、美術ものであるのですが、舞台は普通高校。実技じゃなくて、筆記が駄目だったらしい。まあ難しいよね。絵が好きで、そればっかりになってしまえば、他がおろそかになるというのもわかる。けど、絵だけ、というのは今はよくても将来いきづまる原因にもなりかねないから、気をつけるんだ。絵が好きなヒロインを、友人ふたりが応援する。そんな関係は悪くないぞと思いました。

『三日月の蜜』、これまた辛気臭くなってきましたよ。先月、好きよといってキスをした。それが原因で佐倉さんの気持ちは後ろ向きに後ろ向きになってしまって、はっきりいって煮えきらないその態度、いらいらする。けど、このいらいらさせるような性格、そして人間関係の割り切れないもやもや、それがこの漫画の味なんだものなあ。短期的に見れば、面白みの感じにくい、そんな回でしたが、これが後にどう拾われるかでがらりと印象は変わりそうに思います。

『じゃじゃプリ!』、ヒロインがめちゃくちゃ可愛いな。気を許した相手には、やんちゃさを最大限発揮するというところ、一種甘えてるんだろうなあ。で、そんなふみに頭の上がらない亮。これは、理解した上で受け入れているんだろうか。いや、そうじゃないな、自然と自分にとって心地いいと思えるポジションが今なのかも。しかし、ふたり、いい関係だなって思います。

『ときめけ!女塾』、続きました。追いやられてしまった女塾の先生。しかし、初代塾長があまりにも厳しすぎた。というわけで、先生を連れ戻すべく、初代塾長に勝負を挑む、っていうんですけど、なんかどれも微妙にしょぼいな。でもそのしょぼさが面白かった。そして、初代塾長の隠された意図、いや、これただの負け惜しみじゃないのんか? けど、いずれにしても、この変なのり、面白かったです。今回で、話としては一段落ついてしまったけど、続くなら是非読んでみたい、そう思える漫画でした。

そして、『プレミアム天子様』の広告漫画、めちゃくちゃ面白かったです。特に後半ののり。よりぬきというのは残念だけれども、単行本にならないよりなった方がいいに決まってる。けど、売れなかったら連載がなくなったりするんだよなあ、とか思ったら、作者もそれ心配してるって! 一気に切なくなった! この身を削るかのようなネタの流れ、切実さを笑いにかえて、こういうのもまた面白いなあと思うのですね。だから、『プレミアム天子様』、必ず買います。

  • 『まんがホーム』第24巻第5号(2010年5月号)

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