『まんがタイム』2012年2月号、昨日の続きです。
『はこいり良品』は、古書店から商店街に舞台が広がって、けどそれが面白いのだから素晴しい。このところのマキ&ケン坊ですよ。着ぐるみ着込んで商店街のピーアール、っていうんですが、いわくつきのタヌキに、これまた微妙なギミックつきのウサギ。血糊は、血糊はやめようよ。けど、あのタヌキで商店街に人を集めようという仕掛け、あれは面白い。失業中とか、そういうストーリーが作られていくのも面白い。こういう、だんだんにできあがっていく感じとか、すごくいいなあと思います。今、すごく生きている、そんな感じのするこのごろの展開、素晴しいです。
『もいんの高校野球日誌』、人気あるのかな。2色で登場。これはすごく嬉しいです。野球狂もいん。試合前の相手投手であろうと、良くなると思えばアドバイスせずにはおられない。これは、あれか。ブラックジャックが、死体だろうと怪我人を見れば治療せずにはおられない、みたいなこといってた、ああいうのか? いやもう、めちゃくちゃ面白いです。また、選手みんなが監督よりももいんを信頼してるとか、監督ももいんに補習受けてるとか、もう最高。素晴しいです。ドラゴンズの帽子の、うんちくを使いながら、それが役にたってないというナンセンス。マネージャーのお守りという、よくあるネタをもって、そのお守りの意味するところや女子マネージャーそのものの位置付けを違えてくる。一般的な了解事項をひっくりかえしてくれる、その手際の鮮かさ。いいですよ。すごく面白い。もう大好きです。
『ハードボイルドになりきれない』は、今回は本、読書を導入にもってきて、新聞やら知性やら、ひとつのテーマでうまく全体をまとめてる。ほんと、うまいなあ。面白いなあ。そう思います。しかし、知性知的という蔵前ですけど、水がこぼれない! 面白いわ。思いもしないものを見せられるという、そのインパクト。実によかったです。私はハードボイルドを理解していないのですが、体力、行動的というキーワードからすると、言葉少なに実行解決、そういったものをそう呼ぶのでしょうか。だとしたら、見事に蔵前は逆をいっていて、いやそういうギャップを売りにしてるコメディってのはわかってるんですよ。面白いわ。細やかというか、どこかきまらないというか、ゐの字固め! もう最高。大好きです。
『営業侍和華さん』、面白いわ。姫野さんの強烈なネガティブ思考。自主退職を促されているのでは…!? って。いやもう、最高です。けど、あの実家に帰る、から、実家に新規開拓のあてを経由し、コントは控えてくれないかで駄目押しする、あの落ちの一コマに見せるやり取りの妙。めちゃくちゃ面白くて、で、次がドアを開けたらいきなり土下座でしょう。上回ってくるんだものなあ、インパクトで。和華さんの受け方もおかしいんですけど、もう最高です。いや、もう、なんというのか、強烈にヒットしてくる感じ。どしどし急所に直撃してくる感覚です。もうほんと素晴しい。
- 『まんがタイム』第32巻第2号(2012年2月号)
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