2012年1月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2012年3月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』。メリーさんが元気に雪遊びですよ、って、おお、ちゃんとセーターっぽいの着てるよ! しましまだけど。さすがに冬となるとメリーさんでも厚着するんだ。セーターにコート、そしてマフラーが可愛いです。というか、めちゃくちゃ細いな、この人。横縞は太って見えるというけど、その分細くしてるんじゃないかと思うほど細い。というか、あの表情が素敵です。ちょっといたずらっぽくて、ものすごく楽しそう。で、背後にはジョン雪だるまとジョン猫。ジョンもいいキャラクター。大好きです。

夢喰いメリー』は、ふられる豆やんからはじまって、ちょっとコミカルな学校生活? そんな雰囲気かと思いきや、夢路がシリアス。そして夢路に迫る白儀。これ、コメディに向かってもおかしくない、そんな振りでもあろうのに、エルクレスの器が誰か、それが焦点になっている現時点では、むしろはらはらと気持ちを揺さぶるものでしかない。いや、もう、引っ張りますよね。エルクレス、誰なのか。瑞貴なのではないか、これは以前にも匂わされてましたよね。そして、由衣の説得、エンギの復調があって、ついにエルクレスの器が誰か知れる。いやあ、これはやられました。自分のなかで、この可能性、一度も浮上したことがなかった。けれど、思えば、なるほど、そうか、確かに最初から夢路の観察の対象外に置かれていた。ああ、これは本当にやられた、そんな気持ちに打たれます。しかし、 由衣を見つめるナオ。ああした視線が実に効いていますね。

『魔法少女かずみ☆マギカ』、これは、もう、すごいな。ここ数ヶ月、完全に振り切られていて、追い付くのに必死といった状況なんですが、いや、もうすごい。先月、いったいなにを突然いいだそうというのか、里美の狂気じみた台詞と表情に混乱に似た気持ちを抱いたものでしたが、それは今回一定の決着を見て、いや、しかし、狂気じみた、そう感じさせる要素はなおも強まっていくというんですね。いやあ、これはホラーですよ。まさか、そんなことになっていたとは。これまでに語られ描かれてきたこと、その根底が揺らぐ思いでいます。いや、しかし、揺さぶってくれますね。アニメ『まどか☆マギカ』とはまた違う、けれど同様あるいは以上に揺さぶりをかけ、押し込んでくる、その圧迫感がたまらんです。ほんと、これ、どうなるんだろう。しあわせな結末に辿りつけるのかしら?

『meth・e・meth』、まさかのいきなり死亡スタート。そして、なるほど、あの危険そのものといった匂いのする誓文、不明の誓文、その効果、その威力が彼の死と蘇生をもって語られるのですね。しかし面白くなってきましたよね。あの危険極まりないゴーレム。それは不明の誓文により生み出されて暴走したものという。暴走ゴーレムを追い誓文を回収するのが福祉会のエージェント。エージェントの仕事を阻み、福祉会に対立する組織ライトシーカー。もし、不明の誓文によって作られた心臓により蘇生した柚木のことが知れれば彼の身が危ない、というわけで、エージェントフラジャイルが柚木の学校に、吉原奈都菜という名で派遣される。いろいろあって、誓文部にはいることになって、しかしスムーズかつ読ませる導入だと思います。フラジャイルもまた謎めいて、この子の存在もなにかの鍵であったりするのでしょうか。先が楽しみです。

ここでまとめていっちゃうのもなんですが、他の新連載、って『私が彼女で彼女が私で』ですが、これも面白かった。まだふたりの周囲、家庭環境が見えてきた、それくらいなのでなんともつっこんだこといえない感じですが、なかなか悪くないんじゃない? これからも、どんどんよくなるんじゃない? そんな予感がしています。白浜さんがなんだかよろしいなあ。中身は御堂さんです。

『ハナヤマタ』は西御門のお嬢様、たみさんがよさこいに興味を持つ、そのプロセスですね。いろいろとやっている習い事。けど、それって本当に自分のやりたいことなのか? 父親に認められたい、その一心でやっていることなのか? 友達まちの指摘でいろいろ思っていたところに、うまいことハナのプロモーションが届いた? 届きそう? みたいな感じです。しかし、たみさん。バレエ経験者、ということで、脚がきれいにピンとあがる。って、あれ、なるさん、わざわざ見える方向に移動してますよね。だって、最初はハナの左手にいたのに、ぐるり回ってずっと右方向にいるんだもの。あらら、もう、なるさんったら! そしてターンも綺麗。いや、もう、いいですね。ハナの呼び掛けに心揺れる、その思い悩みつつも嬉しさのにじむ表情、とても素敵でした。と、あの回転から転倒をへて自己嫌悪にいたるなるさんも最高です。

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