『まんがタイムきららMAX』2012年3月号、発売されました。表紙は『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』。いや、これ、素晴しいですよ。なんだろう、椿がとんでもなく美少女。うわあ、あの頬とか下睫毛とか、うわー、すごいね。めちゃくちゃ可愛いじゃん。で、安食先輩、柘植ちゃん、もう最高だ。と思うのですよ。しかし、このイラストに登場するメインの5人。記念写真撮るようにしているだけというのに、皆がそれぞれにその個性を発揮してる。ああ、素晴しいね。高山さんが元気いっぱいでいいよね。ほんと、いい表紙です。
そんなわけで『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』です。冒頭から温泉、はいいとして、安食先輩が温泉回の看板かかげていて、いやもう大サービスですね。しかし、それでもいやらしさがないのがすごくいい。そして、記録会だけに現れる幽霊部員。いや、もう、大サービスですね。と、コメディタッチはここまでで、後は走る走る走るですよね。部員それぞれのペースで走るんですが、そうなると実力差が如実にあらわれてくるっていうんですね。ああ、厳しい世界ですよ。練習がはじまると、夜にゲームをする余裕もなくなる。疲れて眠くて、ご飯食べながら寝そうになるくらい。もう、ばたんきゅーですよね。回復して疲れはてて、風呂でも寝て、けどそれがつらくない。楽しいと振り返れるっていうんですね。ああ、これは素晴しい部活もの。ああ、これは魅力的な部活ものだと思います。
『ご注文はうさぎですか?』は球技大会がテーマ。大会を前に練習するっていうんですが、ココアと千夜はバレーボールの特訓で、チノはリゼにつきあってもらってバドミントンの練習。いや、しかし、チノの言い訳が可愛いです。手をブンブン振ってる、あの様子もとてもいいですね。さて、バレーボール組はまるで殺人現場、って、この異常事態、見ているだけで笑えてくるんですが、こういうシュールな絵面、面白い。それからのやりとりなんかも、もう面白くって可愛くて、ココア顔面レシーブ、シャロの私服、会話に含まれる不穏な言葉の断片。実にいい感じでした。しかし、クライマックスは必死のシャロ、そしてココアが、トスッ、千夜のささやかな頑張りひとつに負けてしまってる、その報われなさ。あの力の抜けて、なんかしあわせな3コマ目。あれでしたね。いや、ほんと、よくよく盛り上げて、すとんとテンションを下げる、その見せ方にまいりました。
『√中学生』は、月が眼鏡をかけて登校ですよ。おおう、ついに眼鏡か。ここから眼鏡ゾーンか、と思ったら、次が『くすりのマジョラム』で、本当に眼鏡ゾーンだったという。というのはいいとして、月ちゃん、眼鏡なしでも可愛いけれど、眼鏡かけてると格別のものがあるな。さて、とーさまの秘密ですよ。眼鏡がお好きなんだそうで、その趣味がいきすぎて国外追放の憂き目にあった……。月ととーさまの正体を正しく把握している鞘が、ひとりで厳しくつっこみ入れている、その様子、もはや御定まりですが、いいパターンができてきていると感じます。そして後半はパラダイス展開。ちょっと趣味性の強い回、エピソードでしたけど、いろんな出来事をきっかけに押し出されてくるキャラクター、その個性、実に楽しかった。ってゆーか、暦さん、可愛いな。そうか、あの眼鏡で時期女王の座を射止めたのでありますね。
『くすりのマジョラム』、眼鏡ゾーンの続き、こちらではラムさんが倒れてスタート。インフルエンザで高熱発して、という話。で、ラムさん、熱のせいで終始目が潤んでいて、わあ、すごく色っぽい。たまたまお店にきていた錠君と潤ちゃんが第一発見者で、ここに妹ユキさんが加わっての、少人数エピソードでした。しかし、抗インフルエンザ魔法薬を作るレシピ、その説明がいつもながら見事といいますか、実際のウイルスについての知見があり、そこにいかにもいけそうな説明がついて、ほんと、なんだろうこの説得力。魔法薬以外本編はというと、コメディとしても、当然のように面白く、よく整理されてる、だからすとんと伝わる、ちょっと座薬とか、使いようによってはいろいろ妄想広がるネタをとりあげつつも、嫌味なくさらりと見せる清潔感、毎回毎回見事なバランス感覚だと感心します。で、運んでもらえそうにないという人あらば、抱き上げられるようになりたいと思う人あり、こういうちょこっとしたところに繋がりを見せるのも得意技、という感じがします。ところで、潤がラムを抱えて立たせた、あの絵、ものすごくいいですね。あのコマだけ引き伸ばしたポスターが欲しいくらいです。ばんざい。
- 『まんがタイムきららMAX』第9巻第3号(2012年3月号)
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