『まんがタイムきららキャラット』2010年6月号、昨日の続きです。昨日は『ふら・ふろ』まで、これを前半として、後半は『ねこのひたいであそぶ』からですね。このBlog、記事冒頭はネタバレ緩衝地帯として、内容には触れないことにしてますが、けれどそれでもこのタイトルについて書きたい、今ここで書きたい。いやね、結構好きなんです。女の子がわいわい楽しそうにやってる漫画なんだけれど、一般の女の子とはいえない、そんな彼女らののんびりというか、ちょっとはずれた様子、楽しいんですね。昨今はこういうテイストの漫画多いですけど、中でも独特の味わいもってると思っています。けど、それはなにかって具体的に書こうとすると難しい。ええ、印象で語るしかない、そんな感じなのであります。
『勘弁してください』、冒頭柱にかにかま先生の自宅では冬に蚊が出ます
との説明があって、それは嫌だなあ。南方在住? それとも年中暖かい地下街とかが近所にあるとか? というわけで、本編は一足はやく蚊の話題であります。寝ようとすると羽音が耳につく。嫌なものです。漫画で、絵として描かれてても、なんか嫌なものです。あの、蚊の巣とかね、あんなのないって知ってるんですが、それでもなんだかね。というわけで、私もちょっとかゆくなったのであります。
『チェルシー』、私は結構好きなんですが、この娘らのお笑いのネタ、これがあんまり伝わってこない、そう思うことがあるものだから、ちょっと惜しいなあ、そんなこと思うことあるんですね。普段お笑いとか見ない私です、そのためにお笑い感受性が育ってないということもあるからなんともいえないんですけど、いや、もしかしたら彼女らのコントがすべってるぽいっていう状況がネタの根幹なのかしらん? だとしたら、すっかり私ははまってしまっているのか。これはちょっとまずい状況だぞ、きょろきょろしながら、うろたえてる気分です。
『ちはやとまお』、これ気にいっています。麺好きのお嬢さんが好き。ぐいぐいと押してくるような感覚はなく、むしろ淡々と、状況を提示していくような低いテンション。登場人物のテンションも低いんですよね、万桜は比較的テンション高めに出てきましたけど、それでも低いんですね。その低いテンションで、どれだけ麺が好きか語る千早がいい。パスタと蕎麦しっかり持ったうえでしゃべってる、その様子がすごくいいんです。彼女らが可愛いのもあるのかと思います。けど、それ以上にこのふたりのゆったりした掛け合い、それが好き。このテンポが私にあっているのでしょうね。
『ねこみみぴんぐす』、四コマ漫画は一度にたくさん語れない、そうした特性のためでしょう、前回からの因縁ともいえる試合の状況、がっちり描くことができなくて、惜しかったなあって。期待される展開であった、きっかけは前回、今回は一度目の挫折、そして次に雪辱戦がくる、いい展開だなって思うんです。だからこそ、負けがしっかり描けてないと思うこと、ことさらに残念と感じます。でも、小ネタ多めで面白かったんですけどね。あの、いい加減にしないと失格にしますよ! すまぬすまぬ ごめんなさい
のテンポ感とか実に好き。それから穂咲さん。もう大好き。いわば典型的ライバルをやってる彼女ですけど、それが常にちょっとはずしているという、そのポジションが大好きです。
『Girls f/2.8』、これ、かなり好きです。犬のかたちした雲を見て、カメラ用意する間にかたちが変わってしまって……。写真やってると、一瞬のチャンスを逃がすことって、いや、ほんとにしょっちゅうです。とはいっても、使い切りカメラで空を撮っても、なんかぼうっとした写真になって、結局なにを撮りたかったかわからない、なんてことになったりするんですけどね、経験上の話です。
今回は現像です。そういえば、私の通ってた高校の暗室も化学準備室だか生物準備室だったかに併設してました。薬品使うから、それが都合いいんでしょうね。友人が写真部だったので、中に入らせてもらったりしましたっけ。現像の様子も見せてもらったりしたものですが、ほんとちょっと懐かしいです。さて『Girls f/2.8』ですが、あの先輩が怒られる展開、面白かったです。あの、普通に現像とかできちゃうお嬢さん、しっかりしてるし、ちょっとというかかなりのマニアみたいだし、魅力的だなあ、そんなことも思ったりして、いい感触です。それでもって、匂いが残る。ああ、残るらしいですね。こういう写真部らしい写真部の話、いいなあ。こういうのすごく好きです。
『ラジオでGO!』は白玉あんみつさんにスポットライト、ですよ。常連の投稿者、高校生、クラスに同じラジオ聞いてて、自分のことファンだっていってる友人がいる。サブタイトルにある「変身ヒーローの気持ち」、ええ、この秘密のヒーロー的構図、私、大好きなんですよ。誰も知らない知られちゃいけない、白玉あんみつが誰なのか。情報の非対称性といったらいいのでしょうか、あるいはヒーローと秘密を共有してる感がたまらないのでしょうか、そしてその正体が明らかになるっていう瞬間、それが最高なんですよね。ええ、最高でしたよ。しびれましたよ。もうちょっと引っぱるかと思ってたら、意外とあっさりとばれまして、今回そのための仕込みがあったから、ばれるのは来月かな? って思ってたら、今回ですよ。けど、これはいい、とてもよかったです。っていうか、えらく聴取率の高い番組なんだなあ。いや、これは以前にも思ったことであります。
『ONI-ONI』、ゲストです。鬼のお嬢さんの出てくる漫画。人里にやってきた鬼の娘コクリと人の娘マナの出会って、なんだか仲よくなってという、その様子、よかったです。しかし、妄想癖のある妹ミツキが痛ましい、いや違った、可愛くて楽しくてよかったです。鬼という、本来非常識な側にいるコクリがついていけないくらいに非常識なこといいだす妹。いい味出してます。けれど、こういう今どきのネタを扱いながら、コクリとミツキの喧嘩が、なんだか昔懐しい感じの表現だったりしましてね、そういうところも味だなあって思うのです。これは結構よかった、ちょっと気にいってしまったみたいです。
- 『まんがタイムきららキャラット』第6巻第6号(2010年6月号)
引用
- かにかま「勘弁してください」,『まんがタイムきららキャラット』第6巻第6号(2010年6月号),125頁。
- まりも「ねこみみぴんぐす」,同前,156頁。
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