毎月4日は『まんがタイムジャンボ』の発売日。なので、休日はひきこもりの私もコンビニに足を運んで、買ってきました『ジャンボ』2009年5月号。しかしこうして日中おもてに出ると、季節はもう春であるのだなあということを実感しないではおられませんね。桜が咲いている、コンビニのレジには新人と思しいお嬢さん。袋はいりません、ピタパで払います、というのがなかなか通じなくて困りました。でも、春のうきうきとどこか上の空で落ち着かない気分もじきに過ぎてしまいます。そう思えば、この春の気分も今だけのこととして、大切にしたくなってくるものですね。というか、毎年春になると私は体調が崩れてかなわないのですが……。まあそれはどうでもいい話。『ジャンボ』の表紙には菜の花畑がひろがって、かすかなるむぎぶえ、ひばりのおしゃべりといった風情にございます。
『あつむトイタウン』では、マスクヒーローについて、少しずつ設定があきらかになっていって、というか、モデルとなっている仮面ライダーですが、それぞれのヒーローに対応するライダーがいるんですか? 私はブラックRX以来見ていないので全然わからんのですが、666が555、天王は電王、あとはなに? で、調べてみたら、確かに対応してるんだ。すごいな。しかもデュプリケイドの設定もちゃんと元ネタを踏まえていて、驚きだわ。というか、その設定はかなり無茶と感じるのだけど、一般にはどううけとめられているんだろう。と、ラ、じゃないや、ヒーローばっかりじゃなくて漫画本編、再放送のありがたみについては確かにそのとおり。見たい番組を見たい時に見られるというのは、すごいことだと思います。というか、私にはレンタルやネットの配信という発想がないものだから、ちょっとしたカルチャーショックをうける一本でした。
『Boy’sたいむ』、状況が進みました。しかも、なかなかにいい感じにこんがらがりそうな三角関係が成立して、龍太郎は憧れの彼女に好かれるためにひろむを蹴落とさないといけないのだが、そうすると憧れの彼女からの評価もさがるという、うん、実にいい感じのわけのわからなさだ。置島のポジションもまた微妙で、ひろむに気のある女を排除するために龍太郎をけしかける、その行為が自らひろむを遠ざけることにつながるという、うん、いい感じにわけがわからない。しかし、ひろむに対するひろむの評価、気がきくし優しいし料理上手だし…
。実際の話、ひろむのような男子を好む層は確実にあるように思います。私は料理が上手といわれますが(Wikipediaのアーリオ・オリオ・ペペロンチーノの写真、あれ作ったの私です。写真撮ってFlickrに公開したら、知らないうちに使われててびっくりしました)、気がきかないし優しくもないのでもてません。だから、粗雑な龍太郎、君もきっともてないと思うんだ。『Boy’sたいむ』はもしかしたら、ひろむと龍太郎のカップル成立で終わるのかも知れませんけど、そんな展開、おじさんは認めません。
『天使な小悪魔』の展開は、私の想像していたよりも酷いもので、蝶子さんに同情だ。きっと酷い目にあうんだろうなとは思ってたんですけどね、その予測があっても酷いなって思ったさ。ところで、ちょっと昔『ラブリー』に連載されていた漫画を思い出したりしたんですが、こういう人の気持ちを弄んで捨てる、しかも最初からゲーム感覚っていうの、ちょっとした定番展開みたいですね。定番で切り込んで、その収束をどのようにするのか。楽しみです。
『あおいちゃんとヤマトくん』、あの教授は実にいいキャラクターだなと、出てくるたびにそう思う。人の悪さを発揮して密やかに笑う、かっこいいじゃないか。で、蒔いた種は自分で刈り取ると。
『ますたぁDOG』は、だんだんに動きが出てきて、面白くなってきていると思います。可愛い勇ちゃんは前回だけかと思っていたけれど、どうもそうではないようで、嬉しかったり、残念だったり。それはそうと、うちもかくれ家的なBlogなので、お客さん、…きません。
『ひかるファンファーレ』は、黒田君の秘密がまたひとつ明らかになって、というか、母親の写真を持ち歩くにしても、高校の頃のをあえて選ぶというそこに、彼のなにか屈折した心理を見出したいと思う私は、どこか屈折しているのだと思います。けれど、そういうこじつけは楽しいもので、けれどここでは自重したいと思います。
『ちょー!えど幕末伝』、まずい、面白くなってきた……。いや、面白くて困ることはないんだけど、それにみずなともみはもともと好きですし。最初、この漫画が始まったころは、どうしたものかな、絵は可愛いしきらいじゃないけど、なんて思っていたのが、今ではもう面白い。というか、今回は特に面白かったように思います。しかし、ぺるりが可愛いなあ。
『なのはなフラワーズ』、私はこの漫画が好き。いや、モーリーが金髪だからじゃない。ヒロイン青ちゃんが眼鏡だからでもない。雰囲気がいいんです。人と人が関係するところにうまれる感情のさざめき、そいつが伝わってくるようで、もう大好き。で、今回。翔太はずいぶんとおっちょこちょいだな。気になる女性のために功をあせって、犯人逃がしそうになるってのは駄目だろう。駄目だけど、そんな駄目なところ、単純なところ、それがキャラクターの味なんだと思います。彼が今後も出てきて、憎めない人として定着したらよいなと思って、それからサンドラの意味深な一コマ — 。きっと今後に繋がっていくんだろうな。そういったわけで、私はサンドラを応援しています。
『白衣とリボン』、矩形波倶楽部とは懐かしい。けど、その含みには気付きませんでした。『あいにゆこう』、今はまだ以後の展開の準備期間なんだと思いますが、必要な要素がそろったら、どんな風に進んでいくんだろう。あんまり重くないといいな。『ボクの社長サマ』の花見から会議へ、会議から宴会への雪崩れ込み。こうした勢いはあろひろしらしいと感じさせてくれるもので、よかった。枠外のいやまずいだろそれはw
というつっこみがなんか常識的すぎて意外で面白かった。『蝴蝶酒店の春祭』、後編でなんかいやな事実があきらかにされそうな予感がします。後編、楽しみにします。
『ハッピーカムカム』、女の子のコミュニティものなんだけれど、今回は生徒会長に焦点を合わせて、しかし、困った、かわいすぎる。副会長ポジションは、自分にとっては憧れともいえる位置で、しかし私のこの下僕志向はいったいなんなんだろう。私は女の子コミュニティものの漫画が好きで、だから当然『ハッピーカムカム』も好きなのですが、以前好きだった女の子コミュニティもの『くるくるコンチェルト』が終わった時、あれ? 私、少数派? そう思ったあの時に、なんとしても『ハッピーカムカム』は守り抜くぞと、これを最後の砦と思って支えると決めたのでした。実際、『ハッピーカムカム』は面白く、『ジャンボ』において楽しみにしている漫画の最上位層に入っている、そう思っているくらいです。
『ふかふか』も結構好きな漫画です。ひろくんが幼気で可愛いです。『乙姫各駅散歩』は、はたしてどんなおそろしいことが!? と思ってたけど、変わらず幸いさにあふれていて、ちょっと安心しました。けど、地上と時間の尺度が違う龍宮でもたもたしているのはまずくないのか? そんなことを思いながら、ひとり少し焦り気分です。乙姫の父親、なんかいいキャラクターだなあ。庭がぴかぴかじゃあ!!
そうじ好きがまた到来じゃー!!
って、どんなハイテンション!? 『江戸川スイートエージェンシー』、デリンジャーの威力については、自分の聞き及んだ話とちょっと違っているような。でも、まあ口径やらなんやらで、違うんでしょう。『ごちゃまぜMy Sister』は、こういう皆がまきこまれてなにか一緒にやるという話が好きなので楽しかった。けれど、髪が輪っかの娘さんが出なくて残念でしたね(っていうか、もしかして髪型かわってる?)。私は吉岡さんがいっぱい出たのでしあわせでした。
『虹色の食卓』は、コメントしないつもりだったのが、コメントしないではおられなかった。ポジティブどころじゃない、なんと表現したらよいかわからん、なんともいえない衝撃的ななにかを叩き込まれました。そもそもこの人の漫画に関しては度肝抜かれっぱなしで、私のはじめて買った『ジャンボ』においてもそうでした。なんか中国武術の稽古をつけられてる漫画のあまりの唐突さに目を丸くしたら、それが料理漫画だったというのでまた驚くというね。その感覚も懐かしい。
『ぼくらは魔法が使えない』は、かなり面白い、そう思っているのですが、その前にゲスト掲載されていたものはもっと面白かった。そのどちらも恋愛主軸の漫画。シビアで刺激的な恋愛模様をひねりを加えて描いて、それでもって思わずニヤリとさせる、そんな手腕は素晴しい。『子うさぎ月暦』は相も変わらず面白くて、テンポよく畳み込まれるサフォークの不幸に、もう笑いっぱなし。しかし、親方の写真には必ず一緒に写ろう…
、なんてささやかな復讐! あまりのささやかさに、サフォークの人のよさがにじみでているようで、しかし親方、粋なはからいでした。『気分は上々』の大工さんたちのテキパキと動いて場を動かしていく、そのテンポが実にいい感じ。こういう仕事外のエピソードは、目先も変わって面白いので、たまにこうして描かれるとすごく嬉しく感じます。
『ただいま勉強中』は、可愛いといわれて頬あからめる妹が確かに可愛かった。しかし、伝説の姉なのか。こうして、描かれる人の範囲が広がることで、キャラクターの存在の確かさも増すと感じられて、大変によかったです。妹の笑顔の素敵であるところなどは、姉の素敵であるということを裏打ちします。
『狩人達の宴G』体験ルポ。このイベントについては、以前マイコミジャーナルでだったかなあ? 読んでちょっと知っていて、たしか肉もあったよな、なんて思ってたら、ちゃんと出てきました。しかし、この漫画を描いてるのが師走冬子だということに、最後のページになるまで気付かなかった。なんてこったい。
『ダブルパティシエール』は、この状況が次回どのように拾われるのだろう。けどまあ、実力社会ってのは、挫折と失敗と敗北の連続だから、これにくじけずお頑張りなさいよ、としかいえんような気もします。そうした厳しさにへこたれそうになりながらも、それでも好きで、離れがたくて、残る人がある。そうして残った人ってのが本物になっていくんだろうなと思います。だから、まあ、お頑張りなさいな。といいながら、そもそもこのかほという人は、そうした厳しさを受ける立場の人ではなかったような気がする。だから、なおさらショックを受けるいわれもないように思うんだけど、それをあえてこうしたということが、今後に繋がるなにかであるってことなのかも知れませんね。
- 『まんがタイムジャンボ』第15巻第5号(2009年5月号)
引用
- 藤凪かおる「Boy’sたいむ」,『まんがタイムジャンボ』第15巻第5号(2009年5月号),31頁。
- あろひろし「ボクの社長サマ」,『まんがタイムジャンボ』第15巻第5号(2009年5月号),97頁。
- 矢直ちなみ「乙姫各駅散歩」,『まんがタイムジャンボ』第15巻第5号(2009年5月号),126頁。
- ナントカ「子うさぎ月暦」,『まんがタイムジャンボ』第15巻第5号(2009年5月号),169頁。
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