2009年4月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2009年6月号

雑誌の感想をこうして書くようになって、はじめて気がつくということもあります。なんと、一番最初に月があらたまるのが毎月17日発売日の『まんがタイムファミリー』ということがわかって、まだ4月もなかばだってのに6月号ですよ。えーっ、て感じ。どうも15日か16日か、これくらいのタイミングで月をあらためるみたいですね。14日発売の『花音』は5月号、17日の『ファミリー』以降から6月号。これが芳文社におけるとりきめなのか、雑誌全般における慣習なのかはわかりませんが、芳文社では『ファミリー』から月が明けていきます。新しい発見でありました。

『こんぺいと!』が最終回目前で、最近話が動いてるなって思っていたら、やっぱり終わりに向かってたんですね。私は仕事場には心を置いていないので、ああした感傷は理解しないのですが、けれど最後のページ、なんだかじんわりと心に沁みるものがあって、それは成帆の神妙でちょっとさみしそうな表情のためかな。先月末、私の職場でも異動やら退職やら、こうした別れはたくさんあったのかも知れません。そうした日常の一コマ。ありふれて、けれどそれぞれの人にとってはかけがえのない一コマ。理解しないなんて、不人情なこといっちゃあいけません。

はっぴぃママレード。』は、正直なところを申しますと、新キャラの下級生には興味がありません。私の興味は、茉莉花の兄、生徒会長に注がれて、待てど暮らせどこない弁当を待ち続ける彼の明日はどっちだ!? 冗談抜きで、むくわれない兄貴、大好きです。『ラディカル・ホスピタル』は記憶ないしは脳を扱って、“或いは” “もしも”だなんてあなたは嫌ったけど、もう一度、まっさらな頭でなにかを覚えられるとしたら、私はなににチャレンジしたいだろう。やはり私は音楽を選びたいと思う。やりたいこと、覚えたいこと、できるようになりたいことはたくさんあるけれど、それでも私は音楽ほどになにものも愛してはいない。だから音楽。榊医師は私とはちょっと違うんだろうけど、やりなおせるとしても医者を選びそうな気がします。ところで、私、今はあのメガネのお姉さんが忘れられません。

おかあさんがいっしょ』が素晴しい。飛ばしてます。ニラ! 単純、シンプルなんだけど意表を突かれて、そして「飛び出し注意」。どんどんおかあさんが凄い人になっていって、偉大なりしは母ということか。朝からステーキだ♥

おこしやす』、関東の番組は1・2週間遅れて放送される、ええ、たしかに今、私の楽しみにして見ているアニメも1週遅れです。でも、放送されるだけましだと思うんだ。大徳寺なっとうは、実はちょっと苦手です。からすぎます。ああ、ネギ焼き食べたい。

『よめヨメかなたさん』は、同姓同名嫁と姑、ベタといえばベタだけど、シンプル、オーソドックスな話のまわしかたは素直に飲み込めて、すごく楽しかったです。私はあろひろしの描く美人はちょっと苦手ですが、でも若奥さんの素の表情はかわいいと思う。この漫画においては、若奥さんの方が姑よりも年上です。たまに線が荒れているのが気になるのですが、それは作者が目をお悪くされているという話を思い出すからで、漫画が読めるのは嬉しいけれど、おからだ心配する気持ちをとめることができません。

Smileすいーつ』は扉ゴマが、扉ゴマが! お姉さんの方がやっぱり魅力的だと思います。『キラキラ☆アキラ』は、なんだかいい親父さんだなあ。そして、なんだか手紙を書きたくなるっていうね。よし、明日あさっては手紙を書くぞ。『+1サプライズ』は、めずらしく万鈴と距離を置いて、離れながらも気にしている、その距離感がさっぱりと表現される、そこはよかったです。でも、できたらお父さんのことも思いだしてあげてください。『一緒にかえろう』、これもまたいい親父さんだなあ。詩緒は、同年代は苦手でも親父さんは別に平気なのか。意外。けどちょっとわかる。私も同年代は苦手でした。

派遣です!』が最終回。サブタイトルの頭をとるとメッセージになるという、けれどそれはあえて丸で囲んで強調するのではなく、気付いた人だけの楽しみでよかったように思います。そうだと、きっと私は気付かなかったろうと思うんですけど……。幸いな漫画は幸いな終わりかたをして、最後までよかったなあ、そんなこと思っています。

『プチタマ』は、お母さんが出てくると嬉しいなあ。しあわせです。ところで、フラフープですけど、本当にはやってるんですね。以前、ヨドバシカメラで、子供がくるくる回しているのを見て、びっくりしました。私はほとんど知らないおもちゃです。

ネコ式生活』はのっけからすごい。今号の最大笑いポイントでした。どれほどマイペースなんだろう、とにかくもう面白くて、あれは絵だけで笑える。ネタでさらに笑う。ガーン‥って! 頭っから最後まで面白かった。緩急つけながら、ラストに用意された最大の山まで徐々にのぼっていく。最高でした。

『ひとみとコットン』は、テンション高い着ぐるみの魅力よ! 『乙女の星』は、キャラクターが可愛いだけでなく、うまく流れができていて面白く、こういう雰囲気で続いたら嬉しいなと思えるような回でした。アンケート次第? 『ダブルパティシエール』は『ジャンボ』5月号の続き。ロールケーキを作るところなど、また洋平がさらにレベルアップしているところ、こうしたところは面白く、けれどおそらくメインの流れなのだろう、かほのもろもろについては、ちょっと乗りきれないものがあって、もやもや。いやさ、あんたこの仕事に関わってからどんだけやねん、なんぼほど甘い考えしとんねん、っていう気持ちがとめられんで、まあ紆余曲折をへた後で決意を新たにしてもどってくるんだろうなあ、というのはわかるんですが、けどあんまりに根性なさすぎる。というか展開が急ぎすぎと思えて、もやもや。かほの気持ちの動きに私の気持ちがついていかなくて、もやもや。うん、もやもや。もやもや。

『おでかけ三昧』は合コンだそうですが、実はこういうコンパとかでかいがいしく給仕する女の子って嫌いです。ミスがっかりは、目が据わってからがいい。自分から話を振っといて、のってきたら興味などないとばっさり。むごい。けど、私はどうもこういう酷い女性が好きなようです。自分でも趣味が悪いと思っています。

『天然MAMA日記』は、異様なハイテンションが面白い漫画。慣れるまではなんともいえなかったけど、慣れたら病みつきにさせるような勢いがあって、さて今回、ヒマなんだろは至言だと思いました。飽きたんだよ、この景色に。そうだったんか。その表現のドライなさまが、なおさら面白かったです。

『ぐ〜すかうめ実さん』の最後の話は、人によってはひどいと思うかも知れないけれど、私にはこれもまた夫婦の愛というか情というか、そういう風に思われて、人間はいくつになっても気持ちときめかす、そんな感覚を忘れないものだけど、そういうものとは別に、静かに穏やかに思う、そういう気持ちもあるんだって、そしてそうした気持ちのほうが、一瞬に燃えあがる気持ちよりも、ずっと尊いものなんだと、そんな風に思った。あの、ラストのコマの、丸くちんまりと描かれたうめ実さんは、それはまたひとつのしあわせのかたちであるのだと思う。なんか気持ちの安らぐのを感じる話でした。

  • 『まんがタイムファミリー』第27巻第6号(2009年6月号)

引用

  • ひらのあゆ「ラディカル・ホスピタル」,『まんがタイムファミリー』第27巻第6号(2009年6月号),19頁。
  • 木村和昭「おかあさんがいっしょ」,前掲,32頁。
  • 久保田順子「おこしやす」,前掲,35頁。
  • 高橋三千世「天然MAMA日記」,前掲,149頁。

2 件のコメント:

nyangetsu さんのコメント...

「おかあさんがいっしょ」、みい子さんが跳ね飛ばされた瞬間、おかあさんだな、と思ってしまったのですが、あそこは一瞬「車にはねられたのか!?」と思えないと面白さ半減ですよね……。

matsuyuki さんのコメント...

おおお、落ち前におかあさんと思ってしまいましたか。それは、残念なことでございました。

私は、そこまで先を読まないで読んでいるので、あれは面白かったですよ。それに、最終コマのみい子さんが可愛くってね、って、最近、私、こんなことばっかり書いてますね。