今年の9月末にLittlewitch Vocal Collection vol. 1手に入れてから、いまだにヘビーローテーション状態は続いて、ええ、まだ飽きていませんね。もちろんすべての歌が好きとはいわない。けど、ほとんどの歌は好きなもんだから、寝る前の小一時間に、ちょっと気分よくなろうという目的には実に効果的に働いてくれるのであります。さて、そのLittlewitch Vocal Collectionについて以前書いた時に、サントラを少しずつ買っていくつもりなのだといっていましたね。そして、本日届いたのが『白詰草話』のサントラColors。『ピリオド』も一緒に届いたんだけど、『ロンド・リーフレット』をまだクリアしていない私には、さらにいうとインストールさえしていない『リトルウィッチロマネスク』を抱えている私には、なんだかちょっとしたプレッシャーになって、どうすりゃいいんだ、もう破綻しそうなんですが、などといいながら買ってしまう。だって、Littlewitchというレーベルが好きなんだもの。とりあえず買えるあいだは買い続ける所存です。
『白詰草話』、サウンドトラック。三枚組、ぶっ続けで聞くと三時間超えるという力作で、素晴らしすぎ。けれど、枚数多いから嬉しいんでなくて、収録時間数多いから嬉しいのでもなくて、バージョン違いも含めて、可能なかぎり音楽を詰め込んでみましたっていう、その心意気が嬉しいんだと思います。加えて、2003年にリリースされたこのサントラがいまだに普通に買えるということも驚きで、多分プレスし続けているっていうことなんでしょうけど、私みたいに遅れてファンになったような人間にとってはこういうのはすごくありがたくって、ああもうずっとついていきますって気分になってしまいます。これってすっかり相手のペースに巻き込まれてるってことなのかも知れませんが、私の側から見れば、関連商品を際限なく手に入れたいと思うマニアの心情を理解してくれているとそんな風にも思えるわけで、時間かけてでもサントラ全部揃えて、それで余裕があれば画集、ファンブックあたりも揃えようかと、そんな気になろうってものです。
けど、いくら好きでも、出来があんまりだったりしたら買おうとは思いません。それはもともとのゲームについてもいえるし、サントラでももちろん同様で、やっぱり欲しいなと、音楽なら音楽だけで聴きたいなと思えるよさがあったから、こうして買っていこうという気になるんだと思っています。ゲームを攻略する中で、あるいは攻略なんて抜きにしてあの雰囲気に浸りたい、そんなこと思った時なんかに、繰り返し耳にするのがこうしたゲーム音楽でありますが、その何度も何度も聴いてきたものを飽きることなくまた聴きたいと思う。耳に、印象に残った曲があって、それを好きな時に、好きなシチュエーションで聴きたいと思う。それはそれだけその音楽に引かれているということなのだろうなと思うのです。
『白詰草話』なら『白詰草話』というゲームを通じて知ったから好きになっただけで、そうしたバックグラウンド抜きに音楽だけに出会ったのだとしたら、気にも留めなかったかも知れない。確かに、すべての付随音楽にはそうした嫌いがあります。それら音楽は、劇中で場面を盛り上げ、深め、情感を揺り動かしてきたものでありましたが、それが今は逆に、ゲームをプレイすることで得られた感慨に彩られ、輝きを増している。ですが実際にこうして聴いていると、そんな仮定が馬鹿馬鹿しくなってきます。単純に音楽としてよいと思うものがある。美しいと思えるものがある。そして、愛おしいと思えるものもある。それが答えのすべてなのではないかと思うのです。
確かに、音楽に呼び起こされる感慨というのはあり、それがより一層にこのサントラの価値を高めているという側面は否定しません。けど、これは『白詰草話』という物語に触れた人、それを好きになった人だけが持てる特権なんじゃないかと思います。そして『白詰草話』の音楽は、ゲームというバックグラウンドを背負いながらサウンドトラックとして独立したことによって、私の実生活をも含めた、より広い地平を獲得する可能性を持ちました。つまり私は、この音楽をなおも繰り返し聴くことにより、きっともっと好きになるだろうといっています。今その音楽に触れながら、そういう予感にあふれていると感じています。
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Book
- 『白詰草話infomation-book』東京:笠倉出版社,2002年。
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