年が明けるとなんでか新しいゲームをやりたくなる。こういうことってないですか。厳密にいうと私の場合そうした衝動は年末に現れて、けど大抵年の瀬も押し迫っているような状況ですから、購入入手は年明けになるとそういうパターン。以前、いつだったっけかは『マール王国の人形姫+1』を買いに大阪日本橋までいきました(近隣では売り切れてたんですよ)。新春セールで『逆襲のシャア』買って遊んだこともあったっけ。直近の例では『ウィザードリィエクス2 — 無限の学徒』もそうでした。ええ、これ昨年末の話。でも、エクスは『前線の学府』がまだ終わってないから — 、というわけでもないのですが、別のゲームに手を出してしまいました。それは『白詰草話』。ええと、廉価版が出ててすぐに手に入りそうな具合だったので衝動的に注文してしまったのです。
どれくらい衝動的だったかと申しますと、注文日が昨年末12月30日。まあ届くのは三日四日ってとこかなと思っていたら、なんと新年1月1日に到着! 驚きました。しかもおかしいのが、商品発送のメールが届いたのが今日なんですよ。本日商品を発送しましたって、いや、もう昨日についとりますが……。なんか年末年始のばたばたが伺えるエピソードです。
突然『白詰草話』を欲しくなったわけではないのですよ。というのはですよ、ほら以前にもいっていました、『リトルウィッチファンディスク』の時ですよ:私の目下の問題は、ファンディスク買ったおかげで『白詰草話』、『リトルウィッチロマネスク』に興味が出てきてしまっている
。そうなんですよ。年末にですね、「魔女っ娘クライシス2006」やっちまったんです。ほいで、興味がぎゅーんって高まって、どうしようか迷ったんですが、ほら廉価版。これ値段が安い代わりに音楽CDはついてこない。けどサントラなら別に買えそうだからというわけで……、買っちゃった。ああ、わかりやすい。私のいつものパターンからいうと、『リトルウィッチロマネスク』も買うな。きっと買う、というか必ず買うんじゃないかと思います。ああ、もうこの駄目人間。
『白詰草話』、昨日届いて昨日少しプレイしてみて、いやあ、結構長い。まだ話の核心にもたどり着いておらず、あまりに眠くなったのでギブアップして中断して、だからクリアはもうちょっと先になるのではないかと思います。
私がこのソフトに興味を持ったのは、キャラクターの魅力(私は大槍葦人の絵が好きなのです)もあったのですが、もうひとつの力点はというとやっぱりフローティング・フレーム・ディレクター(略称FFD)でしょう。年末に『Quartett!』にかこつけていっていましたが、コンピュータをプラットフォームに漫画を展開するなら、このFFDはひとつの解答となるのではないかという話、そのFFDが他作品ではどう使われてるのか興味を持ったわけです。で、プレイしてみての感想は、逆に『Quartett!』の表現が際立って優れていたことに気付いてしまったというか、いや、『白詰草話』の表現はまだFFDを縦横に駆使するとまではいっていないとそう思ったのです。固定背景が何枚か用意されていて、そこにカットインされるコマと吹き出し。単純な立ち絵にテキスト枠という既存のイメージは打破していますが、『Quartett!』を先に見てしまっている私には移行期のものという印象が拭えませんでした。
でも、面白くないかといえばそんなことはないのですよ。あまりにストーリーに寄りすぎてしまっていたと感じられる『Quartett!』よりもゲームっぽさが感じられる『白詰草話』は、けれどそれでもストーリー重視のものだといえるでしょう。テレビアニメーションを彷彿とさせる趣味性の高い組立、アバンタイトルがあり、オープニング、本編Aパート、アイキャッチ、Bパート、そしてエンディングが用意されていて、私は第一話のエンディングのスタッフロールを見たときには、正直バッドエンドかと思いました(だって選択肢なんて一度しかなかったんじゃないか?)。けどやりたいことがわかってからは楽しんでみて、なにしろ私はムービーを何度も見さされることに関してはあんまり苦にならない、というか、楽しんで見ている口なのでこのスタイル、結構馴染んでいます。そして雰囲気。こういっちゃあ怒られそうな気もするけど、時代を感じさせますね。あまりに内省的な主人公、謎をはらんだ組織とそこで研究開発される兵器、多用されるバズワード。こういったの、前世紀末から二千年代当初の数年にわたってすごく見受けられたように思うのですが、世相だったのかなあ。まさしくそうした時代の空気というのを感じるような、そんなゲームだと思います。
内容に関してはまだコメントできる段階にないからパス。恒例の蛇足っぽいのをやっとくと、三人娘なら透花、その他を含めるなら上代まりかと思う、ってなんで公式では上代の紹介はないんだろう……。あと、品藤ってしなふじって読むのね。ずっとしんどうって読んでたよ……。
Dreamcast
Book
- 『白詰草話infomation-book』東京:笠倉出版社,2002年。
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