以前、京都は大宮のきんこう楽器にいったとき、楽器の試奏が目的だったのですが、ただ弾くだけ弾いて帰るじゃ申し訳ない、なんか買っていきましょうということで楽譜を二冊買ってきたのです。一冊は『カントリー・ギター・ライン』。カントリー音楽で使われる典型的なフレーズが収集されている本で、こういうフレーズさらっておくと、意外なところで役立つこともあるだろうとそういう理由で選択。そしてもう一冊が『フィンガーピッキング・ギター・チューン』。こちらはアメリカンスタイルギターチューンの曲集。ひとりで伴奏もメロディもやるという、ソロギターの本ですね。
さて、はじめにを見てみますと、本書フィンガーピッキング・ギター・チューンは、Tommy Flintのアレンジによる、サザン・スタイルのギター・ソロ曲集です
とのこと。サザン・スタイルというのはアメリカ南部における演奏様式なのでしょう。続けて引用しますとカントリー、サザン・ブルース、黒人スピリチュアル霊歌
などアメリカ南部の音楽の古典ともいえるものが中心
であるそうです。
私がこの本を選んだのは、ひとえにレパートリーを増やしたかったからです。なにかの折りに弾けるような曲を用意しておきたかった。けどそれだけじゃありません。私はギター音楽のなんたるかを知らない。奏法も様式も、まったくといっていいくらい知りません。だから、とにかくいろいろ曲をさらってみて、どうやって弾くかを知りたかったのです。知れば発展させることもできるでしょう。応用も可能でしょう。いつか自分のやりたい音楽のスタイルを見つけたときのための基礎をかたちづくっておきたかった。いやむしろそうではないのかも。自分のスタイルを見つけるためといったほうがいいのかも知れません。
弾いてみて、一言。難しいですね。伴奏は基本的にオルタネイト・ベースで、まれにモノトニック(単音じゃなくて重音でもモノトニックでいいのかね?)。親指はリズムを刻み、メロディは中指そして薬指。それを一度にやるわけです。これは、これはきついわ。
昨年の年末、クリスマスのイベントがすんで当座練習しなければならないものがなくなったので、この本を引っ張り出してきたのでした。最初はそれこそ、こんなのどうやったらええんじゃと途方に暮れる思いでしたが、けれどタブ譜がついているからなんとかなりそう。えっちらおっちら弾き出して、最初は到底音楽の体をなしていなかったのが、段々とそれっぽくなってきて、今ではなんとかゆっくりと、本当にゆっくりと、一曲を通せるようになってきました。だから後は数でしょう。数を弾く。まずは一曲目。暗譜はしました。ギターさえあればどこでも練習できるという状況にして、弾く。タブ譜には指番号なんてついてないから、正しいかどうかなんてわからないまったくの我流で弾く。頭で覚えたものを、指に覚えさせる。これを十五曲分おこないます。おそらく2007年中には終わらないでしょう。とりあえずさらって、それっぽく弾けるようにしたら、次は音楽的に弾けるようにしないといけない。来年かね? 年が明けたとこだというのにこんなこといったら鬼が笑うかも知れませんね。
けど、焦ってどうなるものでもありませんから、長期戦でいこうと思います。こればっかりというのもなんだから、いろいろ併用しながら、少しずつ上達していきたいと思います。
- Flint, Tommy『フィンガーピッキング・ギター・チューン』(クイックガイド・シリーズ) 東京:エー・ティー・エヌ,2001年。
引用
- Flint, Tommy『フィンガーピッキング・ギター・チューン』(東京:エー・ティー・エヌ,2001年),3頁。
0 件のコメント:
コメントを投稿