今日は、アストリアス研究家の清水さんとお会いする機会がありまして、京都のきんこう楽器にいったのでした。なぜ楽器店なのかというと、アストリアスギターの試奏をしたいからというのが理由でして、実はこれが私にとってははじめての試奏。ボディや材が変わればこんなに違うのだなということを知ることができて、本当によい時間を過ごすことができました。で、弾くだけ弾いて帰るのもなんだから、なんか買って帰ろう。でも、ギターはなにぶん高い買い物ですから、これくださいなんていうわけにはいかない。だから楽譜買って帰ろう。置かれてある楽譜を一通り見て、私の興味を引いたのがこの『カントリー・ギター・ライン』。正月に今年はブルースをやるぞとかいっといてカントリーかよ、てなもんですが、私というのは基本的に行き当たりばったりの人生ですから、その時々で考えも目標も変わるんですね。
『カントリー・ギター・ライン』というのはどういう本かというと、カントリースタイルでよく使われるフレーズを五十収録した本で、これらを覚えてアドリブやターンアラウンド(ってカントリーでもそういうのかな?)に生かしましょうという本です。けれどこういうフレーズ集というのは馬鹿にできなくて、しっかり弾いて指に覚えさせておけば、いざというときに役立ってくれたりするもんなんです。本当は曲のレパートリーからフレーズを抜きだせるようになればいいのですが、たくさん曲をさらうというのも骨ですから、そういうときにはこういうフレーズ集が力になってくれるんですね。
この本には、課題なんてページがあって、C majorないしA minorで書かれているフレーズを他のキーに移調してみましょうとか、発音のタイミングを変化させてみましょうとか、オクターブずらして弾いてみましょうとか、そんな課題が七つほどあって、実際こうしたアプローチは有効だろうなと思います。で、このフレーズ集は単音弾きのリードギターを対象としているから、バンドでやっているわけではない私にはこのままではあんまり勉強にならない。だから、最終的には伴奏をつけられたらいいなと思うんですよ。オルタネイトでもいいしモノトニックでもいいし、まずはベース音を入れてみて、余裕があればコードトーンも入れてみて、まあ今すぐになんでもやってみるんじゃなくて、長いスパンで練習していけばいいかな、なんて思っています。
で、伴奏付けというかソロギターの練習になるようにと思って、『フィンガーピッキングギターチューン』というのも買いました。これについても、またいつか書くことがあるんじゃないかと思います。
あ、そうじゃ、ひとこと書いておかないといけない。『カントリー・ギター・ライン』の楽譜はえらく不思議な印刷がされていて、いや、表記は実にオーソドックス、普通の五線にタブ譜がついているんですが、向きが問題なんです。普通、本を開くと左から右に楽譜はあるもんですが、この本は右ページを下に九十度回して見るようになっているんです。ええ、横向きに印刷されているんですね。いったいどうやって譜面台に立てたらいいのか……。コピーするか、あるいは机において弾くか、とにかくそのまんまじゃ使いにくい本だと思います。
- McCabe, Larry『カントリー・ギター・ライン』(クイックガイド・シリーズ) 東京:エー・ティー・エヌ,2001年。
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