私がNintendo DSを買ったのは、タッチペンでマッピングをさせるという硬派より迷宮探索ものが出たらしいと聞いたのがきっかけでありました。そうです、『世界樹の迷宮』ですね。私が『世界樹』を知ったのは、その発売直後のこと。このゲームは、初回の特典であるミニサントラがあまりに魅力的であったとでもいうのでしょうか、それこそ市場に出た瞬間、溶けたかのようにきれいに消えたといいますね。もちろん私も入手できませんで、仕方がないのでオークションで決着させました。この、いわば私にとってのキラータイトルとなったゲームでありますが、なんか人気があったみたいですね、続編が出るのだそうです。タイトルは『世界樹の迷宮 II — 諸王の聖杯』。世界観を引き継ぎつつ、新たな冒険の夢を見せてくれる — んだったらいいなと思うんですが、実はちょっと買うかどうか迷っています。
なぜ迷うのか? 実は『世界樹の迷宮』、まだクリアしていないんですよ。とはいっても途中で投げたのではなく、おそらくクリアに要求されるだけのレベルには達しているし、それにもう最下層も見えているんです。だから、地図書ききった時点でクリアでしょう。けど、止まっている。まあ、私の悪い癖なんですけどね、終わりが見えてくるとぐずぐずと延命工作を計るんですよ。確実に勝てる状態にしたいというわけでもないし(だって、多分もう勝てるし)、名残惜しいというわけでもないし、なのにセカンドパーティを鍛えてみたり、さらにはサードパーティに入れ込んでみたり。それはシナリオ終わらせてからにしなよ、というか、どう考えてもクリア後のお楽しみとしか思えない敵は後回しにしときなよ。そんなことは私もわかってるんです。けど、実はちょっと不幸なことがありましてな。すまんが、ちょっと聞いてはくれんかね……。
ネタバレ、くらったんだ。それもこのうえなく鮮やかなやつをさ。場所はファンコミュニティの掲示板、あなたにとって『世界樹』はどんなゲームでしたか? っていうような、感想ですね、そういうスレッドがありまして、まあここなら凶悪なネタバレもないだろうと思って油断してたらやられました……。まあ、情報封鎖を徹底しなかった自分が悪いんですけどね。当然ネタバレはあるものという前提で臨むべきだったんですけどね、それにしてもあんまりだ! ってくらいにクリティカルなバレだったんです。
古いゲームだからいいだろう、『ドラゴンクエスト III』にたとえましょう。DQ3はロト三部作の完結編になるタイトルで、前作、前々作との繋がりは実に巧妙でありました。完結編にして時系列でいえばもっとも古い、有り体にいえば勇者ロトその人が主人公であり、そして共通の舞台となるアレフガルドは世界地図の下、地下に広がるもうひとつの世界であったわけです。これ、DQ1, 2をやってる人間になら、地下にアレフガルドがあるよの一言であっさりネタバレです。前作までとの関連も完璧にあらわになる。はあ、そういう世界だったのかと、わかってしまうわけです。
私はそれをやられたのです、『世界樹』で。いや、恨んじゃいないよ。悔やんでるだけ。愕然として、モチベーションがだだだっと下がって、けど気力振りしぼって先に進んだら、翌日自力でそのポイントにたどり着いて、一日、たった一日の差であったかとまたがっかりして、もしこの秘密に予備知識なしにたどり着いていたら、どのように自分は思ったのだろうと、考えてもしかたのないことを考え、まあ、そっからボス戦二戦やって楽勝だったりしたから、まあ本当にクリアは目前なんでしょう。けど、なんでかそこで進める気力が失せて、セカンド、サードパーティ育成にいそしみ、クエスト消化に躍起になって、気がついたらWizardry XTH2をクリアしてしまっていました。あれ、どこで間違えたんだろう。
ネタバレくらっていなかったら『世界樹』はクリアしていたのか、それは今となってはわからぬことです。けれど、ゲームとしてはなんだかちょっと大味で、とりあえず玉砕覚悟で突っ込んじゃえば? ボスもトライ&エラーで倒せばいいじゃん、っていうようなのりがあったのがよくなかったかなと、そんな風に思っています。全滅したら、最後のセーブポイントに戻るだけ。別にペナルティらしいペナルティもないし、というところが私にはぬるかったのだと思います。ロストがあったほうがいいとはいいませんし、もしロストがあったり、パーティが全滅したら二次パーティで回収に向かう必要があるようなゲームだったら、ボスはもっと弱くないとゲームとして成立しないでしょう(どう考えても常勝できるとは思えない!)。けど、必ず勝てる方法はあるから何度でもチャレンジしてね、といわんばかりの戦いはなんかちょっと違うような気がするなあとも思われて、そのへんのわだかまりもクリアに結びつかなかった原因かも知れません。
とはいえ『世界樹 II』、ガンナーのために買っちまいそうな気もする。いや、わかりませんよ。わかりません。けど、気にならないわけでもないんです。
というわけで、まずは『世界樹』を片付けてみようかなと思います。これをやっつけることで見えるものもきっとあるかと思います。けど、一からやり直すには今のパーティが惜しすぎる。というわけで、継続でちゃちゃっとやっちゃおうと思います。ま、最初は勘を取り戻すのが大変でしょうけどね。
CD
本
- 『世界樹の迷宮 公式ガイドブック』東京:エンターブレイン,2007年。
- 『世界樹の迷宮』(ミッシィコミックス ) 東京:宙出版,2007年。
- 『世界樹の迷宮コミックアンソロジー』(火の玉ゲームコミックシリーズ) 東京:光文社,2007年。
- 『世界樹の迷宮コミックアンソロジー』(DNAメディアコミックス) 東京:一迅社,2007年。
- 『世界樹の迷宮 アンソロジーコミック』(BROS.COMICS EX) 東京:エンターブレイン,2007年。
- 嬉野秋彦『世界樹の迷宮 — 去りゆくモノたちへの鎮魂歌』日向悠二イラスト (ファミ通文庫) 東京:エンターブレイン,2007年。
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