2011年10月18日火曜日

『まんがタイムファミリー』2011年12月号

『まんがタイムファミリー』2011年12月号、昨日の続きです。

『ひよっこシスターの安息』の導入、うまいですね。遅刻ぎりぎり、間違えてロザリオじゃなく鍵を首にかけてきてしまうシスター雛形。ここから、鍵の話が広がっていくというんですね。ヘアピンで開ける、日記に鍵など、小さな単発のネタでとんとんとテンポよく話を進めたかと思えば、2階の角部屋、開かずの扉? 皆が興味津々、好き勝手に想像期待していたのが、全然違う結果に落ち着きましたというシリーズが展開されて、このあたりもすごくよく構成されていると思いました。そして、ラストに向かう流れですよ。ラーメン屋常連の彼女と学校の怪談めいた話していたかと思ったら、そこから場面は学校に。冒頭の遅刻ぎりぎりシスターをラストで回収し、そして門扉の鍵もかけられてしまう。全編をひとつのテーマで統一しつつ、始まりと終わりを同モチーフで繋いで、テーマでしめる。見事な構成だと思います。

『もふもふファミリー』、扉絵がめちゃくちゃ可愛いな。実際、これ、親父さんこそ違和感あるけれど、女子高生美羽なら別段違和感ない、っていうか、充分充分いけてるよね。お母さんだって、特段おかしくない。もう諦めて受け入れちまえよ、そんな風にも思ってしまう次第です。さて今回は、引っ越ししてきたお隣さん。美羽の好きだという桜居先生が隣りに!? それでふたりは大接近? といった感じ。いや、ほんと、あの先生の隠された嗜好。そして、出会ってしまったうさ美羽。隠したい美羽と、そのうさぎ姿こそを求める先生のすれ違いぎみラブコメになるのかしら。なかなかに面白そうな展開です。

『くらドル』、よいですね。桃のオシャレがなんか変にレトロで、けどそれが妙に可愛くて、チューリップハット? なんか不思議なお嬢様観が垣間見られる一コマでした。いや、可愛い。です。そして、朔也くんの二枚目変身。桃がすごく喜んでるのね。ゲーセンでの桃も、彼氏さんとかいわれちゃって、意識して、もう、すっかりこの子が可愛くなってしまいました。最初はあんなにビクビクしてた朔也も、ちょっとはしっかりしてきて、このふたりのいつか接近する日、それがなんだか楽しみでなりません。ところで、コンタクトの彼女はもう出ないのかしら。

『おかいあげ!』は化粧の話。見事に化けます、っていうんですけど、超極甘ソフト伊丹さんとか、確かになんかいつもと違う。っていうか、お面みたいよ! 二阪の前に現われたクローンたち、ああ、もうこれは一種のホラーであります。けど、このイベントの集客を利用し、各売り場の宣伝をしますというの、うまいなあ。実際、こうしたフロアをまたいで、客の消費を促進するというのは、なされてるのでしょうね。で、宣伝が功を奏し、商品売れに売れてメークどころじゃなくなってしまうという、その忙しさを崩れた表情で表現する、これがいいなって思うんですね。きれいな顔、可愛い顔だけじゃなくて、ここまでめちゃくちゃな顔にできる、それでキャラクターを見失わないというのはすごいことだと思うのです。

そして最後にいつも通りの伊丹さん。ああ、こっちの方が断然好みです。つり目が凛々しい。素敵です。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第12号(2011年12月号)

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