『まんがタイムスペシャル』2015年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』をメインにしまして、夏祭り、縁日の情景みたいですよ。浴衣を着たリコ、今回はいつもよりも子供っぽく、この年代らしい無邪気さ、あどけなさ感じさせて、朝顔柄の浴衣も可愛く、そして手にはりんご飴とアイスキャンディー。『ローカル女子の遠吠え』りん子も浴衣姿の見返り美人で、手にしたりんご飴を舐めてるんですが、これ、もし擬音が描かれてたら、バリバリっていってるんでしょうか。『前略、パリは甘くて苦いです。』からも、ミシェル、フランチェスカが浴衣に屋台の料理。『ごにんばやし』亜子も浴衣でありますよ。
『なり×ゆきリビング』は、夏の暑さでありますよ。あー、みそ汁って一晩で傷んだりするんだ……。汗、だくだくかきながら、キッチンにいるふたりがね、なんかとても打ち解けて見えて、いや、このふたりはもうすっかり打ち解けてますよね。ナベを煮沸しながら、菌について話ししたり、菌への耐性とか話したり、そうした様子もなんだかほのぼので、そしてお昼の素麺をゆでる。ほんと、夏のなんでもない情景がとても情感溢れていて、そして優雅な佐藤さんの午後。蕎麦猪口にうっとりしている。気になったことは、すぐに辞書で調べる。そうした様子に篠峰、すっかり憧れて、ハードルがあがると焦る佐藤さんの様子も面白かったです。ものすごい気合い入れて買い物。ビンラムネにメロメロ。お隣さんに差し入れ、ああ、ふたり魅力的だなあ。そして、次回? ふたりは熱海にいくそうですよ。この勢い、ノリ、とてもいいですよね。
『光れ!メシスタント』、光が中辻さんに、なにやら頼みごとみたいですよ。中辻の漫画が読みたい。そういう光に、ちょっと無茶な条件課してしまうのは、ちょっと気恥かしい、抵抗もあるんでしょうね。ふたり、デートだデートだといわれるんだけど、光も中辻もそんな気はさらさらない。街での様子なども、カップルに見られてしまったりね、ほんと、いい感じっちゃあいい感じなんですよね。けれど、漫画となれば話は別で、中辻の、プロと競うことに対する覚悟とか、そして、光の漫画に感じた美点、それをそのまま受け入れ、自分にはできない、悔しいという。ああ、この人は真摯な人だなあ。ほんと、魅力的なやり取りだったと思います。けど、ふたりがいい雰囲気になったりはしないみたい。最後のあれ、照れ隠しだとは思うんですけど、それだけじゃないようにも感じたんですね。
『毎日がインドアライフ』、ゲストです。ひきこもりから脱しようと決意した少年、少年? 小夜が長く伸びた前髪切ったら、やりすぎちゃって、結局人前に出られない。この人、母、朝子もひきこもり。姉、真昼もひきこもり。さらに父、夕太もひきこもりときて、こういうのって、ひきこもりエリートみたいに思ってもいいんでしょうか。小夜が美容院にいかず自分で前髪切ったのは、美容師さんに話しかけられたら困るから。母は母で、話しかけてこない裏技とか持っていて、というか、微妙にしょぼくて、このなんともいえん脱力感が、この漫画、ひいては作家の味なのだなあと実感させられます。そして隣に引っ越してきたおじさんが、この家族と出会う。息を潜めて居留守を決めこんでいるといわれて、かわった家だなあ……。今後、この隣人、また出てくるんでしょうか。出るとしたら、困惑係になりそうな気がします。
『課長と私のおかず道』、ゲストです。新米会社員、保志実里は、いつも厳しい南条課長が苦手というのですが、ある日、忘れた財布を取りに戻ったことがきっかけとなって、課長の意外な一面を知ることになるんですね。課長、給湯室でなんかやってる。缶のコーンポタージュを鍋で温めて、そこにご飯を投入。あまりのことに驚いて声を出したら、課長、なんかおかしなこと口走るんですね。コーンポタージュにはおかずとしての潜在能力があるのだ!! そんな力説せんとあかんことか!? かくしてできあがったコーンポタージュご飯、試食してみれば結構いけて、それ課長曰くおかず道、なのだそうですよ。しかし、相変わらず厳しい課長。その厳しさも徐々に緩和されていったりするんでしょうか。人となりを知ることで、大丈夫になることもありますからね。
- 『まんがタイムスペシャル』第24巻第10号(2015年10月号)
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